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第7話「愛の値段」

恋の価値は、お会計の数字で決まる。

そう言われた気がした。


彼が欲しがるブランドバッグ。

「似合いそうじゃん」

そう言われると

わたしが欲しいものに聞こえた。


支払いの画面を見るたび震える指先。

でも彼が喜ぶ顔を想像すると

その震えが少しだけ誇らしくなる。


「ありがとう、俺の女は最高だな」

その言葉が

わたしを高揚させるドーピングになる。


店を出ると

彼の腕が、わたしの肩に回された。

ほんの数秒だけ。


一瞬で十分だった。

どれだけ払ったって、足りないくらい。


「愛してるって言って」

そう求めた夜

彼は笑った。


「言わせるなよ。金でわかるだろ?」


冗談のように軽く吐かれた言葉。

笑って流したけれど

心の奥に鋭く突き刺さった。


お金が尽きても

愛が残ると思っていた。


なのに現実は逆。

お金を払うほど、愛が減っていく。


収支表の赤字は

わたしの愛の減り具合。


それでも支払う指が止まらない。

止められない。


愛に値段なんてない。

そう教えられたはずなのに

今のわたしは

値札を握りしめたまま泣いている。


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