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今回の話は少しばかり読みにくいかもしれません。作者の言い訳はあとがきに。

 血と汗と怒号が飛び散り、殺意と敵意と魔法が交差する戦場。その主である死神はフィオナをその空虚な目に捉えたようだ。


 この戦闘が開始されてどのくらいの時間が経っているのか、フィオナはそれすらも数えている余裕はなかった。

 右から迫る鋼鉄色の剣をフィオナは首だけを動かして回避する。が耳から熱いものが垂れたのを感じ取る。回避が足りなかったとフィオナは歯噛みするが、すぐに頭と視界を切り替える。

 何故ならまだ死神の視界から外れていないのだから。


 フィオナの耳を奪っていった鋼鉄がその速度を緩めることなく180度反転し、後ろからフィオナの命を貪ろうと迫る。さらにフィオナの前方からは2本の紅と蒼の剣が我先に彼女の生命を散らそうと肉薄する。

 フィオナは背後から迫る剣をしゃがんで回避する。だが、前方の2本の剣はしゃがんだフィオナをしっかりとその軌道に収めている。当然のように肉薄する剣達。フィオナは背後に低く飛び、その暴力の咢から逃れようとする。

 飛んだ空中で今まで疲労で悲鳴を上げていた『足』からの悲鳴が聞こえなくなった。最後までその場に存在した『足』は、その暴力の咢から逃げおおせることはできなかったのだ。

 それに気付いたフィオナは宙で身体を反らし、手から着陸する。それは所謂バック転だ。手の平が地面についた瞬間に新しく生えた『足』が先代を受け継いで疲労で悲鳴を上げる。その悲鳴にフィオナは安堵した。


 フィオナの命を狙った死神の鎌を辛くも回避したフィオナ。次は死神の魔がフィオナを狙う。


 フィオナの背中にぞわりと悪寒が走り、フィオナはその場からできるだけ遠くへ回避しようと地面を転がる。

 フィオナが離れた地面はフィオナが振り返り確認したときにはすでにその場には存在していなかった。その場だけスプーンで抉られたかのようにごっそりと消え去っていたのだ。

 これがサギッタリウスの魔法なのか? インターバルは存在するようだが、それを差し引いても強力な魔法。そこに存在する全ての物を消し去る魔法……。

 頭を振ってフィオナは視界をクリアにする。ここでしなければならないことは状況の把握だけだ。フィオナが自分に言い聞かせるのと同時に違和感。先ほどまでとは確実に違う。異を衒う存在を確認するためにフィオナは空を仰ぐ。


「星? ———っ!!」


 空を仰ぐと無数の星が上空を彩っていた。星達とフィオナの視線が交う、と星達は彼女に一直線に向かっていきフィオナの生命に肉薄する。フィオナにとってはその星々の全てが死兆星のように見えたことだろう。

フィオナに愚直に突撃した星達はフィオナに直撃する前にその軌道を曲げて地面に刺さる。フィオナが相手の魔法を操作したのだ。

 魔法操作に集中していたフィオナに、テッレモート、アオスブルフ、タウルスの3人が再度迫る。タウルスの鋼鉄は再びフィオナの血を吸おうと、テッレモートとアオスブルフの紅と蒼の剣はフィオナの命を喰らおうと唸りを上げている。


 フィオナを間合いに収める直前、テッレモートとタウルスの体勢が崩れた。3人の攻撃にズレが発生する。そのズレから生じるのは死神がこよなく愛する死の腐臭。

 彼女お得意の靴の裏だけを凍らせて地面と接着させる技。それによってアオスブルフは単独で突撃してしまう。

 蒼の剣は相方がいないことに気付きもせず、アオスブルフはフィオナに向かってレイピアのように蒼の剣を突き出す。フィオナは左腕をまっすぐに伸ばして手の平を蒼の剣にかざして迎え撃つ。蒼の剣は当然のようにフィオナの手の平を貫き、そのまま前腕、肘、二の腕へとそれらの骨を縦に斬り割りながら貫通していく。フィオナの顔が苦痛で歪む。それを見てアオスブルフは勝利を確認する。が、氷で足止めを食らった弐の太刀、参の太刀が来ていないこと彼はようやく気付く。

 暴虐のかぎりを尽くした蒼の剣はフィオナの肩でその動きを止める。この状況。武器を動かせずフィオナの真正面に突っ立っているアオスブルフと、蒼の剣が貫通した左腕の手の平に魔法陣を描いているフィオナとでは勝敗は明らかだった。

 アオスブルフがその状況に気付くときは炎の玉で蒸発したあとだった。

 

 一部始終を見ていたタウルスとテッレモートは絶句していた。これで5対1。この数字は有利そうに見えるがそうではない。何故なら前衛があと2人しかいないからである。つまりは前線を構築できないということになり、それはパーティの崩壊という事実に繋がるからである。

 

 蒼の剣によって一直線に固定されている肘を無理矢理に動かす。二の腕から剣の切っ先がその柔肌を斬り裂きながら、現れる。その姿はまるで蛹から出てくる成虫のようだ。

 タウルスは後衛部隊であるサギッタリウスとカンケル、アクアリウスに魔法の密度を上げて時間稼ぎを合図で命じる。その間にテッレモートと作戦の変更を謀議する。

 

 死神が次に向かった先はタウルスのところだった。タウルスのどこから死の腐臭がしたのか? それはフィオナから視線を外したところだ。

 

「あぎぃ!! ひっ、ひふぅっ!! ———っがあ!!」


 タウルスは急に女性にあるまじき奇声を発した後、白目を向いて倒れる。倒れたあとも奇声を発しながら手足がビクビクと痙攣していた。

 フィオナがしたこと。それはタウルスの血液を凍らせたのだ。それも全身の。フィオナは内心、本当の家畜みたいだと罵る。


 すでに、この戦場の死神の目はフィオナの目となった。

 前衛が1人しかいないパーティは柱が1本しかない家と同じだ。少し傾くと全てを巻き込んで倒れていく。どんなに強い魔法を持ったサギッタリウスであろうと、合体魔法によって星の雨を降らすカンケルとアクアリウスであろうと、唯一の前衛であるテッレモートであろうと、暴と死の竜巻からは逃げることができなかった。


 

 銀色の雨が降る。ドドメ色のような緋色の水溜まりができる。その地に捨てられたゴミクズのように転がっている元人間の数は5体。いや、元人間と言わなければその物体が何からできているのか、それすらも分からないだろう。それほどに、欠陥が激しかった。そしてそのどれもが安らかとは程遠い表情を、光を失い焦点が合っていない目を、フィオナに向けている。

 死神は戦場ではなくなったこの地を見限り、6人の命を土産に静かに消え去った。

言い訳

いや、違うんですよ。分かっているんですよ。小説として、同じぐらいにしないといけないのは。急に、中二盛り沢山の文を書いちゃいけないってことは分かっているんですよ。

俺って小説を書く前に、他人の小説を読んでから書くんですよ。だから、それに影響されやすいと言いますか……別にブラッ〇ブレットが中二っていってるわけじゃないんですよ!? ティナちゃんはかわいいと思いますよはい。

幼女はすべからく愛するべき対象だと思っております。

まあ、その……なんといいますか、すいませんでした。

あと、全身の血液が凍るところの描写は適当です。すいませんでした。

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