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俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?  作者: くまの香


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87話 移動するにあたり

 -----(清見視点)-----


 残ったこちらもやる事は多い。

 こちらから出したルールを向こうが飲んだ場合、こちらは引越しをする事になる。


 それについて、こちらもある程度決めておく。

 兄貴と大島氏と隊長、それ以外のメンバーが昨日と同じ場所に集まった。


 昨日よりメンバーは多い。

 病院関係者。看護師長や看護師さん、産院で働いていた人達、それから入院していたママさん達。現在は全員が出産を無事に終えて、ベビー達は新生児からだいぶ育った。


 一部の看護師さんには赤ん坊の世話をしてもらうので参加は出来ず、後で話を聞いてもらう。

 お母さん達は全員出席している。


 保育園からは園長先生と保育士さんがふたり(男女)。残りは現在子供達の相手だ。


 それからフェリーに居たママさんと老夫婦。

 飛行機に残っていたママさんと足の悪い旦那さんとその奥さん。

 小学生コンビの杏と紬は保育園で子供の世話の手伝いだ。高校生トリオは参加している。


 それと仏間チームから鮎川さんと、消防士と警官と救急隊の3人。

 部屋にある椅子では足らずに前の方は床座りだ。



 今回の遺跡の避難民の話をする。それから合流を考えている事、合流にあたり、メリットデメリットを話す。


 そこまでで意見を出してもらう。



「合流で話は進んでいますが、今ここで思ってる事を出してもらいたい」



 会議の音頭は救急隊員のひとり、年配の方と看護師長がおこなっている。俺は大人しく隅っこで聞いている。



「そんなに大勢……。向こうには空間スキル持ちはいないんですよね?」


「となるとこちら頼みになるのか。スペースは足らんのじゃないですか?」


「そうですね。私たちも今まで通り、ベッドを使えるかはわからないです」


「せっかく今の生活に馴染んできたのに」


「でも、大人が増えるのはちょっと安心じゃない?」


「確かに子供が多すぎて何かあった時の対処がなぁ」


「でも大人でもどんな人かわからないんでしょ?」


「まぁ色んな人はいると思いますよ。近所だって会社だって学校だって色んな人が居るでしょう?」



 看護師長が静かに立ち上がる。



「病棟の個室の赤ちゃん達はママとセットだけど、新生児室の赤ちゃんには親御さんは居ない。お母さんだけ先に退院にされた方が2名。それと保育園もママさんが居ない子供が殆どでしょう。もしも大人が増えて、その子供らのママや家族になってくれる方がいたらいいなと思うんです。もちろん今は私達病院関係者や保育園の方が親代わりですけどね」


「デメリットの食糧問題も、朝出てくる食糧もいつまで頼れるかわからないし、この世界から入手する方法も探るべきだと思う」



 俺はおずおずと手をあげた。



「今、朝再生の食糧が手に入ってる間こそがチャンスじゃないかな。今ならまだ体力に余裕がある。動ける体力があって植物を育てたり狩りをしたりが出来るうちに少しでも、その……」



 あんまり大勢に集中して見られるとどこかに入りたくなる。俺は来ていたパーカーのフードを被り前に引っ張って顔を隠した。



「うん、それに、私たちだって清見さんちで拾ってもらわなければ野宿だったんだし、そんな人がいっぱいいるんだよね。私達はラッキーだったね。寝るとこあってご飯あってトイレもお風呂もあって」



 鮎川さんが俺の後を繋げてくれた。



「そうだねぇ。それに遺跡ってのも気になるし、私はもっと自分のスキルをあげたいなぁ。ねっ? ドド君とクサ君もでしょ? 気になってるよね! 遺跡」


 女子は強し。倉田女子はドドとクサの背中をバンバンと叩いた。

 クサじゃないし、とかモゾモゾ言ってた。



「遺跡避難所に合流するとして、大量の避難民がこっちのトイレに押し寄せてくるのはちょっと気になるわぁ」


「そうですね、向こうだけでなくこちらもルールを決めましょう。病院の廊下にあるトイレ、個室のトイレ、保育園のトイレもある程度のルールを先に決めちゃいましょうか。例えば、ここは男性専用、こっちは女性専用とか。それと掃除当番もしっかりと決めます。掃除当番はトイレに限らずですが」


「お風呂とシャワーも入る日や男女別とか事前に予約制にするとかにしたいです」


「どんどん決めちゃいましょう。じゃあまずはトイレ」


「男性の小は、外にそのエリアを作ってもらいましょう。男性の大、女性用、子供用に分けましょうか」


「病院の1階にある共同トイレ、そこは男女のマークがあるので、そこを男性(大)と、女性用。個室は入院用にしてもドアは開け放して、女性用にしましょう。郁未君ママの個人空間トイレは関係者専用に」


「関係者と言うのは?」


「つまり今ここに居る方で女性ですね。遺跡にいる避難民ではない、と言う事です。勿論、ここに居る関係者も病院のトイレを使用可能です。保育園のトイレは子供と保育士さん専用にしましょう」


「賛成」

「なるほど」

「異論なしです」


「次にお風呂……」


「あ、待ってください。質問があります」



 手をあげたのは病院の個室に入っているママさんのひとりだ。



「個室のトイレを共有にするという事は私たちも病院の個室から出ると言う事でしょうか?」


「あそこ、出るのかぁ。そうよね、私達の待遇が今まで良すぎたのよね」


「でも出てどこに? 子供と一緒に野宿?……出来るかしら」


「師長、新生児室には空きベッドが幾つかあります。個室から新生児用ベッドを運び込めるスペースもあります」


「そうですね。赤ちゃんを一室に集めて、新生児室に近い場所にお母さん達の部屋を作りましょうか」


「うちは豪華が売りの産科です! 個室のソファーとテーブルを退かせばママさん用のベッドを4つ入れられます。個室から4人部屋になっちゃいますがどうでしょう」


「12ある個室から3つの部屋にママさん達に集約していただければ9つが避難民に使えるわね。それに逆にベッドがない方が入れる人数にゆとりが出るわね」


「ソファーやテーブルは廊下に並べれば、廊下も避難所として使えますね」


「では院内の細かい采配は師長さんにお願いしてよろしいですか?」



 おっさん救急隊員の仕切りで話は風呂へと戻された。

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