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異世界転「生」できませんでした。-俺YOEEEけどたくましく生きて行きます。-  作者: 六六-B
詩人の湖畔・狩人の水面編

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両目

ブックマーク、レビューとかしていただけるとやる気に繋がります!本当にお願いします!やる気にね、繋がるんですよ!やる気はやっぱね、出たほうがいいですからね!ぜひね!お願いしますね!!


「両目?」

リーゼロッテが顔を、というか首から上のない肩を、こちらに向けた。

「ソウルタッチで見えた。あの眼窩の奥にある光、あれが核だ」

「あそこに直接ソウルタッチを叩き込めば——」

「大ダメージを与えられるはずだ」

問題は、どうやって近づくかだった。

スカルナイトは十五メートルの巨体だ。眼窩は遥か頭上にある。しかも騎馬の機動力で常に動いている。生半可な接近では、剣の射程に入って終わりだ。

「隙を作るしかないな」

俺はニッグを見た。

「ニッグ、もう一発、撃てるか?」

ニッグが、わずかに頷いた。剣を握り直す。

「あれを撃って、スカルナイトに防御させる。その隙に俺が影移動で接近、ソウルタッチを目に叩き込む」

「……いいな?」

ニッグが剣を構え直した。長剣が、また白く光り始めた。

「行くぞ!」

スカルナイトが旋回して、こちらに向かってきた。

「グ……セ、イン、ト……スラッシュ……!!」

ニッグが、白い斬撃を放った。

スカルナイトが剣を構えて受ける——その瞬間、巨体が止まった。

(今だ!)

───────────────────

【スキル発動:《影移動》】

【MP:34 → 24】

───────────────────

影に溶けて、一気にスカルナイトの頭上まで飛んだ。

兜の真横、右の眼窩が——俺の眼前にあった。

中で、白い光が脈打っている。

「もらった!」

───────────────────

【スキル発動:《ソウルタッチ》】

【MP:24 → 4】

───────────────────

白いオーラを纏った手を、眼窩の奥に突っ込んだ。

光を、掴んだ。

スカルナイトが——咆哮を上げた。

声というより、空気そのものが震えるような衝撃だった。湖面が波立つ。木々が揺れる。

俺は核を握り潰した。白い光が、霧散する。同時に、手のひらから——大量のMPが流れ込んできた。

───────────────────

【MP回復:+55】

【MP:4 → 59】

───────────────────

(やっぱりこいつ、核が大きい——!)

予想以上の回復量だった。ユニーク個体の核は、それだけ濃密ということなのだろう。

スカルナイトの咆哮の衝撃で、俺は弾き飛ばされて湖畔の石畳に叩きつけられた。霊体だから痛みはない。しかし、感覚はあった。

スカルナイトを見上げた。

右の眼窩から、光が消えていた。

空っぽの暗い穴が、そこにあった。

「やった……!」

しかし、喜ぶ間もなかった。

スカルナイトが、剣を構えた。

残された左の眼窩——そこに残った白い光を、兜の影で深く隠すように体を捻った。剣を顔の前に構えて、左目を守る姿勢を取った。

そして、馬を後退させた。

距離を取った。

「……守りに入った」

リーゼロッテが呟いた。

スカルナイトは、もう正面からは突っ込んでこなかった。湖畔を大きく回りながら、左目を絶対に晒さないように立ち回り続けた。馬の機動力で、距離を保つ。近づこうとすれば、騎馬の速度で離れる。

───────────────────

【執念深きトオル】

Lv:20

HP:52/60

MP:59/120

───────────────────

「MP、いくらかは戻った。でも影移動を連発できるほどじゃない」

「私もスタンインパクト一発分くらい」

「ニッグは?」

ニッグは何も言わなかったが、剣の柄を一度叩いた。まだ動ける、ということだろう。

スカルナイトが湖畔を悠々と回り続けている。左目を隠したまま。明らかに、こちらが消耗するのを待っている。

「……このままじゃジリ貧だ」

俺は呟いた。

馬の機動力が厄介だった。あれがある限り、こちらは近づけない。ソウルタッチで目を狙うどころか、距離を詰めることさえできない。

「馬から落とすしかないな」

「うん」

リーゼロッテが頷いた。

「あの馬さえなんとかすれば、機動力は失われる」

「リズ、スタンインパクトで落馬させられるか」

「タイミング次第。でも、やってみる」

「落としたら、ニッグが馬を斬る。そうすれば騎士単体になる」

ニッグが頷いた。剣を構え直す。

湖畔を回るスカルナイトを、三人で見据えた。

月明かりが、冷たく湖面を照らしていた。


──つづく──

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