ここはどこ?
ここはどこ?
あんなに鳴り響いてた不協和音も、暖かく照らしてくれていた光もない。辺りに見えるのは静寂。聞こえてくるのは冷ややかな風。
遠くに光が見える。さっきまでの暖かい光じゃないけど。きっとあそこに何かあるに違いない。僕は羽をめいいっぱい広げて飛びたった。
暫く飛んでいると、別の光が目に入り込んできた。眩くて大きな光。あっちより刺激的で、手が届きそうな光。
やっぱりこっちを目指そう。僕は大きな光に向かって進み出した。
遠くの光が僕に話しかけてくる。そっちはダメだよ。きっと嘘だ。だってこっちの方が大きいし光り輝いてるんだから。
僕は遠くの光の声を見て見ぬ振りをした。もうすぐたどり着く。大きな大きな光。もうすぐ、もうすぐ、もうすぐ。ほら、もう手が届く。
大きな音がした。あれ?目の前にあったあの光はどこ?
ここはどこ?