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曇りのち晴れ
ため息一つ
胸の重みが少しだけ
ため息二つ
気持ちの感覚が少しだけ
ため息三つ
感情のふたが少しだけ
ほんの少し抜けて
ほんの少し余計に疲れた
重たい瞼を持ち上げて
重たい体を持ち上げて
重たい心を持ち上げて
それでもなんだか重たくて
それでもなんだか疲れてて
これはいったいどうしたと
心に問うてもわからずじまい
ひしひしきしきし
きしきしずしずし
ため息なんか捨てちまえ
ため息なんかやめちまえ
ため息なんか食っちまえ
ため息こらえて飲み込むと
はてさてこれはどうしたか
涙が涙が滲んでく
瞳に瞳に滲んでく
滲んで滲みきれなくなった雫は
心にするりと逃げ込んで
瞳にさらに滲んでく
まるで空気がたまったよう
心の中は曇りのよう
しとしと涙を降らせてく
涙の雨は止められない
涙の雨は受け入れろ
さもなくば薄暗さの中から
得も言われぬ泥水がまとわりついて
一歩も進むことなぞできぬのだ