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第4話「指名という鎖」


会いたい気持ちを

お金で測る世界。


「来てくれたんだ」

その一言だけで

明日の生活なんて簡単に犠牲にできた。


指名をするたび

彼は王子様になってくれる。

優しい声、特別な笑顔。

全部、わたしだけのものになる。


そう思っていた。


気づけば

彼のスケジュールが

わたしの予定表になっていた。


仕事終わりのタクシー。

払いきれない領収書。

眠れないまま迎える朝。


「今日も会いに来てね?」

お願いの形をした命令。

その言葉に逆らう選択肢は無かった。


もし指名しなければ

他の誰かの膝の上で

笑ってしまうのだろうか。


わたし以外の女の手を握るのだろうか。


そう考えるだけで

胸が引きちぎれそうになる。


会わなければ苦しい。

会っても苦しい。


鎖の鍵を

彼ごと渡してしまったのは

わたし自身。


だけどその鎖は

ジュエリーみたいに輝いて見えた。


「ずっと俺だけを指名して」


彼の囁きは

誓いの言葉に聞こえた。


まさかそれが

拘束の始まりだなんて

誰が想像できただろう。


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