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3:心の壁

家事をこなすのが楽しくなってきた今日この頃。皆さんはどんな生活を送っていますか?

私はバイトの面接に行きました。ええ心がぽきぽき折れた音がしました。

あと何回これを続ければいいのか…

私は確信しました。社会はニートにはつらいとです。

シュッシュッ


ブンブン


さっきからエルカが俺の前を行ったり来たり手で触ろうとしたり尻尾を触られたりした。


「うむ、魔法による干渉はみあたらないのう」

「ならこれはなんなんだ?」


コンコンコン


やっぱり、さっきと変わらず壁の感触がある。魔王であるエルカですら分からない現象が俺の前におきてるのか…


「よし、ためしに殴ってみるのじゃ!」

「え…」


グシャッ


「いてえええええぇえぇえぇえぇ」


こいつ!俺しかその壁に触れられないからって俺をサンドイッチの具みたいにして殴りやがった…

全身の骨がバキバキだ。腕ってこんな風に曲がるのか…初めてしった…いや、知ってたらおかしいか。


「ふむ、私の一撃に耐えるとわ頑丈じゃな」

「うぐうぅぅううぅう」

「おう、まっておれすぐに回復魔法をかけてやるぞ」


く、エルカの奴俺を殺す気か!そうか、どうせ勇者になるはずの奴だったし死んでも死ななくてもどっちでもいいんだな。くそ、この光気持ちよすぎるぞ体中の傷がなおって…


「よし、全快したぞソウタ。ついでに壁の事も良く分かったのじゃ」

「え、今ので?」

「うむ、心して聞くが良い。この見えない壁はおそらく…」

「おそらく?」

「ATフィ…ゴホッゲホッ、心の壁じゃな!」


今完全にどこかで聞いたことある単語がとびだそうとしてたぞ。あれ?この世界って異世界だよな。なんでエルカは、そのアニメのこと知っているんだ?おかしいな…


「エルカさん…」

「エルカさんじゃない!エルカって呼ぶのじゃ!」


いちをエルカって俺の主になるんだよねえ。なのに呼び捨てしていいって…なんだろ、幼馴染を相手にしてるって感じ?みためが幼女だから同い年とわ思えないし。う~ん喜んでいいのか悪いのか、分からん。


「…エルカがさっき咳き込む前に言おうとしていたATフィ――」

「知らんノジャ!」

「はい?」

「そんな単語知らんノジャ!お前が勝手に私の咳をそう聞こえた風に解釈したノジャー!」


なるほど、聞かれたくないことみたいだ。妙な詮索はしないほうがいいな、ただでさえさっきからガーナの呪詛が聞こえてきているし…


「エルカ様を呼び捨てできるなんて羨ましい妬ましい忌々しい死ねばいいのにいっそ殺してしまおうか…」

「ガーナよ戻ってくるノジャ!」

「ハッ、エルカ様は今日も可愛いですね。」

「なに馬鹿な事をいっておるのじゃ…」

「馬鹿なことではありません。エルカ様のその容姿は誇るべきものなのです。崇拝され称え奉られるべきものです。そう、私はここに高らかに宣言します。エルカ様は神だと!」

「そ…そうじゃな…」


幼女・イズ・ベスト!を宣言した俺の中でのガーナの性格が残念美人からロリコン変態にクラスチェンジしてしまった。すがすがしいほどのロリコンだ。俺はロリコンじゃないぞ!少し年下の子供に興味があるだけだ。断じてロリコンではない!


「ソウタよそんなに難しい顔をしてどうしたのじゃ?まさかお主もガーナと同じ事を…私の周りにはおかしなやつしかいないのか?」

「まてまて、いつ俺がロリコンだといった!俺はおかしくない、いたって普通のおっさん…なのか?」

「ロリコン?いろいろありすぎて困惑しているみたいじゃな。とにかくこの心の壁は私でも破壊できん、お主にしか消せないだろう。」

「そうか…」


俺にしか消せないってどういうことだ。別に何か発動してるって感じでもないし神様から能力的なものの説明もなかったしな。常時発動状態の…スキルか?


「エルカ、この世界にスキル的なものってあるか?」

「おー!そのとおりじゃ!スキル!私もその可能性を考えておったノジャ!」

「ですがエルカ様、蜥蜴族リザードマンの固有スキルに結界系のスキルはありません。成長すれば収得することもありえますがこの下郎は生まれたての赤子、どうやってスキルを収得したのでしょうか?」

「む~前世の経験値が引き継がれているのかもしれんのう。」

「確かにそれなら納得がいきますね。自分だけを閉じ込める作業ををそこの下郎が長年していたのでしょうね。あ、逆に外に出たくない社会のクズのような引篭もり生活をしていたんでしょうね~」


あれれ~ガーナの俺にたいしての扱いがなんか酷くなってないか?さっきから上から目線できつい感じがするし口調も下郎とかクズとかの部分がやけに強調されている気がする。引篭もってたのは本当のことだから言い返せないけど女性にそこまで言われると俺のガラスハートが砕けそうだよ…


「スキルがこの世界に存在するのはわかった。その話の流れからいくと俺は前世の引篭もりの経験により俺だけが通れない壁を常時発動するスキルを収得したということか。」

「そういうことじゃな…」


あれ?言葉にすると全然役に立たない能力じゃね?敵の攻撃を防ぐとかできずに逆に敵に追われている時に

逃げれなくなるとかどんなクソ能力だよ!範囲魔法で俺のこと簡単に倒せるよ!


「そんなに気を落とすでない、まだ閉じ込めるだけと決まったわけじゃないのじゃ。使いようによっては便利なスキルになるかもしれんぞ?」

「使いようによってわって…ただ今スキルによって絶賛閉じこめられ中なんですけど…」

「気を落とすな引篭もり、スキルの中には進化する物もあるからな。プフフそうか進化しても更に閉じこめられるだけかもしれないな下郎。次は殻の中に閉じこもるか?」

「こら!ガーナそこまで言うことはないノジャ!」

「う…ですが…エルカ様…こんな下郎に…」

「ガーナ!」


やばいな、俺のせいで不陰気が悪くなったか?ガーナも確かに調子にのっていたけどエルカの怒りの波動みたいなのが出るほど俺も怒ってはいないんだがな~逆にガーナも思春期の女の子みたいで可愛いな~と思っていたし…俺にもあんな妹がいた…な…やめよう思い出すのは!


「え、エルカ?いーよいーよ引篭もりなのは本当のことだしまだガーナも俺がやってきたばっかで照れてるだけだって。舞い上がっちまったんだって新しく友達ができるからってちょっとてんぱってるだけですってエルカさーん?!」

「謝りなさいガーナ…」

「エルカ…様…あ…う」


やべーガチおこだ…ガーナも涙目になってるしエルカから怒りのオーラでてるし、ノジャ!も忘れてる?!ああ、泣くぞ泣いちゃいそうだぞ…


「ガーナ、俺怒ってないから――」

「う、ううぇええええんごべんなさいぃぃ」


ダッ


あ、泣きながら出口に走っていっちゃった…


ゴンッ


「ふぇえ?!」


あ~ガーナも俺のスキルの対象内?なのね…

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