表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/106

襲撃!

リオンは帝都に戻ってきていた。


西部の先の街に向かうより、帝都に戻った方が早いと気付いたのだ。帝都ならば50人もの盗賊を連れて行く騎士団もあるのが理由だった。


「あれ?シオン様の護衛の方ですよね?」


門番は先ほど出ていったばかりの護衛騎士に首を傾げた。


「あ~~シオンお嬢様の馬車が襲われてな。盗賊は叩きのめしたので、盗賊の連行の為の兵を派遣して欲しい」


!?


「わかりました!」

「えっ?わかっちゃったの?」


門番は笛を口に咥えるとピィーーーーー!!!!!と鳴らした。


「何ごと!?」


笛の音が鳴り響くと、少ししてドドドドドッ!!!!!と、馬の地響きが聞こえてきた。


「な、何が起こっているんだ!?」


リオンはただ驚くばかりだった。

すると、騎馬隊を率いていたのはブルーネット公爵自身だった。


「ぶ、ブルーネット公爵様!?」

「シオン令嬢無事だな!」


公爵の言葉に、はいっ!と瞬時に返事をした。


「案内しろっ!」

「か、かしこまりました!」


リオンは理由もわからず馬を飛ばした。

馬を走らせながら公爵が説明してくれた。


「皇帝陛下がシオン令嬢が襲われる可能性が高いと言われてな。シオン令嬢が出発した数日は、すぐに対応できるよう騎士団を待機していたのだ」


な、なるほど………


「しかし出発してすぐに50人もの盗賊に襲われるとは、シオン令嬢はまさに【盗賊ホイホイ】ではないか。それを10人もいない護衛で倒すとは凄まじいな!」


ワッハハハハと笑う公爵にリオンは苦笑いしか出来なかった。なんてうまい事を言う方なんだ。

でもお嬢の前では言わないで下さいね?


殺されますから………


「あ、そうだ。ヴァイス侯爵領であったルドルフ殿を覚えておられるか?どうやら西部がきな臭いと、工業都市ドラムにいるらしい。色々と調べている方なのできっと力になってくれるだろう」


「わかりました!ありがとうございます」


リオンと公爵が話していると、あっという間に戻ってくることができた。


が─────


!?


「ば、バカな!何があった!!!」


到着すると護衛の仲間達がボロボロになって倒れていた。


「お、お嬢は、シオンお嬢様はどこだ!?」


リオンは動揺を隠せずシオンを探した。


「だ、大丈夫だ………シオンお嬢様は馬車で寝ている」


護衛騎士の中で一番体力と防御力のあるイージスが片膝を付きながら答えた。


「ハァハァ、リオンが出た後に、別の者が襲ってきたのだ」

「なに!?」


話を聞こうと詰め寄るリオンをブルーネット公爵が止めた。


「まずは怪我の治療が先だ!」


くっ!?


連れてきた騎士の中には衛生兵もいた為、すぐに治療が始まった。


「怪我の具合はどうだ?」

「出血は多いですが、みな軽症です。さすがとしか言えません。全ての致命傷を避けているような戦い方のようです」


しかし、襲撃者とはいったい何者なんだ?

俺らをここまでボロボロにするとは…………


「それでシオンお嬢様は無事なのですか?」


馬車の方から衛生兵が戻ってきた。


「はい。ドレスは汚れておりますが、特に怪我などありませんでした」


女性の兵士を連れてきて良かったと思った。


「それで、何があった?話せる者はいるか?」


治療を受けた護衛騎士の中で、最年長のゼータが起き上がって呼んだ。


「余り周囲には聞かせたくない。公爵、人払いを」


騎士団は盗賊を連行しながら、公爵の周囲から距離を取った。


「ゼータ殿、我々をここまで傷つける者とはやはり………」


「ああ、常闇の蜘蛛の襲撃を受けた。リオンが出ていって数が少なくなった所を狙われた」


「しかし、盗賊と戦っている時、周囲には気配は無かったはずだが?」


リオンは険しい顔をして盗賊との戦闘を思い出していた。


「奴ら【遠眼鏡】を持っていた。それで俺たちの気配察知に引っかからなかったのか」


遠眼鏡は、まだ帝都では普及していないが、船での航海で船乗りの中では必需品となっているものだ。


それからゼータはリオンが出ていった後の事を話した。






最後までお読み頂きありがとうございます!

『よろしければ感想、★★★★★評価、ブックマークよろしくお願いします!』



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ