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異世界転「生」できませんでした。-俺YOEEEけどたくましく生きて行きます。-  作者: 六六-B
踊り子の泉編

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ガルデの戦士

ブックマーク、レビューとかしていただけるとやる気に繋がります!本当にお願いします!やる気にね、繋がるんですよ!やる気はやっぱね、出たほうがいいですからね!ぜひね!お願いしますね!!



  馬車の揺れに身を任せながら、俺は荷台のなかでぼんやりと浮かんでいた。


 ガタン、ゴトンと木製の車輪が土の道を転がる振動が、どこか心地いい。


「道中、静かだな……」


「うん。こういう時間も、悪くないよね」


 隣に座るリーゼロッテが、ふわりと微笑む。外見は首のない甲冑のくせに、こういう時だけほんのり柔らかい空気を出すのは反則だろ。


「暇そうだね〜こっちは修行中だよ〜」


 荷台の向かい側からアリアの声。彼女は杖を小さく構えて、何度も光の球を生み出しては消していた。


「回復魔法の練習か……」


「うるせえな、光がチカチカして眠れねえよ!」


 そう文句を言うのはスカウトのバッツだ。荷台の隅でマントを被って横になっている。


「でも、アリアちゃんは偉いね。地道な努力って、大切だよ」


 リーゼロッテが、まるで姉のように頷く。


「いや……アンタが言うと妙に説得力あるな……」


 そんなのんびりした空気が、一瞬で吹き飛んだのは、その直後だった。


 ガサガサッと茂みが揺れ──


「敵襲ッ!! 右手の林から複数の魔物!」


 ベリルの声と同時に、数体のゴブリンたちが飛び出してきた。その中には、ローブを纏ったゴブリンメイジの姿もある。


「ゴブリンか! けど……こいつら、前に鬼の巣で見たのより、強そうだ!」


「確かに……装備もちょっとしっかりしてるね」


 俺は即座にスキルを展開する。


――――――――――

【スキル発動:《ダークボール(Lv7)》】

【MP:93 → 90】

――――――――――


 黒い球を飛ばして先頭のゴブリンを牽制すると、リーゼロッテがその間を縫って飛び込む。


「おっしゃぁぁ!」


 ごつんっ!! 拳がゴブリンの頭に炸裂する。


 バッツは木陰からナイフを投げ、ゴブリンメイジの詠唱を中断させる。


「よっしゃ、詠唱止めた! 今だアリア!」


「はーいっ! フィジカルブーストッ!」


 アリアの放つ支援の光がベリルを包み、前線維持を助ける。


 ベリルの剣が唸り、ゴブリンたちを次々に薙ぎ払う。俺はダークボールで牽制しながら、仲間との連携に集中する。


「リーゼロッテ、右からもう一体!」


「了解!」


 バコォッ! 拳がゴブリンの腹を打ち抜き、吹き飛ばす。


 程なくして戦闘は終わり、静寂が戻った。


「……けっこう手強かったな」


「でも、さすがだね。息ピッタリだったよ、みんな」


 ベリルたちと軽くハイタッチを交わし、再び馬車を進める。


***


 その日の夜。


 俺たちは焚き火を囲んで、小さな野営地を作っていた。


「Cランクでここまでやれるとはな……お前ら、どこで鍛えたんだ?」


 俺の問いに、ベリルが笑う。


「冒険者としての旅の中でね。出身がガルデ村ってところでさ。俺たち、そこの幼馴染なんだ。小さい頃から一緒に冒険者に憧れてさ」


「村おこし、ってやつだね。私たちで稼いで、村に仕送りしてるんだよ」


 アリアが微笑む。


「……なんか、眩しいな。俺たちの旅とはずいぶん違う」


「ふふ、でもちょっと似てるかも。目指す場所は違っても、誰かのために歩いてる、ってところは」


 リーゼロッテの言葉に、ちょっとだけ胸が温かくなる。


「さて、夜の見張りは俺たちがやるよ。俺も、リーゼロッテも眠らないから」


「そりゃ助かる! よろしく頼むよ」


 ベリルたちがテントに入った後、俺とリーゼロッテは焚き火のそばで空を見上げる。


「トオル、仲間との旅はいいよね」


「……ああ。少しだけ、人と一緒に旅する意味がわかった気がする」


 静かな夜の中、俺たちの初めての共闘の旅が、こうして始まったのだった。


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