プロローグ
毎日2話ずつ更新予定です。
気軽に笑って頂けると嬉しいです♪
オレの名前は中野雄介。
ブラック企業に勤める35歳の独身男性であった。
詳しくは省くが、オレは過労死で死んだ。
そして、女神様に呼ばれてこの世界へやって来たのだ。
ちなみに、この世界の名はポラリースと言うらしい。
魔法が存在し、人族と魔族が戦争を繰り返す世界だ。
オレがこの世界へ呼ばれた理由は戦争を終わらせること。
それが新たな雇い主――女神様からのミッションである。
その準備として、二十歳の肉体と勇者Lv999という能力を与えられた。
そして、成功報酬はこの世界での自由が認められるという内容だった。
当然、オレは快諾した。
面倒な承認は不要で、裁量権が与えられ、ただ結果を出せば良い……。
――なんて、ホワイトな環境なのだろう!
女神様は現地の状況や、オレの置かれる立場も説明してくれた。
その上、現地の協力者との渡りまで付けてくれるらしい。
オレは喜んで雇用契約を結び、現地へと転送して貰った。
そして、現地協力者である、王様への引継ぎも完ぺきだった。
メールの様な神託というシステムで詳細を伝えていたらしい。
オレはいくつかの装備品とアイテムを支給される事となる。
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<装備品>
武器:鉄の剣
防具:鉄の鎧、鉄の兜、鉄の盾
<持ち物>
所持金:500G
アイテム:薬草×5個
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物価は良くわからなかったが、これが恐らくは妥当なのだろう。
支給された装備品も、城の正規兵と同程度の物が与えられた。
オレは喜び勇んで城を発ち、魔王軍の領地へと向かった。
その道中でステータス・ウインドウとやらも確認してみた。
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<ステータス>
名前:ナカノ ユウスケ
職業:勇者 Lv999
最大HP:99999 最大MP:99999
攻撃力:9999 守備力:9999 力:9999
体力:9999 魔力:9999 魔法抵抗力:9999
素早さ:9999 器用さ:9999 幸運:9999
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オレはゲームをやらないので、その意味まではわからない。
ただ、やたらと「9」ばかり並んでいるなと感じていた。
道中に魔物等が現れたが、全て雑魚だったのか一撃だった。
熊の魔物も一撃だったので、流石に何か異常だとは察した。
貰った鉄の剣は脆かったらしく、初戦闘で折れてしまった。
剣の扱い等わからないので、それ以降は武器を持たない事にした。
ただ、そのお陰で魔法がとても便利だとすぐに気付けた。
アイスで氷を作り、ファイアで燃やすと飲み水が確保できた。
ウサギ型の魔物を凍らせて、鉄の兜で煮込んだりもした。
空腹は満たされたが、調味料の偉大さを理解する事となった。
……そんな感じで、オレは一人黙々と旅を続けた。
そして、オレは三十日程の旅で魔王城へ辿り着いた。
女神様からの依頼を果たす為、オレは魔王城へと踏み込んだのだった。