表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢ですが、呪ってません!~断罪回避のため闇魔法を隠していたら、王子に正体がバレました~  作者: 志熊みゅう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/28

1. 転生

「え!レナが王族の呪いの犯人なの!?いかにも悪役令嬢ではあるけど……。」


 満員電車を降りて思わずつぶやいた。私はしがない会社員、本条(ほんじょう)玲奈(れな)。今日は最近ハマっている漫画『光と陰のアンビバレンス』の更新日。最新話をスマホで読むのが通勤時間の楽しみになっている。


 『光と陰のアンビバレンス』は主人公の第二王子・リュカが、王国に蔓延る呪いや魔物と戦いながら、その黒幕である魔王と対峙していく話だ。悪役令嬢・レナは第二王子の婚約者。私と同じ名前ということもあるが、ウェーブがかったきれいな銀髪とアメジストのような瞳。物憂げな表情と相まったミステリアスなキャラデザインがすごく刺さった。いわゆる"推し"だった。


 ――次週はレナの公開処刑かな。まあリュカは聖女様といい感じだったもんね。


 ずり落ちた眼鏡を指先で押し上げ、会社へ向かう小道に入った、その時だった。


 ――キキキー!


 耳を劈くブレーキ音。死角から現れたトラック。何が起こったかよく分からないまま、前世の私の記憶はここで途絶えた。



***

 今世、ソレイユ王国で新たな生を受けた私は神の悪戯か、前世"本条玲奈"の記憶を丸ごと宿していた。名前も前と同じ、レナ。中世ヨーロッパのようでありながら、この世界には魔法がある。すぐに異世界だと気づいた。


「レナちゃ~ん。来週はね、王都で第二王子・リュカ殿下の婚約者選定を兼ねたお茶会があるの~。私たちオランジュ侯爵家ももちろん呼ばれているわ。うふふ~。」


 五歳の時、母にうれしそうに言われて、私は気づいた。ここは『光と陰のアンビバレンス』の世界だと。そして、自分が、悪役令嬢レナ・オランジュに生まれ変わったことを。


 リュカの婚約者は何回かのお茶会を経て、闇魔法の天才であったレナに決まったと漫画で読んだ。光魔法の血が濃い王家では、光を引き立てる“闇”の使い手が妃に選ばれやすい。


 ――あ、そうか。たまに侍女に幻影を見せて悪戯をしていたけど、あれは"レナ"だからできたことだったのか。


 私はてっきりこの世界の人なら誰でもできると思っていた。


 そうと分かれば、私がすることは一つ。このまま第二王子の婚約者になったら、私・レナは公開処刑まっしぐらだ。なんとしても回避しなければ。


「あーら、レナちゃん。大丈夫?もう~、こんな時にお熱を出しちゃうなんて。」


 まず私は得意の幻影を使って、母や家族をだまし、例のお茶会を仮病で休んだ。七歳の時に王都で受けた魔力検査も幻影を使って、副属性の"炎"が主属性であるように見せた。もし私が闇魔法の使い手だと分かれば、王家の妃に推挙されかねないからだ。


 さらに私は病弱を装った。そして懇願が叶い、領地の端にあるスクレの別荘で療養させてもらえることになった。私がここにこだわったのには訳がある。レナと同じく闇魔法の使い手だった祖父・セザールが遺した書斎兼研究室があるのだ。生前祖父は、この部屋の扉に闇の術師以外が入れないよう厳重な封印をした。事故が起こることを恐れたのだろう。一族に他に闇魔法の術者がいないため、祖父の死後は開かずの間になっていた。

新連載です。読んで頂きありがとうございます!

ご評価、ご感想、リアクション頂けますと執筆の励みになります!

どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ