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まだ居たんだ………ホロリッ

なんやかんやありまして、シオンは西部に出発しました。


馬車での移動は順調に進んでおり、サスペンションを搭載し、座席のクッションを低反発モドキのフカフカな物にした特製のシオン馬車もとい、『ワンダーランド・キャリッジ』(夢の国の馬車)


と呼ばれている最高級の馬車での移動は快適です!


長時間の移動でもお尻が痛くなく、揺れも少ない、揺れても低反発の座席が吸収し、振動もしないのです!

この馬車の車輪には何と!ゴムが使われているのです!様々な樹液を調べていた時に偶然見つけた物でしたが、この木も帝国全域で多く自生しているのも嬉しい誤算でした。これで一部の領地で小麦以外の生産に切り替えれば、莫大な利益を産むでしょう!


そう、産業革命の始まりです!


ちなみに、お値段は金貨100枚ほどです♪

とってもお買い得ですよね!

あのシャープペンシルが金貨20~30枚で売られていると思えば、とても良心的だと胸を張っていえます!

(どやぁ顔)


さて、話はそれましたが、馬車の窓から風景を楽しんでいると様々な物が見えてきます。


綺麗な緑の山々、光りが反射して煌めいている川、そして目の前に盗賊顔をした無骨な格好の───


「お前ら、死にたくなければ金目の物を置いてけやぁーーーー!!!!!」


あら?盗賊顔の盗賊でしたわ。


うん?

ただの盗賊でいいかっ!


まだ居たんだ………ホロリッ


「な、なんで同情そうな顔でみてんだぁ!!!」

「だってねぇ?」


馬車から降りてみると盗賊さん達が50人ほど、たむろしてました。チラリッと見渡してシオンはため息を付いた。


「約50人ですか………この辺りにこんな大規模な盗賊が出るとは聞いてないのだけれど、誰の差し金かしら?」


「あぁあん?何を訳のわかんねぇことを言ってやがる!この人数差だ!サッサと金目の物を出しやがれ!!!」


あれ?引っかからない?

誰かの手先じゃないの???


「まぁいいわ。みんな、周囲に警戒しつつ、盗賊を殲滅しなさい!」


「「了解!!!」」


「この人数差がわかんねぇのか!野郎ども!やっちまえ!!!!」


盗賊達が一斉に襲い掛かってきた。


リオン「ヒャッハーーーーー!!!!!狩り放題だぜっ!」

ゼータ「旅だっていきなりのボーナスステージだぜっ!!!」

エリザ「私の可愛い子ちゃんと会えなくなった恨みを晴らしてやるわ!」


アキ「メイド長からのシゴキのストレス発散!やってやるーーーー!!!!!」

イージス「………お嬢は呪われている」

ミスティ「旅は始まったばかりなのにっ!ハラハラ………」



あ、あれ?

どちらが盗賊かわかんない♪

シオンは早々に考えを放棄した。


ってかデジャブを感じるけど、護衛騎士達に名前がきちんとあるから誰が何を言っているのか分かりやすいわね。


おっと、話がそれたけど、私はこの盗賊が【誰か】の差し金だと予想しているのよ。

だから周囲から誰か見ていると思っていたのだけれど、今の所誰もいないようね。


ギャーーー!!!!


うふふっ♪

良い悲鳴ね♪♪♪

シオンは盗賊達の悲鳴に酔いしれていた。


ハッ!?

いけない。いけない。

悪の女幹部の状態だったわ。


我に返ったシオンは周囲を見てみると、ほとんどの盗賊が倒されていた。


「あれ?もう終わりそう???」

「あっ、お嬢の分残しておきました!」


アキが尻尾をブンブンさせながらシオンを呼んだ。

(イメージ的にです。実際に尻尾はありません)


「いや別に全員殺っても良かったのですよ?」


すっかり怖がっている盗賊にシオンは近づいた。


「さて、誰の差し金で我々を襲ったのですか?」

「し、知らねぇよ!近々、金持ちの貴族が少ない護衛でここを通るって言っていた奴がいたから、近隣の同業者を集めて狙ったんだ!」


ふむ?


「それは誰が言っていたんです?」

「俺も仲間から聞いただけで、本当に知らねぇんだ!酒場で話してたって言うだけで、脛に傷のある奴が集まる酒場だから、何処の誰とかわからねぇよ!」


なるほどね。

もういいかな?


「ありがとうね~」

「見逃してく────」


ドカッ!

シオンは盗賊の顎を蹴り上げた。

とても綺麗な垂直蹴りであった。


「見逃すわけないでしょう?さっさと兵士に引き渡すわよ」

「少し数が多いので私が先にある街に行って兵士を呼んできます」


リオンは満足したような顔でビシッと決めていた。

よく見ると護衛のみんなの顔がいきいきしていました。


良かったわね。

ストレスが発散できて。


でも護衛騎士として、それはどうなのよ?

シオンは軽くため息を付くのだった。





最後までお読み頂きありがとうございます!

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