謎
担当:愛莉です。
ところで――
そもそもこのボックス、本当に過去に行くことができるのだろうか。
誰かのイタズラである可能性も十分ある。
そんな非現実的なモノが存在するとは、到底思えないのだ。
それに、どうしてあんな場所に置いてあったのだろうか。
中身を知っている人間が、あえてあの場所に置いたのだろうか。
誰かに拾ってもらうために?
とはいえ、ただのイタズラで作ったにしては手が込んでいるし、重量感もすごかった。
レトロな茶色いコーティング、ゴシック調の紋様が彫られている。
アンティークショップで売っていそうな感じだ。
まるで何百年も前に作られたかのような――。
でもまぁ、考えてどうにかなる問題でもないし……。
「これは本当に過去に行けるものなんだ」ということにしておこう。
取りあえず、俺にとって今一番ほしいものを考えてみる。
新作のゲームとマンガ。
高級な時計とかも持ってみたい。
あとは、学校に行かなくてもガタガタ言われない境遇。
わざわざ勉強しなくても高校・大学と行ける頭の良さ。
それに、可愛くて優しい彼女とか。
うーん……欲しい物はいろいろあるけれど、どれもいまいちピンとこない。
“欲”=“欲しい物”というわけではないのかもしれないな、と思い直す。
というか「欲しい物を手に入れたい」という“欲”では、「過去に行ける」というボックスのポイントを全く生かせていないじゃないか。
「過去に行く」という観点から見ての“欲”を考えなきゃ……。
次回は尖角さん、お願いします!




