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16話 雷とドラゴン

「クソ、逃げられた。あの爺さん強すぎだろ」


「クーフーリン。あ奴は最後に魔法を仕掛けたらしい。」


雲が急速に拡大する。雷鳴が轟く。しかも、雨のごとく何千もの雷が落ちた。


「「防御魔法!」」


障壁もなすすべなく破られる。




熱い。体が燃える。地獄の業火もここまで熱くはないかもしれない。皮膚がただれる。喉が乾く。声にならない叫びを上げる。しかし、のどはヒューヒューとなるだけだ。



熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い。熱い


(これが死か、、)


視界が緑に染まる。


(治癒魔法か?でも、誰が?)


そんなわけはない。この状況で生きてる奴はいない。ほら、もう熱くない。もう死ぬのだ。


(いや、でも、師匠が魔法を、、)


これは幻覚だ。頭が都合のいい幻想を見せているだけだ。ほら、身体が軽い。これまでの傷の痛みも感じない。古傷もうずかない。




「クーフーリン、起きろ!」


「あれ、ここは?天国?」


頭に衝撃が走る。


「バカ弟子が。私たちは死んでなどいない」


「へ!?」


間抜けな声が出た。起き上がってあたりを見渡すと、生い茂る木々、野生動物。先程の戦いの跡は見当たらない。


「やっぱし天国じゃん。」


よく見ると師匠は白い服を着ている。


(あれ、俺は?)


下には男の裸体があった。


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」


「取りあえずこれを着ろ」


師匠が目をそらしながら白い服を差し出す。

飛び起きて乱暴に服を着た。


(これはなかったことにしよう。)


「師匠、どうみても天国だろ。」


「いや、大規模な治癒魔法が発動されてな、こうして森まで育ってしまったんだ」


「なんじゃそりゃ?」





「今のはなんですか?」


「分からない。ユウキ、なんか分かる?」


「さあ?」


「森が育ってる。」


『おい、デムナ。変われ』


体の主導権が奪われる。


「今のは極大魔法だ。極大魔法とはいうなれば超大規模な魔法だ。魔力消費が多すぎて普通は死ぬ。」


「それは、僕も知ってる。ということは雷の極大魔法が放たれた後に極大治癒魔法が発動したってことかな?」


「そうだ。」


『早く体を返せ!』





「っち、こいつ着いてきやがったのね!」


「取りあえず気絶させるか。」


「お前らには負け、ッグハッ!」


「よし、これでオッケー。フィービー次どこ行く?」


「ドラゴンの行きたいとこでいいわよ」


「よし、ゼウス爺を倒した奴らのとこに行くか」





「なるほど。極大魔法か、、」


突然黒いゲートが開いた。中からは三人の人間が出てくる。


「なんだてめぇら?」


その中の一人が答える。


「僕たちは夏帝国の者です。君が倒したゼウスさんとおなじね。ああ、でもこの人は君の仲間だよ。えーっと。そう。シモン君だ。僕のことはドラゴンとでも呼んでね。」


「誰だそれ?」


「私もしらん。」


恐らく一般兵だろう。


「まあいいや。フィービー、俺一人で十分だ。縮地。」


ダンッ!


一瞬で目の前に拳が現れた。ドラゴンが一歩で距離を詰めたのだ。もはや地面にい平行に飛んでいるといっても過言ではない。


(速い!)


咄嗟にのけぞって躱す。

彼はそのままクーフーリンの上を通り過ぎる。


(1)


そして片手をついて進行方向を変えてクーフーリンめがけて飛んでいく。そしてちょうど態勢を起こしたクーフーリンの背中に殴りをいれる。

打撲音とともに周りの景色が後ろに吹っ飛ぶ。空が回転し、視界が真っ暗になる。


(2)


「クーフーリン!」


(3)


ダンッ


標的はスカサハに切り替わる


「ぼうgy」


障壁を出す前に腹部に重い衝撃が入る。


(4)


「グ八ッ」


そして最後に顔面を殴り、気絶させる。


「よし、ジャスト5秒」


「おっ、男の方はまだいけるかな?10メートルくらい吹き飛ばしたのに、、丈夫だなあ」


クーフーリンの前にしゃがみ込む。そして髪を掴んで顔を上げる。


「気絶しない程度にボコボコにしてやろう。」


しばらく顔を殴りつける。彼の顔が腫れあがり、心が絶望の色に染まる。


(こんなもんかな。希望なんてものは絶やしてあげないとね。)

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