兄設計
「…と、こういう経緯です。」
「へー。つまり、ヒロマサは地球ってところから来たんだな。」
「そういうことですね。」
洋匡はこの世界に来る前のことを全て話した。
もとは日本という所にいたということ、そして気づいたら大きな扉の前にいたということ。
「そんな隠すことではないと思うんですけどー。」
「んー、たしかになー。そんな大きな爆弾ではないが、へー、お前もなんだな。」
「…へ?」
お前も?どういうこと?と思っていると、ルイが言った。
「実を言うと、俺も日本から来たんだ」
「…は???」
王道すぎる展開に洋匡は固まった。(デジャブ)
なんと!ルイも同じ転移してきた仲間なのだ
しかも出身国同じ
「おほん。まあ、詳しくはだな」
ルイ、元の名は白鐘累は出身地は教えてくれなかったが、日本に住んでいたらしい。
小学生の時に洋匡と同じかんじでこっちに来た。
でも、その時はこの村も発達途中の村で、人数もそんないなかった。
そこでルイは、日本での知識を活用しつつ、村を発展させていった。
…誰だ、なにそのどこぞの主人公って言ったやつ。
発展途上の村を見つけたら、誰でも知識を活用して発展させるでしょ。気にしない気にしない。
話を戻して、
そして発展した村で過ごすことにしたそうだ。
そして現在、村では頼れるお兄さんとして、村で活躍中だということだ。
「…とここまでが俺の今までだ」
「すごいですね。小説とかアニメの主人公みたいですねー。」
「やめい。…そんなことより、お前はここで過ごすと思うが、見ず知らずのお前が急に外に出ると騒ぎになる、とりあえずお前の正体は隠して、俺の従兄弟ということにしとけ。あと、家がないから、俺の家で暮らせ。」
「わかりましたけど、質問」
「なんだ?」
「ルイさんは、この世界の人じゃないってバレてるんですか?」
「いや、まだバレてない。大丈夫だ。」
「わかりました。それじゃあこれから、ルイにいちゃんって呼びますね、ルイにいちゃん。」
「いいけど、恥ずい。」
「心配いらないですよ。お願いします。」
「はぁ。わかったよ。あと身内設定だからタメ口でしゃべってくれ。」
「わかったー」
「順応はやっ!」
ということで、こっちの世界で、お兄さんができた。
王道。