現時点での登場人物・用語紹介
登場人物と用語の紹介です。
次回から、第四章へ入ります。
◆コーダ
前世の名前は、幸田次郎。ベリルテスによって異世界転生を果たし、〈ヴォーガ〉と呼ばれるスラムで孤児となる。
幾度となく魔法のよって、危機を打開している内に、魔法に対して狂信的になっていく。
スラムに保護者はいたが、〈ヴォーガは〉魔法を自由に扱えない場所だったために、旅立つ決意をする。性格は自己中心的。
◆ユージェステル・エルダール
前世は友沢裕二。幸田次郎と親友関係だったが、転生時には孤児の選択をした時に庇えなかった事を後悔している。
新しい家族とは、非常に仲良くしており、生来のコミュニケーション能力もあってか家族意外とも仲良く味方が非常に多い。
魔法は才能もあり伯爵家という家柄もあって、既に婚約者はいる模様。
◆フォミテリア・カルヴェール
前世は神山法佳。転生前はネット小説が好きで異世界転生モノも読んでいて、異世界転生時にはあらゆる設定を思い出して、埋もれてしまって取り残されてしまった。
残された選択肢も、周りのクラスメイトが決めてしまって遅れたような感覚に陥っていた。
転生後は、世界エルランドに多く広がる宗教、アノルサクロ教の3人いる枢機卿の1人、グローリア・カルヴェールの一人娘として生まれる。
結果として幸田次郎に、辛い選択をさせてしまったことに負い目を感じ、新たな世界に転生した後は、幸田次郎を探している。
◆シータイト・フォン・ネルケルト
前世は新田真吾。主人公の幸田次郎と共にバス事故に遭い、異世界転生を果たす。
転生後は、ネルケルト王国第二王子として生まれ、前世の知識や経験を元に、神童とまで呼ばれている。
兄弟の中で唯一の妾の子であり、第二王位継承権を持っているが、兄であるが、血の繋がらない第一王子のルイスには下民として卑下されている。
同じく血の繋がりの無い姉2人には溺愛されており、ルイスのみが自らの敵であると考え、ルイスを引き摺り下ろす算段を立てている。愛称は、シィ。
◆セレスティアル・デルセン
前世は神山聖佳。妹の法佳と共にバス事故によって異世界転生を果たす。
転生後は、ネルケルト王国のデルセン公爵家の長女として生を受ける。
体の弱い母と一緒に生活する事で、母に対して特別な愛情を抱いている。父に会った時の母の反応には庇護欲を刺激されていた。
若くして魔法に覚醒した事で、王都に行く事になった。
◆アイーシャ・サマター
前世は火野愛子。陸上部でインターハイ出場レベルだったが、自身がそれ以上の選手になれない事を自覚していた。
他のクラスメイトと同じく修学旅行のバス事故で異世界転生を果たす。
転生後は、サマター男爵家の長女として生まれ、かつての体育会系な一面から、騎士団の指導を始める事となる。教官呼びは嫌がっている。筋肉信者。
◆ ◆ ◆
◆ルイス・フォン・ネルケルト
シータイトの3歳上の兄でネルケルト王国第一王子。自分が正室の子であること、長男であることもあり傲慢。腹違いの弟であるシータイトに強く当たり、結果としてそれが運の尽きだった。
実姉達がシータイトを可愛がっていることを妬んでおり、よく意地悪をする。
知能指数は高くなく、一言で言ってしまえば馬鹿。
◆フィオレンサ・フォン・ネルケルト
シータイトの6歳上の姉。ルイスとは実の姉にあたるが、ルイスの性格が災いしてあまり仲良くはない。
血の繋がりのないシータイトを可愛がっていることで、ルイスには意地悪をされるが、余計にシータイトとの絆を深めている。愛称は、フィオ。
性格はお転婆で世話焼き。
◆レティシア・フォン・ネルケルト
シータイトの4歳上の姉。よく実姉のフィオレンサと行動を共にしており、シータイトとも仲が良い。
ルイスとは血の繋がりのみ以上の感情をもっていないので、シータイトに危害を加えようとするルイスの事が嫌い。愛称はレティ。
性格は、物静かだが頑固。
◆ガスティマ
〈ヴォーガ〉と呼ばれるスラムの自警団団長。とある夜に、コーダを拾い保護する。
自警団に入る前は冒険者をしており、傲慢な魔法使いが多かったために魔法を毛嫌いしている。冒険者稼業を引退後は、冒険者ギルド内で後進の育成をしていたが、〈ヴォーガ〉の自警団の人材不足によって異動という形で、今では自警団団長にまで上り詰めている。
コーダを保護した後は、まるで息子のように扱い愛情を注いだ。
コーダが旅立つ決意をした事を察知し、背中を押してやった。
良い人。
◆バーリー
〈ヴォーガ〉の自警団の団員。主に情報収集をするモンテルロ副団長の元、日々仕事をしている。
コーダを保護した後は、弟のように可愛がり、時には母性をも感じさせた。
かつて貴族の魔法の練習台として父と母を失っており、魔法に対する嫌悪感は人一倍強い。
コーダが魔法を使える事を知り、葛藤の日々を送る。再会したコーダと、必ず帰ってくると約束をする事で、コーダの旅立ちの後押しをした。
すごく良い人。
◆モンテルロ
〈ヴォーガ〉の自警団副団長。冒険者時代にはガスティマと既に知り合っており、ガスティマが自警団に所属すると知って自ら志願した。
情報収集を主な仕事としており、大小様々な陳情がモンテルロのところへ届き、それの鎮圧に当たっていて自警団いち忙しいと言われている。既婚者。
◆フオム
コーダ一家が潜伏していた、川沿いの家の家主。川向こうへの商売の時に、見た目が珍しい人間を持ってきたら金をやるという取引を持ちかけられ、最終的にはコーダを狙う事となる。
結果として、自警団に捕まった後は自警団の留置所で、洗いざらい情報を話し、自警団が川向こうの情報を得る一因となった。多分もう出ない。
◆ブルック
〈ヴォーガ〉にある大通り〈アンハルト通り〉のゴミ捨て場の回収員。週に1回、ゴミ捨て場とゴミ溜め穴を往復する仕事を、ゴミ溜め穴の管理者と契約している。
特殊な生ゴミを運搬した時は、追加料金が発生するので、有難いと思っている。多分もう出ない。
◆川向こうの商人
フオムに人間の死体を持ってこさせるように指示した男。珍しい目の色や髪の色など多種多様な変な特徴を集めている。
コーダを一目見た時から、心を奪われており、執着したような態度を見せていた。
◆ ◆ ◆
自警団
自警団は冒険者ギルドが運営している組織である。ネルケルト王国には、多くは冒険者ギルドに隣接していて、直轄という扱いになっている。治安を守ることで、憧れから冒険者を志す者が増えるというサイクルで意外と潤っている。
冒険者登録は、簡単な受け答えが出来れば誰でもなれるということで、大体5歳くらいから登録する者が多い。登録にはお金が必要。
また、街と街との通行証も発行しており、外へ出る時は必須である。
スラム〈ヴォーガ〉
かつては、ヴォルガン子爵領として治められていた。
領主の度重なる脱税や、領民に還元しない事で不況に陥らせ、ヴォルガン子爵は失脚し、その後は王国直轄のスラムとなっている。
王国としては、無くせば貧民が街に溢れてしまうため、社会からの脱落者の受け皿として放置・黙認している。治安は自警団がいる事でヴォルガン子爵領であった時よりも安全になっている。
力で強引に押さえつけられている訳では無いため、愛国心は高く、暴動は起こりにくくなっている。
しかしながら、〈ヒルー川〉を隔てた南端には、かつてのヴォルガン子爵であったり貴族の過激派などがいると噂がある。
アノルサクロ教
ネルケルト王国の北にあるべリロス聖国に総本山を構える巨大宗教。世界エルランドに多く浸透しており、ネルケルト王国にも広く分布している。
枢機卿は3人おり、ネルケルト王国、アーデルガルド帝国、ベリロス聖国にいる。
グローリア・カルヴェールはネルケルト王国の教会を束ねる存在である。
もし気に入っていただけましたら、感想・評価・ブクマよろしくお願いします!