100話 謎の石版
-----(清見視点)-----
隊員が発見したのは光る石版。しかもただの石版ではない、触れたらステータスが表示されたらしい。
なんて物を発見するんだよ、俺もうヘトヘトで今すぐ帰りたいのに。ステータスが見える石版なんてオタク心を擽ぐる物体、行くしかないじゃんよ。
とりあえず、広場の向こう側、ライトを消しても光っているので見えるが、落とし穴とかあると怖いから大きなライトは点けてもらう。
かつ、足元をバシバシ叩きながらの移動。俺は大島氏にピッタリとくっついて歩く。
到着した。
ああ、雰囲気ある、まさにそんな(どんな?)石版。つかまぁ、遺跡によくある石版だな。
光ってなかったらエジプトとかにもあるような壁板だな。
遺跡隊長が触れた。ステータスには名前とスキルのみの記載。今まで気合いを入れて瞬間見えていたものが安定して見えるようになる。
石版に触れた状態だと宙に表示されたステータスは他の人にも見える。手を離すと他の者には見えないが、本人はいつでも目の前に浮かぶ。
それはスキルを入手出来なかった者も同様にステータスの表示はあった。名前だけだけとね。
俺も触れてみたが、やはり『テイム』はない。
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加瀬 清見
空間(仏間1.687201)
回復(微2.008856)
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「あれ? 清みん、経験値何気に上がってるな」
「あ、うん。仏間でチンする人が増えたからかな」
「回復は2を超えてるじゃないか」
「つっても微だけどな。回復は別に怪我人を探さなくてもそこらじゅうに回復かけまくってたから」
「そんなんで上がるんかぁ。小数点以下が多いけど意外と盲点だな、その経験値の稼ぎ方」
「ですよね。他のスキルも抜け道とかあるといいんですけど」
むっ、なんか俺がズルしてるみたいじゃないか。自衛隊の人に悪気がないのはわかるけど、ちょっと悲しくなる。
話を変えよう。
「あのさ、この遺跡ってダンジョンなのか? さっきのはボス? ボスを倒すとその石版が使用可能になる」
「うーん、どうだろうな。ボスだとしても復活しないでほしいな」
隊員達がこぞってこちらを振り返ったあと、慌てて石版に触れにいっていた。
だよな。今のうちに石版に触れておこうと思ったんだろう。
ここにいる全員が触れ終わり、ようやく戻る事になった。
地上と言うか地下遺跡へと戻り、自衛隊は色々と今後の話し合いだそうだ。
俺と大島氏は遺跡外、産院の小部屋へ一時的だが入院する事となった。
打ち身が酷かったのと、普段は出さない力を使い切って筋肉痛と戦う事となった。
大島氏とは同室だ。兄貴と裕理君がお見舞いに来た。看護師さんやら、看護師長もちょくちょく顔を出してお見舞いをくれる。
兄貴と裕理君は今夜は泊まってくれるそうだ。
カーテンを引いた向こうから大島氏の叫び声があがる。大島氏も筋肉痛に悩まされていたがマッサージをされている。
「はい、我慢我慢。今やっておくと明日ラクですよぉ」
「ぎえぇぇぇ、はぃぃぃ、ぐはっ」
あのボス戦でも弱音を吐かなかった大島氏から断末魔の叫びを引き出すとは!
俺、マッサージは遠慮しよう。
見舞いに来た山根さん(元消防士)から聞いた話では、自衛隊ではかなり盛り上がっているそうだ。
と言うのも一度石版に触れると次からステータスの表示がラクに出来るようになったのだ。
経験値が見やすい。俺は別に気にならないが、普段経験値を貯めるのに頑張っている人たちはやはり簡単に確認出来るのは嬉しいらしい。
翌日退院した俺達を待っていたのは遺跡隊長だった。
自衛隊員の全員のステータスを表示させるために3部隊に分かれて遺跡地下2階へと降りるそうだ。
お願いと言いつつほぼ強制的に大島氏と俺は拉致された。俺と言うかポヨンさんだな。念の為、他のスライムにも同伴してもらった。
大島氏は自衛官らと先頭を行く。俺はしんがりに近い中程で周りを守られつつ進む。
右脇にぽよんさんを抱えている。背中のリュックにはふるふるさん他が入っている。
途中何にも出くわす事なく地下2階のあの部屋へ到着した。
顔デカコングはいない。石版はある。
ボスは一回しか出ないパターンのダンジョンなのか?
数日かけて全員がステータスを取得した。それは自衛官だけでなく、遺跡避難所の全員だ。(強制ではないので行ける人のみだ)
やはり避難民はスキルの無い者が多い。
ステータスが簡単に見えるようになるとやはり経験値が気になる人も多い。
自衛官以外も積極的になってくるが、やはり森の魔物は強い。食糧は相変わらず不足気味。
そんな時、遺跡内を探索していた自衛官が宝の山発見したのだ。




