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嘘の結果

作者: 清澄

 始まりは一つの嘘だった。エイプリルフールに私が付いた一つの嘘。その嘘がまさかこんなことになるなんて……という書き出しで始まる小説を読んだ。そう、今日は4月1日である。どれだけ嘘を付いてもいいのだ。心が躍る。今年はどんな嘘でみんなを騙してやろうか。ちなみに去年は興味本位で買った株が大暴落した、という嘘を友達についた。その嘘のために株の権利書まで用意したのだ。ちなみに親が持っていたもののコピーである。その前は彼氏が殺人を犯してしまった……というものだった。ちなみにその時は噂が広がってしまって嘘をついた友達ではなく彼氏にめちゃくちゃ怒られた。ちなみに私に彼氏はいない。男友達に彼氏役をやってもらった。彼氏がいる、という嘘と殺人を犯してしまった……という嘘を二重に付いたのだ。我ながらいいセンスしてると思う。その男友達はセンスがなかったのだろう。その嘘によってずいぶんと評判を落としたことで怒って縁を切られてしまった。

まあエイプリルフールだから嘘をついてもいい、とは言っても私は結構よく嘘をつくほうだ。エイプリルフールだけはそれが合法的に許される。しかし生半可な嘘ではいつものことだ、という風にすぐにばれてしまうのである程度うまく、大きな嘘をつく必要がある。毎年エイプリルフールにはずいぶんと頭を使うもんだ。そしてみんな騙される。毎年エイプリルフールって私が一番人を怒らせている気がする。おかしいな。みんなジョークっていうものが分かってないよね。昔縁を切られてしまった友人にこんなことを言われたことがある。いわく、エイプリルフールには二つのルールがあるらしい。

その1……嘘を付いてよいのは午前中だけである。午後にはネタバラシをしなくてはいけない。

その2……みんなが笑える嘘でなければいけない。その嘘によって被害を被るものがいてはいけない。

この話しは意外と知られていない。まあ私は知っていてもあまり守っていないけれど。エイプリルフールでちょっとした被害を受けるのだってもはや風物詩だと思うのだ。嘘に気付けなかった人が悪い。その人にはセンスと、運がなかったのだろう。

さてしかし今年嘘を付くに当たって一つだけ懸念がある。私は誰に嘘をつけばいいんだろうか?友人とはだいたい縁を切ってしまった。みんなセンスがなさすぎたのだろう。あなたの嘘にはもう付き合いきれない。そう言って私の前から去っていった。じゃあネットだけの友人?駄目だ、ネットの人はユーモアのセンスがありすぎる気がする。他の人がネタバラシをしてしまうしその人の反応も見れないからつまらない。それならば嘘をつけるのは家族くらいしかいない。そうして私は今日、6歳の妹に嘘をついた。そして妹はその嘘によって、死んだ。私は友達にも、家族にも見放されて。経過は少し違うけれど、結果は同じ。私はどうやら狼少年になってしまったようだ。嘘によって周りから人がいなくなった。来年私は、誰に嘘をつこう?





「さーてと、出来た」

私は毎年エイプリルフールに嘘をテーマにした小説を書くことに決めている。そして私の夢は小説家、という嘘を付くのだ。今年はどんな反応、そして感想がもらえるのか。今から楽しみだ。

エイプリルフールだと、いうことにさっき気付きました。清澄です。作業時間たったの30分。疎かな出来だとは思うのですがよかったら感想、アドバイスなどお願いします。

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