私は、ましろちゃんを愛しています(2話)
☆ペットと過ごす異世界スローライフ☆
ー百合注意ー
~2話~
私には、産まれた時から一緒にいる姉妹みたいな存在がいます。
名前は、ましろちゃんって言います。
真っ白くて可愛らしくて私が産まれた時に親が拾ってきた猫です。
それからましろちゃんとずっと一緒にいました。
だからましろちゃんが妹みたいに大切で凄く愛しています。
ましろちゃんが人間だったら結婚したほどです。
「えへへーー、ましろちゃんは、可愛らしいよね」
私は、猫のましろちゃんを抱えてましろちゃんの顔にすりすりしてニコニコ笑顔になりました。
「相変わらず気持ち悪いぐらいましろにラブラブよね。
そんなだったらましろに恋人とかができたら大変よね」
友達の花ちゃんは、私とましろちゃんのやり取りを見て困ったように苦笑いを浮かべました。
「ましろちゃんに恋人なんか許さないよ!
ましろちゃんは、私と結婚するもん!
ましろちゃんは、誰にもあげないよ!」
私は、猫のましろちゃんをぎゅって抱き締めてましろちゃんを誰にもあげない発言をしました。
「あははーー……桜が言うと本気に聞こえるから怖いわね……」
花ちゃんは、腕を組んでから笑いをしてジトーと私を見つめました。
「えっ、私は、本気だよ?」
私は、花ちゃんが何故から笑いをしたのか解らずにキョトンと首を傾げました。
「はいはい、解りました。
まったく桜の未来が不安になるよね……
桜が結婚できなかったら私が貰ってあげるね」
花ちゃんは、困ったように苦笑いを浮かべて私の頬っぺたを触ろうとしました。
「にゃーーー!!」
でもましろちゃんが私の肩にのり花ちゃんの差し出した手を右手の猫の手で引っ掛けました。
「いたっ!?」
花ちゃんは、ましろちゃんに手を引っ掛けて悲鳴を出しました。
「ふーーー!!」
ましろちゃんは、威嚇の鳴き声をあげました。
「……ましろも桜も嫉妬深いだなんて似た者同士だよね」
花ちゃんは、口元を押さえてクスクスって笑いました。
「いやーー、似た者カップルだなんて言い過ぎだよ」
私は、お似合いカップルと言われたみたいでニコニコ笑顔になりました。
「にゃーーーー♪」
ましろちゃんも嬉しそうに鳴き声を出しました。
「……本当に似た者同士だよね」
花ちゃんは、ため息を吐いてジトーと私とましろちゃんを見つめました。
私は、この先もましろちゃんと一緒にいる事ができると思っていました。
でも私の思いを打ち砕く出来事を起きました。
「えへへーー、ましろちゃんは、今日も可愛らしいよね」
私は、ましろちゃんを肩にのせてニコニコ笑顔で散歩をしていました。
「にゃーーー」
ましろちゃんは、私との散歩が嬉しくてニコニコ笑顔で私の顔に頬擦りをしました。
私とましろちゃんが横断歩道を青信号で渡っていると暴走トラックが突っ込んで来ました。
「っ!?」
私は、慌ててましろちゃんを護るように抱き締めました。
その直後トラックに吹っ飛ばさらせて気を失いました。
私は、どうかましろちゃんだけでも無事でいられますようにって願いました。
「んっ……私は、どうしたのでしょうか……?
確かトラックに吹っ飛ばされて……」
私は、状況を整理しようとして周りを見渡しました。
周りは、霧で包まれていました。
突然私の前で光が集まり女性が現れました。
「こんばんわ、桜さん、私は、愛の女神のエリーゼです。
桜さんに話がありますが後から来る人がいます。
ですからしばらく待ってください」
女神エリーゼ様は、優しく微笑みました。
「それってどういう事ですか……?」
私は、エリーゼ様の言った意味が解らなくて戸惑いながらエリーゼ様を見つめました。
突然また光が集まり犬の姿の女神とましろちゃんが現れました。
「ましろちゃん!
また会えて良かったです!」
私は、ましろちゃんに会えたのが嬉しくてましろちゃんに抱き着きました。
「えへへーー、ましろも桜ちゃんとまた会えて嬉しいです!」
ましろちゃんも私に会えたのが嬉しくて私の顔に自分の顔をすりすりしました。
「えっ、ましろちゃんが人間の言葉を話しているのですか!?
わーー、ましろちゃんと話せるだなんて嬉しすぎます!
ましろちゃんと話をしたいとずっと話したいって思っていたのですよ!」
私は、ましろちゃんと話が出来たのが嬉しくてましろちゃんを抱き締めてニコニコ笑顔になりました。
「えへへーー、ましろも桜ちゃんとずっと話をしたいって思っていたのですよ!」
ましろちゃんも私と話ができるのが嬉しくてニコニコ笑顔で私の体に頬擦りをしました。
「私は、動物の神のフェンリルと言います。
それで桜さんは、自分達に起きた事を理解していますか?」
フェンリル様は、私をじっと見つめて状況確認を質問しました。
「……私達は、死んでしまったのですよね?
ましろちゃん、ちゃんとトラックから護ってあげられなくてごめんなさいね」
私は、ましろちゃんを護る事ができなくてましろちゃんを抱き締めて涙を流しました。
「そうです!
ましろは、怒っているのですよ!
何であんな事をしたのですか!
ましろを庇わなかったら桜ちゃんがトラックを避けたりして助かったかも知れないでしょう!
ましろのためにむちゃをしないでくださいよ!」
ましろちゃんは、怒ったように私を睨みました。
「それは、出来ない相談です。
私にとってましろちゃんは、特別で大切な存在なのですよ。
護るのは、当たり前です!
それにましろちゃんがもしも同じ立場ならばどうしたのですか?」
私は、ましろちゃんが大事なことをニッコリと笑い表しました。
「そ、そんなの桜ちゃんを絶対護りますよ!
ましろにとって桜ちゃんは、特別で大切な存在なのですからね!」
ましろちゃんは、睨むように私を見つめました。
「私もましろちゃんが大事なのですからどうすることも出来ないでしょう。
だからこれは、しかたがない事ですよ。
でもましろちゃんと一緒にこの先も過ごしていたかったです……」
私は、私とましろちゃんが死んだのが悲しくて涙を流してましろちゃんを抱き締めました。
「うぅ……ましろもまだ桜ちゃんと生きていたかったです……」
ましろちゃんは、私にすりすりと体を擦り付けて涙を流しました。
「それでその事ですが私の世界つまり異世界に転生してみませんか?
魔法ありで冒険ありの世界です。
もちろん色々と特典もつけますよ。
飼い主とペットが互いを思い合っている存在を探していました。
動物と人間が仲良しの存在が世界を変えると思っています。
だからどうしても桜さんとましろさんに私の世界に来てもらいたいです。
どうでしょうか?」
女神エリーゼ様は、優しく私とましろちゃんを見つめて異世界転生を提案しました。
「そ、それって私とましろちゃんがまた一緒に居られるって事ですよね!?
ねえ、ましろちゃん!」
私は、女神エリーゼ様の提案が嬉しくてニコニコ笑顔でましろちゃんを見つめました。
「うん、ましろも構いませんよ!」
ましろちゃんも私と同じ事を思ったらしくてニコニコ笑顔で私を見つめました。
「って事で私とましろちゃんを異世界に転生させてください!
お願いします、エリーゼ様、フェンリル様!」
私は、頭を深々と下げて異世界に転生させてほしい事をお願いしました。
「よろしくお願いします、エリーゼ様、フェンリル様」
ましろちゃんも頭を深々と下げて異世界に転生したいことをお願いしました。
エリーゼ様とフェンリル様は、私とましろちゃんの言葉を聞いて互いを見つめて嬉しそうに微笑みました。
「ありがとうございます、桜さん、ましろさん。
それで与えたスキルの事ですが鑑定ってスキルを使ったら自分の持っていると相手の持っているスキルとステータスが解るはずです。
心の中や口に出して鑑定ステータスオープンって唱えたらステータスが解るはずですよ。
それでは、異世界生活を楽しんで来てくださいね」
エリーゼ様は、スキルとステータスの説明をしました。
そしてエリーゼ様とフェンリル様は、軽く手を振ると私とましろちゃんの体が光輝き初めて他の場所に転生されました。
私は、異世界でもまたましろちゃんと過ごせるのが嬉しくてしかたがありませんでした。
それから今度こそは、ましろちゃんを護るって心に誓いました。
ーTo Be Continuedー