表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/27

13話 謎の二人組

「そろそろお出ましっすねぇ」


そういってアーラシュは斜め45度に弓を構える。


「おい、どこ狙ってる?」


ヒュン!


弓が放たれる。


突然、空中に黒い魔方陣が現れた。それはすぐにゲートのようなものになった。それに吸い込まれるように矢が刺さる。


「グ八ッ!」


ゲートから悲鳴があがった。


「転移魔法!?」


転移魔法などそうそうできるものではない。100年に一人の天才でなければ使えないと言われている。


「アッツー」


ゲートから人が二人飛び降りた。片方は白髪の女、もう一方は薄浅葱色長髪の男だった。


「君たち、結構やるねえ。まさかゲートを開いた瞬間に矢が飛んでくるとは。フィービー、援護よろしく」


そう言って男は全身に魔力を巡らせた。


ダンッ!


地割れとともに男はアーラシュの方に走る。戦いでは、弓使いを真っ先に倒すのがよいのだ。なぜなら、近接戦闘に向いていない職業なので容易に倒せることが多い。それに、今後の戦いで遠距離攻撃を気にせずに済むからだ。


アーラシュは後ろ向きに飛びながら矢を三本つがえて放つ。男もスピードを落とさずに躱す。


「援護します!」


剣を抜き、二人のところに駆け寄ろうとした。


「っつ!待て」


スパルタクスが首根っこを掴んで止めるすると、血の付いた矢が飛んできた。


「っち。まあいいわ。召喚魔法。」


突然黄色い鳥が何十匹も現れた。


「サンダーバード?いや、それにしては小さすぎる。」


「この子たちはミニサンダーバード。機動性を重視した型よ。」


ピー!


一泣きすると、魔獣たちが消えた。


(消えた?)


次の瞬間、シモンは目の前が見えなくなった。シモンの前にスパルタクスが移動したのだ。剣を振る音が聞こえる。そして、周りには魔獣の死骸が落ちている。


(動きが見えなかった)


一度魔獣たちは距離を置いた。全身に魔力を帯びる。


「雷魔法?」


「こいつらも魔法を使うのかよ。」


みるみるうちに魔獣の体が黄色く光ってゆく。


「避雷針」


魔獣から放たれた電気は、手のひらに集められる。


「っ、なにそれっ」


「スパイラルボール!」





(距離を詰めればこっちのもんだ!)


アーラシュは男の攻撃を避ける。


「クソッ」


男はひるまずに攻撃を繰り出す。アーラシュは弓を振り回し、攻撃する。互いに一撃も入れられないまま、戦闘が続いた。


ドッカーン!


シモンが攻撃を放った。


「ったく、使えねぇなあ。フィービー、撤退だ。」


「…りょ、了解。」


「最後に少しは絶望させてやろう。あれ出せ。」


「わかったわよ。召喚。」


(おいおい、なんだよあれ。)


全天を黒い魔獣がおおいつくした。


「そうそう!その絶望に染まった心が見たかったんだ!じゃあアルスターに行こうか。」


そういうと黒い球を取り出して魔力を込める。


「おい、待ちやがれ!」


「シモン!」


そうして三人はゲートの奥へと消えていった後には兵士とスパルタクス、アーラシュとドラゴンだけが取り残された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ