星降る夜にキスをして…
第一章ー星降る夜にキスをして…ー
それは星が綺麗な夜でした。ひとつひとつまるで全ての星々が主役のように私に存在をアピールして来ています。どの星にしましょうか?…そうです、冬の第六角形を貴方にプレゼントしましょう。冬の第六角形とは別名冬空のダイアモンドと呼ばれています。どうしてそれをプレゼントしたいのかと言いますと答えは簡単です。貴方が好きだからです。私とお付き合いしてくれませんか?そうして私と貴方は星降る夜にキスをしました。永遠に解けない魔法を私は貴方に掛けました。ごめんなさいね…どうしても貴方を離したくなかったのです。そのことは私の心の底にしまっておきます。貴方は感動の涙を流しながらいつまでもいつまでも星と私を眺めていました。その涙は月明かりに照らされ流れ星のようでした。そんな貴方はとても綺麗です。
あれ貴方の名前は?
…こんにちは世界…
桜が満開の心地のいい4月の頃、入学式へ向かうべく私は急いでいた。髪の毛をセットして軽く化粧をして(ほんとは校則違反だけど)スカートもちょっと短く折ったら…今日から私も高校生!第一志望は落ちてしまったけれどめげない!私はここで第一志望以上の高校生になって大学こそは第一志望に行くんだ!そしてあわよくば恋愛もしたいなっ…そんな期待を胸にいざ出発。ところがあれれ?早速迷子になっている私がいる。ここどこ?そう、私が入学する高校は恐ろしいほどに広い…だから何処に何があるのか入学していない私には分からないのである。誰かに道を聞かないと!「迷ってるの?」するとそこにはウサギ耳でもつけたらほんとにウサギにでも見えてしまいそうな白くてふわふわな髪の毛に赤い大きな目が印象的な人が声を掛けてくれた。
「あのそうなんです!私迷子で!」
「それならここの通りをまっすぐ進むといいよ、そうすれば着くよ、君の行きたいところに」
「ありがとうございます!」
私は頭を下げてその場を後にした。