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挫折の先に  作者: アヒス
22/23

- 勝利そして -

新人戦県大会決勝戦がいよいよ始まった。


アップが終わり顧問の秋元先生の元に集合する。


「いよいよ決勝戦だ!今まで対戦した事の無い、ましてやマークもしていなかった学校との対戦になる。でも俺が思うに個々の実力に大差はないし、お前らのチームワークなら絶対に勝てない相手ではない。確実に勝利して新人戦華やかに終わらせよう!」

秋元先生から檄が飛び、部員たちは大きな返事をしてコートに向かった。


”ピー”

審判の笛が鳴り試合開始


第一セット 宮代25-22川辺学園

第二セット 宮代23-25川辺学園

第三セット 宮代25-21川辺学園


突然現れた県内の強豪校に文博達宮代中は、大分苦戦を強いられたが辛くも勝利した。


川辺学園は選手層が厚く、交代選手でさえ皆そこそこの実力を持つ選手たちだった。

それに加えて、今まで対戦経験の無い未知なチームに翻弄され、拮抗した試合になったが、何とか勝利することが出来た。


「危なかったな...強い学校が急に出てきやがった。」

大会が終了し帰り支度しているさなかに裕太がつぶやいた。

どうしても勝ちたい相手だっただけに勝てた事はよかったが、どうしても納得のできる試合ではなかった。


「もっと僕らも強くならないと、いつ追い越されてしまうかわからないチームだね。」

文博も同調しながらつぶやいた。


二階で試合を観戦していた幸輝達西中のメンツは、試合終了後帰宅してしまったようだった。

川辺学園に勝利後、文博は二階にいる幸輝に顔を向けると、幸輝は文博に向けて親指を上に立て「やったな!」と叫んでいたようだったが、周りの歓声で聞こえなかった。


中学生バレーボール県新人戦大会は

1位 宮代中 

2位 川辺学園

3位以降は決めずに終了した。


帰り支度を終え体育館外に集合し、顧問の秋元先生から最後の言葉がかけられた。


「今日はみんなおめでとう!...でも今日の決勝戦は皆きつい試合になったんじゃないかと思う。今まで対戦した事の無い相手だけに戦術もつかみにくくて、俺も何とか試合中に相手のパターンが読めればと思ったが、選手層が厚いチームだけになかなか読めなくて、みんなに的確な指示が出せず申し訳ないと思う。でも今後他県の学校などにあたる場合は、やはり今回と同じような場面に直面する事も多々起きると思うので、そんな時でも負けない強さを俺も含めてだが、日々の練習でもっと身に付けていこう。」


秋元先生も何とか今大会は優勝できたが、今回の大会で今後さらにレベルアップしていかないといけない事を痛感させられた。

勿論選手たちも皆一様に今回の試合で、自分たちがまだまだ強くならないと日本一には到底届かないと感じた試合だった。


「今回の試合は文博の的確な判断のおかげで勝てたようなもんだな。頑張ったな!」

帰り際に荷物を持ちながら駐車場まで歩いている時、後ろから近づいてきた秋元先生に文博は声を掛けられた。


「えっ?あっ。今回は試合前に西中の2番の立石君に川辺学園の選手の事を少し教えてもらえていたので大分役に立ちました。」

文博は秋元先生に試合前西中の幸輝が教えてくれた情報がすごく役に立った事を話すと。


「そうなのか。西中の子が。」

秋元先生はなんだか感慨深いものがあった。

きっと自分たちだけが勝てれば良いという単純な考えであれば、決してライバル校である文博に西中の子はそんな情報は教えなかっただろう。きっとその子は、文博の事を良きライバルで認めた選手だからこそ、学校の垣根を越えて良い試合をしてほしいと思いから、情報を提供してくれたのだろう。

本来の学生スポーツは、勝ちだけにこだわるのでは無く、スポーツを楽しみそのスポーツを通じていろんな人との交流が出来、人生の経験や勉強になるものなのだと

改めて秋元先生は痛感させられた。


文博達宮代中学校男子バレー部は、新人戦で県のナンバーワンになることが出来、無事に終了した。

そしてまた日々練習や練習試合をこなし日々汗を流していた。

そんなある日、文博と裕太と大輔が学校の昼休み中に秋元先生から職員室に来るように放送が入った。

秋元先生の元に向かった三人は秋元先生からうれしい知らせを聞かされた。


「今日の朝、G県中学校バレーボール連盟から電話がかかってきて今年行われる県選抜の強化選手に君たち三人が選ばれたそうだ!やったな!もちろん参加するだろ?」

顧問の秋元先生はとてもうれしそうな顔で三人に話した。

休日や放課後などに合同練習や他県への遠征など保護者にも負担がかかる部分があるので、参加するか否かはよく保護者と相談し、翌日先生の元に返事をくれるよう言われ三人は職員室を出た。


「やべー!県代表に選ばれたよ!文博は選ばれても不思議じゃないけど、まさか俺まで選ばれるなんて親がチョー喜ぶよ!」

ものすごくうれしそうに大輔は二人に話す。


「まあ、俺が選ばれたのは当然だけどね。」

とてもうれしいが大喜びせず、クールに話しているようだが顔がものすごくにやけながら裕太も話す。


「二人とも勿論選ばれて当然だよ!ほんとなら宮代全員選ばれても不思議じゃないよね。何しろ県ナンバーワンなんだから。」

文博は二人に話した。


そして帰宅後三人は親に今回選ばれたことを話、勿論辞退することも可能だが、こんな名誉なことを辞退する訳もなく、三人は大喜びの親の応援を受け、参加する旨を翌日顧問の秋元先生に伝えた。


早速その月の後半の週末に強化選手達は、今回選抜チームの監督となる山上中の顧問の先生から集合がかけられ山上中に集合する事となった。






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