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ボックスの仕組み

担当:愛莉

 二人で公園を出て歩いている途中、ユウコは「そういえば」と切り出した。


「アキラの言ってることがホントだとして、ここが半年前だとしたら、今この時間を生きてる『ユウコ』も家にいるってこと?」


 そうだ。

 すっかり忘れていた。


 このままユウコの家に行ったら、今を過ごしているユウコと鉢合わせすることになるかもしれない。


 それって結構ヤバイことかもしれないよなぁ。時空の歪みか何かで、ユウコが死んだりしたらどうしよう。


「取りあえず様子を見て、ユウコがどうしてるか――」


「――ちょっと!!」


 急に大きい声を出され、ビクッと肩が震えた。


「箱が光ってるよ!」


 ユウコに言われて気付いた。ボックスの日付設定の部分が光っている。それだけじゃない。カタカタと揺れ始めた。


「何? どういうこと?」


 ユウコがボックスに手を伸ばしてきたと同時に、あの“時空を超える”感覚がやってきて――



 目を開けると、そこは見知った場所だった。


「俺の部屋じゃん!」


 最初にボックスを稼働させたときと全く同じ状態の、自分の部屋。ユウコと一緒に、元の場所に戻ってきてしまったようだった。


「私たちが出会った日付の一週間後になってる……」


 ユウコが机の上のデジタル時計を指差した。


 日付も表示されるタイプの時計で、示されているのは俺が最初にボックスを稼働させた日で間違いなかった。


 やっぱり、戻ってきてしまったみたいだ。



「もしかして、一定時間経つと勝手に戻ってきちゃうのかな」


 数回の時空移動を経て、何となくボックスの仕組みを掴むことができたような気がする。


 複雑なシステムだけど、とにかく凄いモノを手に入れてしまったんだという実感を覚えた。

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