お茶会の続編!
ブルーネット公爵家のお茶会の次の日です!
今日はセラ・ラビット侯爵家にご招待です。
何事も起こらなければいいですねぇ~と、前振りしてみるナレーションでした。
「さて、着いたようですね」
「お嬢、マリア様がいないからと言って、『猫かぶり』はしっかりとなさって下さいね!」
「いや、そこは普通に振る舞いなさいでは!?」
同行していたアキが念を押した。お母様は別のお茶会に参加している。帝国の【夫人会】と呼ばれるお茶会だ。お母様の美容の秘訣について是非とも!と、ご招待されたのだ。
向こうは年齢制限があるため、別々のお茶会の参加となった。
「何度も聞くけど、お母様の警護は万全なんでしょうね?」
「はい。正直、お嬢様の警護がヌルくなるぐらいには【表】と【裏】で警護に人材をまわしています」
「うん。それでいいわ」
今はお母様の身の安全が第一だからね。
そう心配しているうちにラビット侯爵家に到着致しました。
「お待ちしておりました」
馬車から降りるとセラ令嬢本人が出迎えてくれた。
「わざわざお出迎えありがとうございます」
セラは丁寧に挨拶するとシオンを屋敷の中に案内した。シオンは案内される途中で、鋭く護衛の数を調べていた。
『護衛の数が多いわね?ブルーネット公爵家の襲撃の話が伝わっているのかしら?』
シオンの視線にセラが気付いた。
「気になりますか?申し訳ございません。先日のブルーネット公爵家の話を伺ったもので」
「エリスさんと仲が宜しいのですね」
「はい。エリスとは志しが同じく、帝国をより良くしたいと思って、何度も色々な話をしていました」
へぇ~良い子ちゃんじゃないですか!
まさに、学校の『委員長』的な感じだね♪
シオンがどうでもいい事を考えていると、お茶会の会場に着きました。
「あれ?」
知らない令嬢達がいました。
「はい。私の、ラビット侯爵家の寄り子の令嬢達がですわ。今回、ぜひシオン令嬢とゆっくりとお話がしたいとお願いされまして、御招待しました」
「は、初めまして!リリー・グレイラットと申します!実家は子爵家です」
「初めまして、キャット伯爵家が一人娘、ナイル・キャットです。お会い出来て光栄でございます」
うん?
ウサギにネズミにネコ????
ラビット侯爵の派閥は動物好きが多いのかしら?
「初めまして。シオン・オリオンです。本日はお招き頂きありがとうございます」
一通りの挨拶が済むとセラはすぐに本題に入った。
「急なお話で申し訳ございません。ぜひ聞いて頂きたい話があります」
お茶を一口飲んですぐに切り出した。
「はい。なんでしょうか?」
一呼吸置いてから話した。
「私をシオン様の派閥にお入れ下さい」
!?
いきなりの爆弾発言です!
「それはどういう………」
セラさんも王妃候補ですよね?
シオンの懸念を感じ取ったのかセラが先に話した。
「私はシオン様が未来の王妃に相応しいと思ったのです。私は王妃候補を辞退します。表向きには辞退は出来ませんが、これからはシオン様が王妃になるよう協力致します」
「どうして………」
セラは前にシオンが語った政策に胸を打たれたとのこと。
なるほど。これは好機ね!
いきなりで、驚いたけど良い話よね。
「わかりました。これからよろしくお願いします」
シオンの言葉に令嬢達が喜んだ。
それからすぐに令嬢達は乳液と化粧品の話に移った。
まぁ、年若い令嬢達の興味はそうだよね~
シオンは持ってきた乳液を渡すと大変喜ばれた。
「これよりラビット侯爵家及び、傘下の貴族達は貴女の下に付きます。すでに父の許可は頂いております」
話が一段落着いたら、セラが臣下の礼を取った。
他の令嬢達も同じく忠誠の礼を取った。
「別に良いですよ。これからよろしくね!」
いきなりフランクに接するシオンに一瞬、驚いたがすぐに笑って意気投合するのだった。
「それとブルーネット公爵家もなのですが、今日の朝、手紙が届きました。どうやらブルーネット公爵も、王妃候補から手を引き、シオン様を支援したいと申し出がありました。恐らく本日中にはシオン様の王妃宮にも連絡が行っているかと思います」
えっ?マジで???
「4人の候補の内、二人がシオン様を推すのです。ほぼ確定したと思って良いのではないでしょうか?」
「シオン様の発明は素晴らしい物ですもの♪」
リリーとナイル令嬢も追従した。
「ただお気を付け下さい。バーネット・メイゲン伯爵令嬢は腹黒です。実家もヴァイス侯爵家と繋がりがあり、暗殺者もメイゲン伯爵家が関わっている可能性が高いです」
セラの忠告にシオンは頷くのだった。
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