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俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?  作者: くまの香


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107/112

107話 宝箱の中身

 -----(清見視点)-----


 作戦本部……といってもまぁ、遺跡の一室にすぎない。

 それほど広くない部屋の真ん中あたりにどこから持ってきたのかテーブルっぽいものがあった。


 そしてその上に木箱。



 前回はうちのぽよん君に箱を吸収させて中身だけ持ってきたんだよな。箱がミミックのような魔物だった場合を想定したんだ。


 今回は箱ごと持ってきたのか。

 勇気あるな。ミミックだったら食われてるぞ?



 そして箱の前には既に中身を出して並べてあった。



 ん?前回はスキル石だけだった。

 だが今回は、スキル石も並んでいたが、何と、武器?剣も何本か並んでいる。

 それと壊れて穴の空いた硬そうな靴……ブーツ?も。



「ご覧の通り、今回宝箱から出てきたのはスキル石だけではないんです。この世界の武器でしょうか? 剣が出てきました」



 近づいて剣を見た。

 刃はガタガタだし、先っぽは欠けている。もうひとつの剣は、完全に刃が欠けた感じなのか中途半端な長さだ。


 宝箱から壊れた武器?…………ゾンビゲームで序盤に壊れたライフルを入手した事あったな。あれ、後で必要になっただよな。もしかして壊れた剣を壁に差し込むとダンジョンの先に進める…………。



「宝箱にも当たり外れがあるのですかね」



 兄貴の言葉に我にかえった。そうか、そうだよな。外れ宝箱には壊れた武器と装備が出るのかもしれない。

 あ、でもスキル石はいっぱい入ってたみたいだ。前回貰えなかった隊員さんに行き渡るくらいあるな。



「スキル石は35個、うち深緑の『気力』石があるのは嬉しいですね。気力持ちはスライムをテイム出来ますから」



 うーん、テイムとは違う気もするが、似たようなものか。



「それで清見さんにお越しいただいたのは、武器とブーツの修復をお願いしたいと思いまして」



 いや、それは……。

 こっちの世界の武器の知識なんて無いし壊す可能性もある。下手に引き受けられない。

 俺の気持ちを察した兄貴が口を挟んでくれた。



「鍛治の経験があるわけでもない清見に、武器の修復は荷が重いと思います」


「ええ、はい。そこは元から壊れている剣ですし、我々も失敗を考慮にいれております。剣は3本ありますし、まずは試しに一本、お持ち帰りいただければと」



 うーんうーん、失敗してもいいなら、頑張ってみるか。



「わかりました。とりあえず一本。それとブーツはどうしますか? 宝箱に入っているくらいだから、きっとただの長靴じゃない気がします」


「はい。ですが靴の先に大きな穴が空き誰も使えないゴミです。清見さんの知っている長靴で結構ですので修繕してみていただければと思います」



 服や下着に続いて、最近はみんなの靴も回復で治していた。ブーツならいけそうな気もする。気もするが……。



「あの……、ゲームのアイテムにありがちの補助魔法付きのブーツになったりとかしませんからね。無理ですからね」



 ん?誰か舌打ちした?



「いやぁまぁ、運が良ければ、速度10%アップとか防御力5%増量とか」


「つきませーん。ただの長靴になります」



 俺は長靴を、兄貴は折れた剣を持って仏間に引き返した。


 仏間の1番端っこの押入れに『清見専用修繕屋』という紙が貼ってある。俺の仕事部屋になっていた。

 ここへはたまに裕理くんが遊びにくるくらいだ。





 剣と靴の修復はうまくいった。といっても見かけだけだ。

 使い勝手や履き心地は知らん。剣を使った途端にポキリと折れる可能性も高い。だって俺、鍛治士じゃないもん。スキル鍛治とかのスキル石が出たらその人にやってもらった方がいいじゃないか?


 

 回復スキルって本当に謎だ。

 だってどう見ても足りない物質を補って元に戻っていくじゃないか?

 その物質はどこから現れているんだ???


 折れた剣に回復をかけていると、刃が徐々に伸びていくんだ。その金属ってどこから出てくるんだろう。


 いや、それを言ったら空間スキルの再生能力も異常だよな?

どうみてもこの世界にあるとは思えない食材が、食事が、そのまま発生する。それこそまさに無から有だ。


 何となくだが、地面から?何かが湧いてないか?

 いや、見えないし見てない。けど回復スキルを使っていると、なんか下からモヤモヤと見えない何かが……。俺、科学者じゃないから考えなくていいや。


 とにかく頼まれた剣は折れて短かった刃がにょきにょき伸びた。強度は知らん。

 一応イメージはゲームにありがちのエクスカリバーだ。

 回復スキルは『元に戻れ』が基本なので、エクスカリバーになる事はない。地味な普通の剣になった。


 ブーツも壊れた靴底と穴の空いた靴先が綺麗に修復された。千切れていた紐も伸びた。意外とゴツいブーツだな。ちょっと足を突っ込んでみる。けっこうデカイサイズだな。裕理君、ブーツに頭突っ込んだらダメだよ、バッチィからね。


 その日の夕方には兄貴がブーツを入れたリュックを背負い剣を担いで本部へ返しに行った。





 あれ?

 待って待って待ってぇ?


 さっきは剣と靴を持ってさっさと本部から帰って来ちゃったけどさ、今回の宝箱の中身から実は凄い事実が発覚じゃん?


 だってこの世界に、剣や靴を使う生き物が居るって事だよね?

剣や靴のサイズからして地球人と大差ない。(靴は結構デカイけど)

 昆虫や獣みたいに、人型も巨人かもしれないと思ってたけど、案外似たサイズの人型が居る、もしくは過去に居たって事か。


 宝箱に入っていたのが新品だったら、俺たち地球人のために神様が用意してくれたのかなって思うけど、この使い古した感。

 絶対に俺たち人間に似た何かがこの世界に居るって事だよね?


 靴を履く生き物。剣を持つ生き物。

 あ、獣人もありか。



 どうしよう、兄貴を追って本部へ行くべきか。

 でも自衛隊もそのくらい考えてるか。兄貴が何か新情報を持って帰ってくるかも。

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