4 休み時間の一コマ
「はひゅ~~。疲れた」
「お疲れさまです」
柔らかい笑顔で俺を労ってくれる彼女は俺のお姉ちゃん兼天使のクロエ・マグノリアだ。きっとクロエが居なかったら俺はリライトの沼に飲み込まれていたことだろう。
「聞いてくれよ~。今日もリライトから怒られたんだよ~~」
最近俺は、休みの時間はいつもクロエのいるこのお茶会用の部屋に居る。
彼女が淹れる紅茶はとてもおいしいし、お菓子もおいしい。そしてなによりクロエといると安心するのだ。
「きっとお兄様は信頼しているんですよ。あなたが訓練についてこれると」
「ほんとかなぁ?」
リライトはあまり人を褒めない。俺が今まで褒められた回数は2桁にも届かないだろう。そのぐらいの珍しさなのだ。
「でも、最近はハードすぎて全身が筋肉痛で」
「筋肉痛なんですか!? 女性が体を大事にしないのは関心しませんよ!」
急に強い口調で俺に捲し立てた。クロエがここまで力説するのは初めて見た。というより大声を出したのも初めてだ。
「分かってるんだけど、休みが無いからさ?どうしようもないと言いますか。なんと言いますか」
「……そうですか。今はこの時間を楽しみましょうか」
といい、天使のような笑みを零す。ああ、よかった。いつもの天使クロエに戻ったようだ。
ちなみに天使は非公認だがお姉ちゃんは公認だったりする。というのもクロエ自身も妹が欲しかったようで、俺は丁度良かったらしい。
追加情報だが、どうやら俺は結構な美少女らしいのだ。
銀色の髪に金色の眼。銅も付け足せばメダルだね!!
身長は145ぐらいなのでクロエよりも高かったりする。妹より低い姉って……。
ちなみにこのことを口にした場合、もれなく死がプレゼントされるらしい。
今日も休み時間ずっといちゃいちゃしてクロエ成分を補充してから訓練に行く。
いつもは俺が立ち去るときはいつも残念そうな表情を浮かべるのに今日は笑みを零していた。
次の週から毎週日曜日は休みになったのは言うまでもない。
短すぎましたかね?
閑話感覚で書いたので短くなっちゃいました。