01.アリス、テオドールに起こされる(第2部プロローグ)
本日から投稿を再開します!
どうぞよろしくお願いします!
<前章までのあらすじ>
古城を守る結界の大魔法陣を修復したアリス。
その結果、結界の守備範囲がなんと100倍くらいに広がったことが判明する!
今後3か月、アリスは結界の稼働を監視をすることになり、
古城の住人ビクトリアたちは広がった領域の開拓に乗り出すことになった!
アリスが地下の結界の大魔法陣を修復してから、約1週間後。
古城の一角に設けられた“アリス魔法研究室”にて。
アリスが、書類でいっぱいの執務机の上に突っ伏していた。
すーすーと気持ちよさそうな寝息を立てている。
窓辺ではカーテンが春風で揺れており、
外からは子どもの楽しそうな声が聞こえてくる。
小鳥がひらりと窓枠に舞い降りて、さえずり始めるが、
アリスは全く気が付かない。
そして、そのままゆるやかに時間が過ぎ――
コンコンコン
ノックの音が聞こえてきた。
ドアが開いて、テオドールが顔をのぞかせる。
彼は机に突っ伏しているアリスを見て、目を細めた。
続いて紙が散らばって雑然とした部屋を見回し、苦笑する。
彼はそっと部屋に入ると、床の書類を拾い集めた。
それを揃えて机の上に置くと、声を掛ける。
「アリスさん、起きてください。もうすぐ会議の時間ですよ」
「……うん」
アリスは寝ぼけ眼で顔を上げた。
ぼんやりとテオドールの顔を見上げる。
テオドールが思わずといった風に吹き出した。
「アリスさん、顔に、跡ついてます」
アリスは頬を触った。
指先にへこんだような感触を覚える。
彼女は跡が消えるようにさすりながら尋ねた。
「ええっと……何だっけ」
「もうすぐ会議なので、呼びに来ました」
そういえば会議あったな、と思い出しながら、アリスは立ち上がった。
テオドールと一緒に研究室を出ると、ひんやりとした石の廊下を並んで歩き始める。
アリスに歩調を合わせるようにゆっくり歩きながら、テオドールが口を開いた。
「最近夜遅いですね。何か調べているんですか?」
「地下の隠し部屋の魔法陣だね。せっかく3か月もあるから、全部調べちゃおうと思って」
テオドールが気掛かりそうに尋ねた。
「ということは、あの転移陣もですか?」
「うん。超難しくて一筋縄ではいかなさそうだけど」
アリスが、ウキウキしながら答えた。
やはり魔法陣は、難易度が高ければ高いほど面白い。
2人は石の階段を上がると、会議室の前に到着した。
扉を開けると、日当たりの良い会議室には、いつもの4人が大きな丸テーブルを囲んで座っていた。
ビクトリア、オーウェン、フレッド、エマだ。
オーウェンが黙って軽く会釈をする横で、フレッドが「よう」と陽気に手を上げた。
エマが口角を上げながら軽く手を振る。
「アリスちゃん、久し振り! 最近全然見なかったから気にしてたのよ」
ぺこりと挨拶を返しながら、アリスは椅子に座った。
そういえば、最近地下か研究室に籠り切りだったな、と思い出す。
ビクトリアが上品な笑みを浮かべながら口を開いた。
「それでは会議を始めましょう」
1日1~2話ペースで投稿していく予定です
第4章は3か月振りということもありますので、丁寧めに進めます
ちなみに、第2部は、第5章からメインになります。
<登場人物の紹介>
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