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俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?  作者: くまの香


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49話 空間チーム

 昨日ここへやってきた救助隊……いや避難民なのか?は、たまたまとはいえなかなかに良いメンバーだったと思う。


 合流した10人中5人は自衛隊だの救急だのと救助のエキスパート達だ。

 親子3人(母親)は、空間スキル持ちだ。その空間は置き去り状態だが、体力が回復したら探し(取り)に行く予定。


 そして残り2名、高齢の夫婦だったが、これが当たりであった。スキルは持っていない。しかし、島暮らしのご老人で自然の知識が豊富であったのだ。


 島暮らし、それは山暮らしでもある。植物はもちろんの事、キノコや木の実にも詳しかった。


 この異世界が、地球と同じように呼吸が出来る事で、似たような環境でもある可能性はかなり高いと思うんだ。

 まぁ、サイズはちょっと違うけど……。



「暗うなる前やけ、あんましっかり見えんかったけんど、あのきのこは食えるけぇ。…………でかかったけんどな」


「お爺さん、大きいと味が悪いやろ」


「きのこやけぇ、味はないやろ。煮込めば一緒じゃ」


「この辺りはどうですか? 食べられる山菜ありますかね」


「ようけあるよ。ほら、それも」



 俺の足元を指差した。

 雑草だと思って回復の練習をしていた雑草だ。(俺にとっては全てが雑草に見える) 


 この人数ならまだ今のところ食う物に困らないが、先々を考えると空間チート以外の、この世界の食べ物をゲット出来るようにしておくべきだ。



 お互いの顔見せの後はそれぞれが動き出していた。レンジャーグループ(そう名付けた。自衛官、消防、救急、お巡りさんの一団だ)は、この付近の森の危険性を調べるそうだ。それと遭難者も発見したいと息巻いていた。



「今日で5日目だ……。そろそろ限界だろう」


「声をあげるのも無理な状態かもしれませんね」


「なので、呼びかけの後反応を待つ、を繰り返しながら進む」



 などと言いながら森の中へと入っていった。まだ疲れは取れていないだろうに、本当に尊敬するな。嫌味とかでなく俺には無理だと思う。



 フェリーママさん親子はあっという間にママさんグループに溶け込んでいた。



「大変だったんだからまだ休んでいていいのよー」


「そうよぉ」


「いえ、大丈夫です。これからお世話になりますし出来る事はやらないと」


「フェリーはいつ取りに行くのかしら」


「私に持ってこられるでしょうか」


「大丈夫よ、コツがあるの。上手く掴めば引っ張るのは楽勝よ」


「問題は置き場所よねぇ。橘さん達が話してたけどこの広場には空いてる場所が狭いからねぇ」


「近くで置けそうな所を探すって言ってたわね」



 自販機だけ持ってこれないかという意見もあったけど、客室ごと持ってくるべきという意見が多かった。

 今の人数でも仏間は狭いくらいだ。これ以上増えるとなると外で避難暮らしになる。

 ベンチしかない客室とは言え、森の中での寝起きだ、屋根と壁があるのは大きい。


 だが今は助かる命を先に助けたいと、数日は救助に力を入れるようだ。



 老夫婦はこの周り、森の浅い場所で山菜採りをしている。鮎川さんも一緒に出掛けた。


 俺と兄貴は裕理をママさんらに預けて仏間の押入れに片づけをしていた。

 この押入れが、本当に恐ろしい。スキルは空間(仏間)とあるが、本当は空間(仏間の押入れ)なんじゃないかと思うくらいだ。

 念の為、スキルの確認をしたが空間(仏間)だった。


 押入れの狭い空間から、出しても出してもゴミが出てくる。いったいどうやって詰めたらこんなに入るんだ、ってくらい出てきた。



「いやぁ、お袋達もよく詰めたよなぁ」


「詰めすぎだろ!てかスペースがバグってないか、おかしいぞこの量!」


「びっくりだなぁ」



 兄貴が笑っていたが、俺は心底びっくりしたぞ!!!



「これ、もう一度しまえって言われても俺にはしまえないからな!」


「ははは、いいよ。庭に転がしとけば。どうせ要らんもんだ」



 いや、もう、笑いごっちゃねぇ!



「凄い山が出来たわね」



 ママさん達が子供らを連れて出てきた。散歩の時間か?



「そうなんですよ、ははは。あ、入り用な物があったら持ってってください」



 ママさんらや子供達が地面に置かれた荷物に群がってきた。



「これってブランドのシーツじゃない?結婚式の引き出物かしら」


「あら使えそうね。持っていきましょうよ。オムツとか手拭いになるわね」


「これは何かしら……」



 あちこちで袋詰めされた物や箱を開封している。俺と兄貴はせっせと押入れから出して庭へ運び出す。

 天袋(天井に近い押入れ)の物も全部取り出した。押入れはちゃんと奥の壁があった。無限収納ではなかった。



「何、これ、可愛い〜」



 見るとどこから出したのか大人がかぶるには小さいサイズの花笠を風呂ママのとこのりこちゃんが頭に乗せていた。キチママさんのまなちゃんも寄ってきた。3歳とは言え女の子だなぁ。



「懐かしいな。それ、清見がかぶったやつですよ。保育園の夏祭りかなにかで……」


「兄貴、よく覚えてるな」



 俺が保育園って事は兄貴も似たような歳だろ?



「裕理が生まれて実家へ見せに行った時にお袋がアルバムを出してきてな、そん時に見せられた中にあった。清見が2歳くらいか?あん時はお袋達が事故に遭うなんて思ってなかったからなぁ。もっと裕理を連れていけばよかった……いまさらだが」


「兄貴……」



 場がシンとなってしまった。うちの親が亡くなってる話も前にママさん達にしたからな。

 風呂ママさんがりこちゃんの頭からはずした花笠を俺の頭に乗せた。



「うん。似合う似合う。持ち主さんが持っておかないとね」



 いや、あの?俺もう27歳の大人ですけど?俺の頭にちょこんと乗った花笠。りこちゃんとまなちゃんは俺を見て手を叩いている。

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