表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界弱肉強食物語  作者: 近江奈菜奈
異世界巻き込まれ召喚編
4/6

異世界邂逅

あれ、ちっとも話が進んでないぞ?

 落ち着け、大丈夫だ。

 こんなことは何でもない。

 トランクに押し込められて太平洋に捨てられた時に比べれば何でもないはずだ。

 そう思いたい。


 現在の速度は時速200㎞前後といったところだろうか?

 正直とても目を開けていられる状況じゃない。

 だけどそんな泣き言は言ってられない。

 死ぬか生きるかの瀬戸際に立たされているのだ。

 六感全部を無理やり働かせて、どうにか命を拾わなければ!


 



 話はほんの数分前にさかのぼる。

 

 学校の玄関に張られていたポスターに運命を感じた俺は、自分の中身を見つけるため、卒業後は世界を回ろうと決意を新たに校舎から一歩踏み出した。

 当然そこにあると思っていた地面は、まるで最初から存在しなかったようにパッと消え、俺は階段を踏み外したような感覚に襲われた。

 そしてその次の瞬間には、自分の体が宙に投げ出されているのが分かった。


 何が起きたのかは理解できなかった。

 しかし俺は、パニックに陥りそうだった脳を落ち着かせ、今自分により必要なことの取捨選択をする。

 その結果出した答えは、この状況に陥った理由よりもこの状況下で自分の命を守る方法を探すことだ。


 その為には先ず現在俺が置かれている状況をまとめよう。


 現在地はどこかの上空。

 雲の種類とその高さから予想した現在の高度は地上5000m~8000mくらい。

 先程までの落下速度はおおよそ時速300㎞だったが、地面に対して体を平行にすることで、落下速度の100㎞程度の減速に成功。

 空気は薄く、気温はとてつもなく寒い。

 

 地上を見ると、眼前には見たこともないような大平原が広がっており、ぽつりぽつりと人の集落の様なものが見えた。

 回転して背後を見てみると、剣山を連想させるような山脈がそびえたっている。

 周りに海が見当たらないことから、ここはどこか大きな大陸の中なのであろうことが分かった。

 続いて真下、つまりは俺の落下予定地点に目を向けると、上空からでもはっきり見える程に大きな都市が見えた。

 このまま落下したら間違いなく無関係の人間に被害を与えてしまうだろう。

 

 ならばまずは落下地点をずらそう。


 俺は地面に対して平行に保っていた体勢を崩し、頭をわずかに落しつつ両手を体の横にくっつけて人間ロケットのような体勢になった。

 空気抵抗が少なくなった為に落下速度は上がってしまったが、なんとか人のいないところを落下地点にすることに成功した。


 次は自分自身の命の確保をしなければ!


 さてどうする?

 今着ている制服をどうにかパラシュート代わりにしてみようか?

 少しは落下速度が落ちるかもしれない。

 

 物は試しだ、なんて考えていると、突如地上から何かが俺に向かってやってきた。

 それは先程までの俺の落下予定地点であった都市から放たれたようだ。

 なんだと思ってよくよく見てみると、炎の塊が一直線に俺に迫ってきている。


 何事が起きたのだと考えるより先に、俺は羽織っていたブレザーを脱ぎ、体を丸め、迫りくる炎から身を守る為に脱いだブレザーで体を包んだ。

 そしてその一呼吸後、炎の塊が俺の体を包む。

 包まれた瞬間に感じた熱さに一瞬危機感を覚えたが、次の瞬間に炎は蝋燭の火を吹き消したように消えてしまった。

 どうやら俺の落下に伴う風圧によって掻き消えたようだ。


 一体あの炎はなんだったんだ?

 火炎放射器から放射された炎ではないだろうし、地上からはるか上空に向かって放たれたことから察するに花火のようなものなのだろうか?

 焦げ付いたブレザーを脇に抱えながらあれこれ考察してみるが、今はそれどころではなかった。

 


 現在高度は既に1000mを切った。 

 もはや地面に直撃することは避けられないだろう。

 それならと、先程考えていたようにブレザーの四隅をぐっと掴んでパラシュートのように降りようと試みる。

 一瞬減速したと思ったが、焦げた部分から穴が開き、パラシュートをなさなかった。


 ならばなんとか落下の衝撃を和らげる為の算段を立てよう。

 頭をフル稼働させ、いくつかの案を出し、取捨選択で最後まで残った方法というのはこうである。

 

 1.地面に接すると同時に地面を蹴る。

 2.そして衝撃が体に響くよりも先にジャンプをする

 3.これで大丈Ⅴ

 

 だめだもう何も思いつかない。

 大丈夫なのかこれ?

 大丈夫なのか俺?

 うん……まあ、大丈夫だろう!

 なんとなくできない気はしない、いつもの感覚だ。

 この感覚なら問題ないだろうと思う。

 

 高度が大体200mを切った辺りで俺は態勢を整え始め、さあ生きるか死ぬかの大勝負だと思ったその時、再び何かが凄まじい速さで迫ってきたのが見えた。

 また炎が飛んできたのかと思ったが、やってきたそれを見て俺は一瞬唖然とした。


「あなた、意識があるなら私に捕まりなさい!」


 それがペガサスに跨った女の子だなんて思いもしなかったから。


こんなんでほんとすみません


投稿も遅れてすみません


次ようやく会話が書けそうです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ