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本日2話目です!これが本来の6部です。

このお話もぶっ飛ばしてしまってました!すんません(汗


 隣の友沢は意を決したように口を開いた。


「俺は伯爵家長男になってみてーわ。金持ちってこともそーだけど貴族ってゆーもんに興味あったんだよなー。

 うちあんまり裕福な家庭じゃなかったし最初っから金持ちってのも体験してみたいってゆーか、そんな感じなんだ。誰も選ばないなら伯爵家長男を選びたい!」


 まさか友沢がそんな強い想いを持っていたなんて思いもよらなかった。友人としてまだまだだな。

 ここまでで、決まってないのは俺と灰谷と新田副会長、双子の妹の法佳さんと火野さんだ。灰谷は頑として譲らない感じだし、新田の王族姿もなんか想像できてしまう。


 つまり、あと男爵家長女と平民と・・・孤児だけだ。



 遠くで見ていたベリルテスが言い忘れていた説明を追加したいと言ってきた。

 その内容は、生まれが過酷になるにつれステータス成長が上がっていく、というものだった。ただ高位の生まれはそもそものステータスが高く、早熟型か晩成型かの違いだけのようだった。


「こうなると孤児のイレギュラーが浮き彫りになるね。でも過酷って話がどこまでなのかも分からないしなぁ。」


 と俺は独りごちる。既に決めた5人も孤児がいくら晩成型だと言っても手は出さないようだった。そこへ火野さんが少し強めな声で思考に割って入ってきた。


「私、男爵家長女になるわ!貴族だけど全体からみたら真ん中くらいだし、努力のしようによってはどうなるか分からないもの!じゃあそういうことだから法佳も幸田君もいいわね!?」


 と、何か俺にアイコンタクトをしてくる火野さん。

 しばらくして何かに気づいた法佳さん。申し訳なさそうにこっちを見てくる。



 ・・・やられたそういうことか。

 火野さんは、こんな可愛い子に孤児なんか選ばせるのっていう合図だ。法佳さんも気づいて申し訳なさそうにしている。何という状況か。仕方ない、なけなしだが男を見せるか幸田次郎!


「あー、じゃあ俺が孤児選ぶよ。法佳さんは平民になってくれればいいから。」

「あっ、ありがとう幸田くん・・・、なんかごめんね。」


 はにかむようにぎこちなく笑ってくれたその笑顔はとても可愛いかった。



 俺達はベリルテスに、生まれを選ぶことが出来たと伝えにいった。


「自分の人生に関わることを決めるのは大きな決断であったであろうが、よく決めた若者達よ!

転生すれば体は赤ん坊だが、記憶は継承される。全てを利用して剣と魔法の異世界生活を楽しんで欲しい!」


 ベリルテスがおおきく声を張り上げると、俺達の足元に淡く青い光の魔法陣が現れた。そこから立ち昇ってくる粒子が全員を包み込む。


「では今から転生の儀を始める!エルランドでは大小様々な国がある。どこへ行くかはこの我でさえもわからん。しかし君達にはこの新たな人生を謳歌してもらいたい!良き人生を!

クァーハッハハハッハ!」


 最後に聞こえた高笑いはどこか不気味に聞こえた。



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