1.角の出会い
この世界は、男、女、という性別ともうひとつ、第2性という性別が存在する。 世界の人間は、 Ω α β の3種類に分けられ、全人口の7割はβである。残りの2割はαで、1割がΩである。βは地球に生きる人間となんのかわりも無い。 Ωは月に1度(個人差あり)の発情期があり、ヒートとも呼ばれる。発情期の間は発熱や、興奮が収まらない、また無条件にΩ特有のフェロモンを振りまいてしまい、周りのβ、特にαに強く効き、理性の欠落を引き起こす。そのため、Ωに対する性犯罪が後を絶たない。原則政府からはΩの発情期期間中の外出は自粛するように義務付けられていて、発情期中のための、有給がある。またαとΩでは番という契約を結ぶことができる。番は兄弟や双子よりも強い関係で、番が居るΩのフェロモンは相手のαにしか効かなくなる。番は普通、解消することは出来ないが、αが一方的に他のΩと番になることは可能。この方法以外の方法も存在するが、理論上の話で、実際に行われた事は無い。
ここからは少し難しい話。
αやΩの男女比率は、αは男が多く女が少ない、Ωは女が多くて男が少ない。メスのαは性行為する際にペニスが生え、オスΩは体内に子宮がある。つまり同性でも性行為を行え、Ωオスは男でも妊娠が可能であるが、同性同士の性行為で出来た子は、卵のようなものから産まれ、醜形状四肢欠陥症という病にかかって産まれてくる。名前の通り、四肢のいずれかが欠損していたり、潰れていたりする。そしてコミュニケーションを図ることが非常に困難なため、醜形状生物管理協会という、政府公認の組織があり、孵化する前に明け渡す事が法律で定められている。
この世界は理不尽だ。
産まれた時点で全てが決まる。
αに産まれれば人生は上手くいくし
βなら、普通の生活が送れる。
Ωは、…Ωだと決まった時から…
世界は突然私を哀れむようになり、月に1度ぶつける場所のない思いに焦がれたり、一昔前の考えが根付いてる人には差別される。
こんなところはもう嫌だ
性別がなんだろうと、第2性がなんであろうと
楽しく生きたい___
「でも始業式の日から遅刻するのは絶対ダメ~!!!」
私は彦根来桜差別から逃れるため、とある有名な高校に転校する事になった。私が今絶賛向かって居る学校は、区立十色大学と呼ばれる所だ。(今は高校3年生なので付属の高等学校に向かっている。)十学はαやΩの差別が驚く程に少なく、そしてΩの就職や進学にも強い実績を誇る。
私はこんな所に行きたかったんだ!差別のない、楽しい高校生活を送るためにも、初日が欠かせないのに、寝坊するなんて!!、
その時、
「わっ!!?」
曲がり角の先に誰かが居たらしい…ぶつかってしまった、
「す、すみません急いでて前を見てなくて…」
顔を上げた先に居た人は、とても整った顔立ちの男性で、もう成人しているような人だった。彼は、心配しないで、こちらこそ申し訳ない、少し制服が汚れてしまっているね、と言うとハンカチを渡してくれた。
「あ、ありがとうございま、…って、こんなことしてる場合じゃない!!」
急いでお礼を行ってその場を立ち去った。ハンカチは借りパクしてしまった…
HRが始まるまで後15分、なんとしてでも間に合わせないと!
私が息を切らして教室に入った時にはもう既にほとんどの人が着席して先生の話を聞いている所だった、先生が私の紹介もそこそこに自己紹介をして欲しいと言ったので、まだ息が上がっている中で自己紹介を始めた。
「彦根…来桜です、リボンの色を見てもらうとわかるように、…私はΩですが、色んな人と仲良くして過ごしたいです、!よろしくお願いします…!」
我ながら良い自己紹介ができたと思ったその時、誰かが勢いよく教室のドアを勢いよく開けて入ってきた。
初投稿でオメガバースです!こんな人なかなか居ないと思います笑。女性が主人公のオメガバースを描いてみたかったんです!!BL目当てだった人は本当に申し訳ない…。文章力も拙い、ストーリー構成も拙いですが暖かい目で見てやってください。これからよろしくお願いします。