【業火の魔女編:出会い】
はじめまして、えす椎名と申します。
ずっと書きたかった物語を、思い切って投稿してみました。
この作品は、
「なりたくなかったのに魔女になってしまった子」をテーマにしています。
シリアスもありますが、最後はちゃんと光が射す物語にしたいと思っています。
不慣れな部分もあると思いますが、
少しでも楽しんでもらえたら、それだけで幸せです。
どうぞよろしくお願いします。
「それでは」
目立たないようにと質素な馬車が遠ざかっていく。
ここに長居するのは嫌なのね……。
なんだか寂しい。
「あつっ……」
動く炎に当たりそうになり、我に返る。
今は真冬なのに、ここだけ真夏のように暑い。
炎のせいだろうか。
炎に当たらないよう注意しながらゆっくり進んでいく。
何度も炎が頭や体をかすめ、火傷しそうになった。
「っ!?」
炎の中から突然、誰かが現れた。
燃えるような赤髪に、同じ色の瞳。
この容姿に、少しだけ聞き覚えがあった。
「業火の魔女っ……!」
「イリスだ」
業火の魔女という恐ろしい名は程遠い、優しい声が響いた。
「イリス……さん、そのっ」
なぜ業火の魔女になったのか――問いかけようとした瞬間、
彼女は炎の中へ消えていった。
数秒後、炎が左右へ避けていく。
「歓迎……してくれてるのかな」
聞いていた人物像とは違い、意外だった。
理由はどうあれ、歩きやすくなったのだから良しとしよう。
お読みいただきありがとうございました。
まだ描きたい場面がたくさんあるので、少しずつ形にしていこうと思っています。
もしまた読みに来てもらえたら、とても励みになります。




