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5 そして……

 訓練を始めてから何年たったのだろう……?あ、8年ですかそうですか。そう、8年たったのだ。


 そして今日、ついに今まで貯めていた経験値を全て開放するのだ。さて、何に振ろうかな。やっぱり一番ワクワクするのってこのときだよね。

 ステータスを振りながら「ああ、やっぱこっちにしようかな?」とか「ああ!あと3ポイント足りない!!」とかね。

 これが今までの努力が報われる瞬間となるのだ。これは素晴らしい時間。ああ、今までレベリング頑張ってきて良かった!!


「水晶の本当の持ち主は私だから貴様の経験値の開放および、それによるステータスを振る行為は全て私が行うことになっているぞ?」


「……ごげふぁ!!!!!!!!!」


 そのときフィオナは吐血をした。それもとてつもない量の血をだ。腹を捌かれるよりも多いであろう血を部屋の一面にまき散らすその姿は一種のホラーだ。


「大丈夫か!!! ど、どうしたフィオナ!!??」


 何かリライトが叫んでいるがフィオナの意識はマリアナ海溝より深い闇の中に沈んでいった。



 フィオナが目を覚ましたのは3日後だった。その間リライトはほとんど付きっ切りで看病をしていた。彼の名誉のために言っておくが、彼はロリコンではない。


「は!! ここは魔王城! 私は美少女!」


「しっかりと記憶があって安心したぞ」


 フィオナはリライトを見て全てを思い出した。あの残酷な告白を。


「分かりました。ステータス振りは任せましょう。しかし、振り方は俺の指示にしたがって下さいお願いします」


「分かった! 分かったから、血の涙を流すのはやめよ。」


 ここまでリライトが慌てるのを見るのはフィオナにとって初めてだった。珍しいことを見ることができてフィオナの機嫌が少し直る。


「それじゃあ、魔法主体でAGIにも結構振る感じで」


「魔法で戦うということだろう?他のステータスはどうする?」


「いまいち分かんないし、リライトが適当に振っておいてよ」


「ああ、了解した。」


 といい、リライトはフィオナが8年間持っていた水晶を叩き割る。それと同時に彼女がレベルアップする音が連続で聞こえる。

ああ、この音で俺が今まで頑張ってきた結果が分かる。感動物だ。全米が泣ける。


 レベルアップの音が聞こえなくなった。リライトはステータス振りに移行したようだ。

 


「終わったぞ。見るか?」


 え?早くないか?これって普通は分かんないけど少なくとも5分ちょっとで終わるものじゃないよね?しかしリライトのどや顔のような、やりきった顔がすげえムカつくんですけど。


「ステータスを見たい場合はステータスオープンと心の中で叫ぶのだ」


 これって基礎中の基礎の魔法じゃね?とフィオナは思いながらも心の中でステータスオープンと叫ぶ。


名前 フィオナ・アシュリー

年齢 12

性別 女

種族 人間

Lv 854


HP 45,682

MP 94,471,231

STR 15

DEF 9,694

AGI 8,675,154

DEX 12,634,752

INT 20,486,654

MDF 19,735

LUC 1


スキル


アイテムボックス

危険察知 Lv10

火魔法 Lv10

水魔法 Lv10

詠唱短縮 Lv10


LUC 1


「……」


LUC 1


「………」


LUC   1


「…………」


「いや、そのだな。そこに振る分のポイントが無かったというか。いらないと思ったというか。その、なんだ?……すまん」


 はぁ、とフィオナはため息を吐き、しどろもどろしているリライトを見る。

 そしてRUCが高くても俺には関係無い、と無理矢理、自分を納得させる。


「……まあ、いいでしょう。しかし、これって結構な紙装甲じゃないですか?」


「AGIは高いから避ければいいだろう?」


「STRも低すぎじゃないですか?」


「魔法を使うんだ。あまり意味はないだろう?」


 まあ、ここまでいろいろ文句を言ってはいるがフィオナは特化系が大好きだ。器用貧乏よりもはるかに。

 相手より早く移動しつつ魔法で蜂の巣にするスタイルはいいと思える。


「じゃあ、これで俺は無事に人の地まで行けるってことになりますよね?」



 急にこの場の空気が冷える。リライトは逡巡と沈痛が混じった表情をフィオナに向ける。がフィオナはそれに気付いてはいない。


「それは無理だ」


 リライトは冷たく言い放つ。フィオナの抗議の声に重ねるように


「お前にはこれから魔王を討ってもらう。拒否権は無い」


「なんで!?」


 フィオナの言葉もどこ吹く風というように彼は無視する。


「ちなみにだが、ステータスは他人のを見ることもできる。例外はあるがな。私を見ながら心の中でステータスオープンと叫ぶのだ」


 フィオナは急な話の変わりように怪訝な顔をしながらもステータスオープンと心の中で叫ぶ。そしてフィオナはリライトのステータスに絶句した。


名前 リライト・ノーム

年齢 ?

性別 男

種族 吸血鬼

Lv ???


HP ???     

MP ???    

STR ???    

DEF ???     

AGI ???    

DEX ???   

INT ???    

MDF ???   

LUC ???  


スキル


???




中途半端なところで終わってしまいました。

ここ以外で切れるところが見当たらなかったので。

すいません!

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