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Crossing Worlds――交差するセカイの物語  作者: 零零機工斗/金薙/ポテ塩 八夜/勇輝/蓑虫/唄種詩人/Sky Aviation/鴉臨/ミナ
それぞれのトリップと出会い
8/20

地球の転生者、黒利健介の場合

今回担当:グロリゲス(読者参加)

1人の男が居た。

男は猫に心酔し、猫こそこの世を支配するべき存在として崇め始める。

その熱意は彼を突き動かし、猫を神とする猫教の教祖となる。

しかし、彼は道に飛び出した猫を助けるために不運の死を遂げる。

教祖を失った猫教は内輪もめを起こし、瓦解する。


彼が命を救った猫は実は神バステトの使いであった。

バステトはこれほどまでに猫を愛していた男を死なせるには惜しいと彼を甦らせた。


(うぐぐ、俺は生きているのか)


体を起こす。

しかし、何故か立ち上がることができない。

不思議と気怠さだけで痛みはない。


「あ、猫だ」

(まぢで!?)


周囲を見渡すがどこにもいない。いや、居る。猫毛がふわふわしている。

この毛質は子猫だ!


「ど、どこに」


子猫のモフモフは世界一いいいいい!!

這いずって探すが見当たらない。

しかし、自分の声が嫌に高い気がする。


「にゃ?」


声を出してみるがやはり声が高い。

ふと、横を見れば壊れた鏡がある。

這いずって鏡に寄った。映ったのは愛らしい猫の姿。

猫種はロシアンブルーだろう。


ロシアンブルー。

別名、フォーリンブルー、スパニッシュキャット、マルティーズキャット。

一般的に目の色はグリーン。

近年ではブラックやホワイトなどの毛色も見られるがスタンダードなのは名前にある通り、ブルー(猫の場合ブルー=グレー)である。

コラットやシャルトリューと並びブルーの御三家と称される。


御三家の中では細身でしなやかな体つきが特徴的。

ボイスレスキャットとも呼ばれ、あまり泣かない猫としても有名だ。本質は大人しいのだが、運動量は非常に多く、体臭や口臭もほとんどない。

また犬のような性格の猫として評されることもある程、主人に忠実な面もあるが、人見知りでシャイな部分があり、

見知らぬ人間には噛みつく、引っ掻く等や性的な面もあるが、近年ではブリーダーの努力により改善されつつある。


短毛種で毛等の手入れも手間が少なく、飼いやすい猫の代表格として挙げられる。


「きゃわわわ!!!」


あまりの可愛さに自分の顔を押さえる。自分の顔に肉球が当たる。

腕を見ると見事な銀灰色の毛が生えている。


「え?」


パニックになって体を見渡す。


「にゃあああああああ!!俺は、神になったあああああああ!!!」


そう、俺は人の記憶と声を持って猫として転生したのだ。


こうして良くしゃべるボイスレスキャットが生まれた。

そして、猫の体を使い猫教の復興と不況を始めるのであった。

1年後、著書「飼い主の上手な飼い方」を使い市内の猫を掌握。

市外からもネコが参拝しにくる程、猫教が広まり始める。

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