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機械仕掛けの天使は闇夜を翔る  作者: 夏野露草
9章 曙光散らす 死の翼
110/226

01.天使の器


***


 広漠と続く防壁が、起伏の激しい渓谷に包まれていた。まるで花のように、谷と壁に囲まれているのは、巨大な城だ。見張り台と翼竜が飛び立つためのテラスを兼ねた鉄塔を中心とした、そうちょうたる佇まい。


 雲の間から差し込んだ暁光が、城を眩く照らし出して、魔獣が闊歩する谷間に深く影を落とす。


 どこまでもどこまでも、長く。


 ロートレク王国の最南端に位置する、反帝国組織の本部。


◆◆◆


 暗闇に、か弱い光が滲む。


 テレサは瞼を持ち上げた。視野が鮮明になると、忘れかけていた痛みが全身を襲った。咳き込み前屈みになろうとするが、上半身が鎖で縛りつけられているため、椅子が激しく軋むだけだった。太い鎖はテレサの両手足と腹を椅子に固定しているのだ。


 視界の隅に、見慣れた髪の色が映る。白雪を思わせる癖のない長髪は、所々血に染まっていた。


 部屋の四隅に配された蝋燭が、弱々しく火を揺らす。台が置かれているだけの、窓がない大部屋。


 今しがたまで使われていた鞭と小刀と鎚が、テレサの足下に転がっていた。蝋燭の明かりを受けて、鞭と小刀に付着した血痕が生々しく光っている。


 長い柄に平たく大きな金属塊が取り付けられた鎚は、何度も叩きつけられたせいか、かすかな凹みができていた。


 この部屋に監禁されたテレサは、兵士から拷問を受けた。テレサは元ディーティルド帝国の兵器開発責任者だ。反帝国組織で過ごして一年近くなるが、一部の兵士はいまだテレサに不審の念を抱いていた。彼らの中から三人が選ばれ、テレサの暴行を担当した。


 他者に対する不快な感情は、相手を傷つけることを正当化する。


 初めは鞭で打たれた。着込んだ衣服は早々に、身を守る役目を放棄した。兵士の鍛えられた腕で鞭を振るわれると、十も数えずに破れてぼろ切れ同然になる。テレサの肉体がいくら人間より頑健でも、五十回百回と鞭で打ち据えられれば、肌は裂け出血し、肉は潰れ熟した果実が弾けたような様相になる。


 荒い呼吸をし、奥歯を噛み締めるテレサに、次は小刀が使用された。爪と肉の間に刃を差し込まれて、時間をかけて、一枚一枚爪が剥がされていく。


 それまではなんとか堪えられていた声は、我慢することができなかった。歯の間からもれる呻き声が、鋭い悲鳴に変わり、テレサは椅子に縛りつけられた身体を跳ねらせた。


 最後に使われたのが鎚だった。左腕を二人がかりで台に固定され、力の限り金属塊が振り下ろされる。


 人間より頑丈な骨は、如何に重量がある鎚でも一撃で砕くことはできなかった。


 何度振り下ろされたかわからない。声が出なくなるほど叫んだ。気が狂いそうになるほどの、激痛。


 許容範囲を越えた痛みを受け続ければ、いずれ発狂してしまう。テレサは肉を斬られ骨を砕かれたくらいでは死ねない身体なのだ。


 自分を守るためにできることは、今を放り出す――即ち、卒倒することだった。何度目かのらつな痛みの後、テレサは身体が望むままに任せたのだった。


 テレサは首だけを動かして、左腕の状態を確かめた。皮膚は破れ、流れ出した血が手を伝っていた。太い金属の鎖で粗雑に固定されている。軽く腕を捻ってみると、貫くような痛みが走る。骨にひびが入っているらしい。


 テレサを散々痛めつけた兵士たちの姿は、部屋から消えていた。テレサの身体を椅子に拘束して、外に水を取りに出たのだろう。浴びせかけて、意識を無理矢理明瞭にするために。テレサが口を割るまで、肉体を傷つけ続けるのだ。


(気がついたか)


 頭の中で声がする。中性的なその声音は、自分の心から浮かび上がってきたもののように、違和感なく受け入れることができた。


(……ひどい気分だわ)

(だから言っただろう。力を使えと。君の身にもしものことがあったらどうする!?)

(大丈夫よ。彼らは私から情報を聞き出したいのだから、殺してしまっては元も子もないわ)


 むしろ力を使う方が、テレサの肉体には大きな負担になるのだ。声の主――ラスイルを経由してテレサの中に流れ込んでくる光の力は、テレサには完全に制御することができない。強大な力は、使えば使うだけテレサの肉体を疲弊させる。


 フェイヴァをディーティルド帝国の兵器開発施設から逃がすために、普段使わないような膨大な力を行使したのだ。これ以上の使用は、身体にダメージを与えるだけだ。


 それに、拷問に耐えかねて身を守るために力を使ったとして、それでどうなるというのだろう。兵士を殺してしまったら、彼らにテレサの生命を害する理由を与えてしまうことになる。


 仲間を奪われた憤り――我を忘れるほどの激情は、人を凶行に駆り立ててしまうものだ。


 ただ静かに、過ぎ去るのを待つしかない。


(痛むのは今だけだ)


 ラスイルの言う通り、テレサが負った傷は徐々に治癒していた。裂けた肉がくっつく際に生じる、不快なむず痒さ。左腕の痛みも少しずつ和らいできている。剥がされた爪もほどなく生え揃うだろう。


 これが人の身では決して手に入れることが叶わない、驚異的な再生能力だった。


 テレサは背中を椅子に押しつけた。長く溜息を落とす。


 こんなにも強い痛苦を経験したのは、久しぶりだった。


 フェイヴァとともに兵器開発施設から脱出した際、死天使の剣を身に受けた。あの日以来だろうか。


 いや、違う。


 もっと昔に。


 テレサは記憶の頁をまくった。人の一生を越えるほどの頁数となった本は、テレサの幼き日までしっかりと書き留めてあった。


 テレサが五歳の頃のことだ。娘が侵蝕病を患ったと知った両親は、オリジン正教にテレサを売った。オリジン正教の侵蝕病専用の保護施設で、テレサは他の子供たちと一緒に育った。


 病の進行具合によって部屋を分けられ、一定の時間になると食事を取り投薬を受ける。引き取られた当初、テレサの病状は軽度であったが、予想以上に進行が早く、すぐにベッドに縛りつけられることになった。


 病魔は幼い身体を汚染していく。正常な細胞が急速に悪性に変化していき、いつ死が訪れても不思議ではない。倦怠感が常時のしかかり、正常な判断ができない。重度の症状は、まるで肉が泡になって溶けていくような苦しみだった。こうなっては痛み止めの薬も効果がない。


 死を予感したテレサに、ある日救いが訪れた。


 しかし、小さな手が掴んだのは、神々が暮らす楽園の門ではなく、死の臭いが満ちた暗黒の扉だったのだ。


***


 床に倒れた痛みで、テレサの意識は覚醒した。続いて身体が濡れていることに対する、不快感。幼い裸体は液体によって赤く染まっていた。


(何……これ……?)


 自分が裸だということよりも、身体の一部となっていた侵蝕病の激痛と倦怠感を感じないことが、何より不思議だった。


 ずっと死の恐怖に怯えていた。痛みがテレサから、人間らしい生活を奪ってしまっていたのだ。


 視界に映る色の鮮やかさ。壁は、目が痛くなるほど白く見える。


 耳に届く、空気のかすかな震え。背後に生き物の気配を感じたが、確かめる前に投げ捨てられる。


 鼻腔を満たす、食欲を刺激する香り。


 強烈な飢餓感が思考を乗っ取った。何かを口にしないと死んでしまう。恐ろしいほどの渇望が身に迫る。


 テレサは視線を走らせて、机に並べられた食物に目を止めた。色とりどりの果実が宝石に似た輝きを放っていた。豚の丸焼きは、今さっき焼かれたばかりなのか、熱い湯気を立ち上らせている。


 青白い両足はすくっと立ち上がると、驚くほどの速さを見せた。机に飛びかかって、本能に命じられるままに肉に食らいつく。ものの数分で食べ終わり、息つく暇もなく果物を口に運んだ。どれも今まで食べたことがないほど美味だった。


 満腹になったテレサは、床に腰を落とした。


 興奮していた神経が落ち着きを取り戻していく。周りを見回して、冷静に思考するだけの余裕が生まれた。


 目を覚ました際に、後ろに感じた気配。


 それは巨大な物体が発する、生命の脈動だった。


 死人の肌色。目鼻がなく、四肢もない。口だけがある頭部に、蛇のようにうねる髪が生えている。異様に膨らんだ腹部は赤い液体で満ちていた。血液よりも透き通ったそれは、テレサの身体を濡らしているものと同じだった。腹の中には無数の管が垂れ下がっており、気泡が浮き上がり弾けるたびに、揺れた。


 それこそが、オリジン正教が秘匿していた、魔人の苗床であった。


 目の前の化物よりも、自らがおかれた環境が理解できなかった。不安が押し寄せて、周囲に忙しく視線を送る。


 まるで親鳥とはぐれた雛のような気持ちだったと、振り返ってみて思う。


 侵蝕病によって激痛に苛まれていた身体は、魔獣の肉をその身に受け入れたことによって、人間らしい考え方と生き方を取り戻すことができた。


 だから、見るからに不気味な生き物を前にしても、驚きや恐怖より先に、足下が崩れていくような焦燥感を抱いた。


 固いもの同士が重々しく擦れ合う音。


 音が聞こえた方向に顔を向ければ、扉を開けて二人の人物が部屋に入ってきたところだった。


 純白の法衣を身に纏った、金髪の男。彫りの深い顔に、おうのうの色が見える。オリジン正教の教皇である、トゥルーズ・セントギルダ。


 トゥルーズの後ろに控える、一人の女。肩まで伸びた水色の髪は、快晴を映していた。病的に痩せ細った肢体にやつれた顔をしていたが、容貌の秀麗さは幾分も陰ることはない。むしろ血の気のない肌と調和しており、どこか人間離れした神秘的な空気を醸し出していた。彼女――マーシーは、五十二代目のテロメアだった。


 二人の目を見た瞬間、テレサは絶叫した。鼓膜をびりびりと震わす甲高い悲鳴が、部屋の中に響き渡る。


 トゥルーズの記憶が、マーシーの記憶が、奔流となって頭の中に流れ込んでくる。ただでさえ人生経験が希薄なテレサの脳裏は、嵐に見舞われた海と化した。


 自分は一体何者なのか。誰しもが当たり前にもつ自己肯定感さえ、激しく揺らぎ消えかかる。


 目を閉じ、耳を塞ぎ、落ち着くまで身体を震わせていた。


「……どうだ?」


 野太い男の声。


「大丈夫よ。この子で問題ないわ」


 優しくも冷然とした、女の声。


「テレサ、顔を上げろ」


 トゥルーズが凄む。


 耳をしっかりと両手で押さえたまま、テレサはおそるおそる顔を上げた。


「お前は神に寵愛された。神の加護が、病に苦しみ命を落とすしかなかったお前に、人間と変わらぬ生を与えたのだ。お前は今日から神に仕え、救世主のためにその身を捧げよ。それこそが、お前の使命。お前がこの世に生まれた意味だ」


 マーシーは腰の鞘から、小刀を引き抜いた。赤い宝玉が嵌め込まれ、天使の翼の装飾が施された、あまりに優美な武器だった。


 テレサに歩み寄ると、その小さな両手に小刀の柄を握らせる。


「私の命が潰えた瞬間に、()()()を受け入れて……。私の記憶が見えたのなら、方法はわかるはず。……ごめんなさい。こんなことに、あなたを巻き込んでしまって」


 耳元で囁くと、母のような姉のような、慈しむ表情で微笑みかける。


 テレサの手の上から、自らの手を重ねる。小刀の柄をぎゅっと握りしめると、マーシーはその上に倒れこんだ。


 ひっ、と掠れた悲鳴がテレサの口からもれる。


「あっ! あああっ! いやっ! やだぁっ!」


 小刀は、マーシーの身体に沈みこんだ。刀身から柄に、血が伝い落ちる。柄を握る手がぬめるが、マーシーががっちりとテレサの両手を掴んで離さない。


 見開いた瞳から涙があふれる。叫びが途切れることなく、口からほとばしる。


 マーシーは最後の力を振り絞って、自身の胸に更に深く刀身を押し込んだ。口紅が引かれた唇から、赤い液体が吐き出される。


 痙攣すると、彼女はやがて事切れた。それでも両手は、テレサの手の上に重ねられたまま、離れることはなかった。


 テレサは叫び、マーシーの身体を突き飛ばした。


 透き通った髪が、乱れて床に散らばる。頭髪の下には白い肌。飛び散った血液が、彼女の頬と衣服に花弁のような模様を描いていた。


 その瞬間。


 視界が消し飛ぶほどの膨大な知識が、テレサの中に雪崩れ込んだ。


 海のように広く深いえい。テロメアたちの思い。――そして、かけがえのない心。それは瞬く間にテレサの内部に根を張り、テレサの中に元々存在していたように、広大な面積を占領した。


 恐怖も。


 驚愕も。


 困惑も。


 すべて洗い流された。


(君が五十三代目か。私の名はラスイルだ。これからよろしく、テレサ)


 頭の中に響く、馴染んだ声。テレサは小さく頷いた。


(ええ。よろしく)


 聖王暦の時代から連綿と続く、戦いの歴史。“心”と“力”と“記憶”をそれぞれ受け継ぐ天使の器たち。テレサもその一人として、名を連ねることとなった。




 あれから、十八年の歳月が経過した。


 人の身を捨てたあの日のことを、今でもこうして思い出す。


 そのたびに、自分は何者なのかという問いが、テレサの中に生まれる。


 自分がテレサだという自覚も、記憶もある。だが時々、自信がなくなるのだ。


 侵蝕病の痛みに耐えながら生きていた少女は、あの日死んでしまったのではないだろうか。


 マーシーをその手にかけた瞬間に感じた恐怖や戸惑いは、テロメアの知識が流れ込んで脳裏を埋め尽くした瞬間に、消えてなくなったのだ。


 テロメアの名を継承したあの時に、テレサという少女の魂は、彼女たちの思いに取り込まれて、消えてしまったのかもしれない。


 ならば、この身体は脱け殻だ。


 脱ぎ捨てた衣服にしばらくその人の匂いが残るように。


 テレサのかすかな記憶や感情が、影のように纏わりついている。


 それもいつか、消える定めなのかもしれない。


 本当はもう自分は、テレサと名乗る資格はないのかもしれない。


(……なんて、罪深い)


 自分たちが歩いてきた道には、数えきれないほどの屍が散乱している。その光景がまざまざと思い浮かぶと、恐ろしさにおののいてしまう。


 どこかに、断罪されるべきなのだという意識がある。罪悪感は代を経るごとに大きく、深く、肥大化していき、心を削っていく。


 だから、拷問を甘んじて受けた。自分はそうされるに値する罪を背負っているのだという自覚が、根底にあるのだろう。


 部屋の外から軽い金属音がして、テレサははっとした。鉛色を湛えた扉がゆっくりと押し開かれて、一人の女が飛び込んできた。


「テレサさんっ!」


 黄金色の長髪をお下げにし、女らしい肢体を白衣で包んでいる。生真面目そうな顔には、色濃い焦りが浮かんでいる。


 ピアース・デュナミス。レイゲンの血の繋がらない姉である。


「ああっ……!」


 駆け足で近づいてきた彼女は、テレサの姿を見て表情を歪めた。瞼を閉じて、顔を背ける。


 テレサの切り裂かれた衣服とその下にある傷を見て、ピアースは実父に暴行された過去を思い出している。


(……可哀想に)


 デュナミス家に引き取られ、新しい人生を歩むことになったというのに。過去に受けた傷は、ピアースの胸を去ることはない。


「……大丈夫よ。ゆっくり、深呼吸をして。この傷はひどく見えるかもしれないけれど、痛みはそれほどでもないのよ。怖がらなくてもいいの」

「は、はい……。すみません」


 ピアースはテレサに従い、ゆっくり深呼吸をした。青白かった顔色は、少し血の気を取り戻す。震える瞼を開いて、テレサに瞳を見せた。


 彼女の苦悩を帯びた双眸から、テレサはすべてを読み取った。


 オリジン正教の地下施設が、ディーティルド帝国の魔人たちによって暴かれたこと。ユニ・セイルズの裏切りによって、フェイヴァの正体がウルスラグナ訓練校側に知られてしまったことを。


 込み上げた怒りは、テレサのこめかみを小さく震わせた。


(あの時、殺していれば)


 レイゲンの報告書と、ネルガルに駐在していた兵士によって、反帝国組織にもたらされた情報だ。文面や当事者以外の話からでは、フェイヴァの心痛を完全に読み取ることはできない。それでも、フェイヴァが友人の裏切りにどれほどの衝撃と苦痛を受けたのかは、想像することができた。


(フェイ……)


 ダエーワ支部に幽閉されていた頃のように、フェイヴァはまた囚われてしまった。都市の治安維持を脅かす者が入れられる牢獄に。


 牢獄を管理する守衛士たちは、フェイヴァ――死天使に個人的な恨みを持たない。報復を恐れて傷つけるような真似はしないだろうが、それでも彼女が心に負った傷を考えると、堪らない気持ちになった。


 おそらくは、ウルスラグナ訓練校は、フェイヴァを反帝国組織に引き渡そうと考えるだろう。反帝国組織にそれを断る理由はない。一年という訓練校生活が、わずかに縮まっただけだ。


 それでも、ただただフェイヴァが哀れだった。


 同期たちともっと楽しい思い出をつくりたかったに違いない。訓練校を卒業し、いずれ会えなくなったとしても、彼らの中に好ましい人物として残りたかったはずだ。


 せっかく人並みに友人をつくれる環境にいたというのに、あまりに悲しい別れ方だった。


 ピアースはテレサの後ろに回り込むと、鍵を外した。テレサの身体を拘束していた鎖は、騒々しい音を立てて床に落ちる。


「司令がお呼びです」

「……地下施設の詳細ね。口頭で伝えるより、実物を見せながら説明した方が早いわ」

「まさか、テレサさん」

「後発部隊を送るのでしょう。私も一緒に行かせてちょうだい」


 敵の目的が達成されたのかどうかも、ピアースの瞳から読み取ることができた。


 しかし、施設がどのような状態になっているのか、どうしても自分の目で確かめたい。


 事態が本格的に動き出したのなら、こちらも心の準備をする必要があるのだ。



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