表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
加護無し術士の最強道~神様に告白したら世界最強になりました~  作者: 天野ハザマ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/41

終わりと始まり2

「神罰級……? な、なんですかそれ?」

「災害級を超えるとされるモンスターだ。だが……あんなもん、UMAみたいなもんじゃないのか?」


 災害級ですら国を滅ぼしかねないのに、それを超えるなんてものが居たら大騒ぎどころじゃない。

 なんでそんなものの魔力パターンが保管されてるんだ?

 いや、そもそも……眉唾だとすら思ってた。


「神罰級なんてものは、居るかどうかも分からん概念上の存在だと思ってたが……」

「……居るんですよ。世界融合よりも遥か以前。かつて異世界と呼ばれた場所には、精霊という概念がありました」

「精霊……」


 精霊。かつて異世界において神の下位存在ともされた彼等は、世界の自然現象と「属性」を管理する存在として地上に居たのだという。

 だが、世界融合によって属性は「神の加護」として再定義され、精霊による属性管理は消えた。

 ならば精霊達は何処に消えたのか?


「……災害級とされるモンスターは、かつて精霊とも定義された存在であろうとされています。しかし、その中でも『災害級』に認定されたのは異世界でも下位の精霊達……それでも、それが存在するということは」

「それより上位の精霊もモンスターと化して存在する可能性がある……というわけか」


 なるほど、なんとも皮肉な話だ。かつての世界の守護者が、今は世界の敵に回っている。

 そして今ある反応は……『火の元素精霊サラマンダー』と呼ばれた存在のモノであるらしい。

 

「勿論、それでも『存在するかもしれない』程度の話でした。かつての異世界を知るエルフの記録を辿り、残されていた僅かな証拠を集め……そうして備えていた『万が一』です」

「ミーシャ……」

「世界融合で消滅しただろうと、そう結論される直前だったんです! それがどうして今! どうしてですか! ウィスプに続き、サラマンダー!? この場所に何の恨みがあるっていうんですか!」

「落ち着け、ミーシャ!」


 ミーシャの肩を掴む。震える肩が示すのは恐怖……だろうか。

 仕方ない。当然だ。俺だって、何を言えばいいか分からない。

 だがそれでも、今はこうしなければいけないと感じていた。


「タケナカさん……もう、駄目ですよ」

「駄目じゃない。俺が居る」

「……無理ですよ。専門機関の予測では、サラマンダーの有する魔力はウィル・オー・ウィスプとは比べ物になりません。ねえ、貴方……サラマンダーはもう顕現してるの?」


 言われた対策室員は、ゆっくりと首を横に振る。


「いえ。顕現は確認されていません。その前の……ただの余波のようなもので即応部隊は消滅しました」

「……ね? もう、駄目なんですよ。人間には抗えない。シンジュクは滅びます。私達対策室にもすぐに撤退命令が出るでしょう。サイタマ国の全力をあげて、それでどうにかなるかどうか……そういう話なんです」

「……そうか」

「でも安心してください。タケナカさんとナナさんは、こんな所で失うわけにはいきません。私達と一緒に退避できます」


 退避、か。そうだな、そうするのが正しいんだろう。

 俺が意地を張る話でもなければ、ナナを巻き込む問題でもない。

 俺は……。


―……ニガサン―


「!? 今の声は……!」

「オーマさん、今のって!」

「え? どうしたんですか?」


 ミーシャには聞こえず、俺とナナには聞こえた。これは、一体……?


―ニガサンゾ、ヨリシロヨ……貴様ハ、我ガ……!―


「ひっ!? な、なんですか今の視線!」

「ナナ!?」


―我ガ、必ズ食ラウ……!―


「オーマさん、オーマさん!」


 脅えたようなナナが俺に抱きついてくる。

 この声、まさか……!


「サラマンダーか……! お前、ナナが狙いなのか!」


―世界ヨリ弾カレシ虚ロナル神……我ガ器! オオ、オオオオオ……!―


「……ふざけるなよ」


 剣を抜き、俺はシンジュクの中心へと向ける。

 ふざけるなよ……そんな事、許せるものか。


「何が我が器だ。ナナは……ナナだけのものだ!」


 震えるナナを抱く手の力を、強くする。

 何が精霊だ、何がサラマンダーだ。


「サラマンダー……お前は、俺の敵だ!」


―ク、ハハハ……ハハハハハハ……―


 そうか、嗤うかサラマンダー。

 それでも構わない。

 お前がナナを狙うというのなら。お前が俺の敵だというのなら。


「俺がお前を撃滅してやる。そこで待っていろ」


 そう言って、俺は再びシンジュク中央に向けて歩き出そうとして。


「駄目!」

「ダメです!」


 ミーシャとナナの2人に、必死の様相で止められた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 新展開ありがとうございます。 既に火の属性を習得するフラグは建っていたはずですのでここでサラマンダー撃破して属性獲得! まぁ一筋縄には行きそうにもありませんが。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ