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俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?  作者: くまの香


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90話 帰ってきた兄貴達

 -----(清見視点)-----


 向こうに1週間の予定だった兄貴達が戻ってきた。何故か予定より早い。

 急患でも背負ってきたのかと思ったが違った。


 彼方の自衛官が避難民達に話をどう持っていったのかわからないが、今のところごねたり反対の声をあげる者は出ていないそうだ。


 と言うのも、遺跡にごろ寝、怪しい材料の食事、しかも量は少ない、だが追い出されたら生きていけない。ひとり、もしくは少数で生き抜く力も残っていない、向こうの避難民はそんな状態だ。体力どころか心も折れたままだ。

 同じ状況の避難民が増えても対して問題にはならんそうだ。


 そこに兄貴達が持っていった握り飯だ。謎の世界にいきなり来てから初めての、久しぶりの日本食だ。

 狂喜乱舞で、増える避難民どころの話ではない。


 ちなみに頑張って握っていたのでちゃんと全員に行き渡ったそうだ。おかずはやはり足らなかったので、子供と老人のみ。


 兄貴と大島氏はさっさとこっちの『空間』建物を置ける場所の確認、3佐らの護衛の元で遺跡周りの幹の太さチェックと虫の大きさチェックをした。


 そして久しぶりの日本食(握り飯)で気持ちが蘇った避難民達を自衛隊が取りまとめていた。

 スキルの話、それから今後の避難生活を前向きに立て直しを計る話だ。


 スキルを取れずとも、あの瞬間におかしな画面が目の前に浮かんだ記憶があるので頭ごなしに否定する者はいなかった。

 スキルを取っても使い方がわからず黙っていた者も居たが、今回自衛隊できっちり名簿を作った。

 スキルの申告は本人の意思に任せるが、いくつかのルールを明示したそうだ。


 スキルを申告した者には、スキルについて知り得る限りの情報を明示する。つまり、スキルの経験値稼ぎの仕方などを教えるなどだ。

 もちろんスキル申告により何かが義務になるわけではない。無理に戦いに連れ出しはしない。


 逆にスキルの申告をしない者へは、情報も使用も個人単位で行う事は許された。しかしスキルでの犯罪が明らかになった場合は厳しい厳罰、追放もある。

 好きにしていいけど何かあったら追い出すからな、ってとこだ。



 300人弱でスキル保持者は32人だった。多いと見るべきか少ないと見るべきか。(未申告者は不明)

 中には何となく取った(取れた)者も居たが、スキル取得者は男性が殆どでゲームやアニメでの知識も多かれ少なかれあったようだ。


 現実に戦うのは怖いが無理しない程度では経験値を稼ぎたいと言質も取れている。

 スキルの種類は32人中、30人が物理攻撃(微)であった。


 あのスキルガチャは宝くじ並みに当たりが少ないのだろうか?残り2名は、ひとりが体力(微)、気力(微)だ。


 気力って何だよぉぉ。


『気力(微)』初めてのスキルだ。どんな効果かイマイチわからん。物理攻撃は殴る蹴るなどの物理的な攻撃だよな。わかりやすい。

 体力は、うん、その名のとおり体力。疲れにくいとかかな?

 俺の回復は、治りが早い(ツバより遅いかも)。


 では、気力って何だ? 気力……気力……、何かをしようとする気持ち? 体力がなくても気力で補えって小学生の時、体育の先生が言ってたな。もしかすると体力より上か?


 そういえば、気を練ってどうこうってアニメ多いよな? かめーはめーとか、らせんがーとか、あと指先からあたたたたとか。

 それらって『気』が核にないか? これはもしかして当たりスキルが出たのでは?


 どんな人だろう。遺跡に行ったら『気力』持ちの人には逆らわないようにしよう。




 ってわけで、向こうの避難民はこっちの受け入れに前向き通り越して前のめりらしい。

 一応握り飯が毎日食べれるほど米がない事はちゃんと伝えてあるそうだ。


 俺たちも兄貴と大島氏が留守だった3日間の事を伝えた。

 新体制も整っている。いつでも引越しオッケーだ。それにしてもこの異世界転移をしてから引越し続きだな。今度のとこには長く居たいもんだ。



 しかし今度の移動はちょっと難しいそうだ。

 前に仏間から産院へと移動した時、あの時は最短直進で、途中の危険地帯は1箇所、かつ5分程度の距離だった、


 しかし、今回の遺跡までは、直進するとなるとかなりの数の危険地帯を通る事になる。

 新しく作られた地図を皆が覗き込む。


 太い幹が多く魔物も多い地帯が、地図上で蛇行した感じにある。日光いろは坂、それの巨大版に近い。



「これ、直進は無理だな」


「そうですねぇ……」


「通り抜ける距離も長い。囲まれたら身動きが取れなくなってアウトだな」


「となると、ぐるりとこっちから回るか……」



 かなり遠回りだが、いろは坂を完全に迂回する。それでも2箇所は危険地帯がある。



「あれ? 俺が通った道は? 危険地帯は無かったよ?」


「ああ。清見君が通った場所はかなり狭い範囲の移動なんですよ。人が2列程度なら危険地帯に沿った安全な場所を蛇行して進めるらしいです。ほら、このいろは坂で言うここ側ですね」



 なるほどぉ。そんなギリギリを大島氏無しで移動していたのか。恐ろしいな。

 今回は大きな物体を運ぶので、いろは坂にかからない道を行くそうだ。時間はかかるが安全第一。


 新生児や園児は自衛官が背負う、高齢者も足の悪い男性も自衛官が背負ってくれる。途中で疲れたママさん達も背負ってくれる予定なので、かなりの人数の自衛官が向こうから引越し業者としてこちらへ来てくれるそうだ。


 空間スキル持ちは例のごとく、建物を掴んで移動する。ここ(病院)に集まる時もやってもらったので、大丈夫だと思う。

 産院の保持者である看護師長は未経験なので、出発前に練習をしてもらう。


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