- 更なる強豪 -
※宮代中学バレー部部員※
2年:谷口 仁:キャプテン
2年:宮地 文博:一応主人公
2年:菊池 大輔
2年:鈴木 裕太:主人公の親友
2年:石川 大和
2年:大田 誠也
2年:竹内 翔太
2年:落合 誠
1年:田代 祐一
1年:赤石 天馬
1年:田中 芳樹
1年:五十嵐 剣
顧問:秋元 隆二
※ライバル校※
西中 2年:立石 幸輝
2年:丸山 翔
1年:4人
川辺学園
中等部2年:キャプテン・石上 純也
中等部2年:原田 雅也
文博達宮代中は、順当に勝ち進むと準決勝で強豪校の山上中とあたる事になり、多分決勝まで行ければ再度西中と対戦するであろうトーナメントになっていた。
勿論、新人戦は各校の実力が未知数の所があるので、今大会で今までマークされていなかったような学校が今年ベストメンバーが揃い、県大会まで進出してきているような学校もあり、文博達も西中も山上中もどこが優勝できるかわからない状況ではあった。
県大会一試合目、二試合目と文博達宮代中は順当に勝ち進み、やはり予想通りこちらも強さを発揮して順当に勝ち進んできた、山上中との準決勝戦になった。
「準決はやっぱり山上とか、まあ今回も絶対に叩きのめしてやろうぜ!」
裕太が文博に話しかけた。
「そうだね、山上と西に勝てなければ県一になれないからね、頑張ろう!」
裕太の気迫のこもった問いかけに、文博も気合を入れて答えた。
文博達宮代中は山上中と準決勝戦になり、トーナメント別リーグでは幸輝達西中と県大会初出場で去年度に新設された、私立中学校の川辺学園中との準決勝戦となった。
川辺学園は中等部高等部とあり、高等部のバレー部は新設1年目にして春高バレーベスト8まで行った新設ながら運動に力を入れている学校だった。
勿論中等部も、県外から強い選手をスカウトし最強の学校になり始めていた学校だった。
西中対川辺学園の試合が文博達より先に行われた、文博達は次に対戦するであろう西中に今度は苦戦しないよう研究の為応援席で観戦していた。
結果
第一セット 西中23-25川辺学園
第二セット 西中28-30川辺学園
なんと、西中がストレートで負けてしまった。
「マジか?西中が負けちゃったよ!」
裕太が試合を観戦しながらつぶやいた。
「川辺学園のメンバーは、小学生の頃皆バラバラの県だけど全国に出てた選手達だね。」
文博もつぶやいた。
西中も出だしからテンポよく点数を重ねていったが、西中が一セット目15対5まで点差を広げると、川辺学園はメンバー6人全て入れ替え一気に逆転し、何とか西中も食らいついていったが僅差で1セット目を落とし、2セット目は、スタートから1セット目の途中から出てきた6人のメンバーがそのまま入り、試合開始から接戦で点数を重ねていったが、惜しくも2セット目も川辺学園に取られてしまい、西中は準決勝で敗退してしまった。
川辺学園は西中とあたる迄、1軍の選手を使わずに来ていた。西中が強豪校だという事は承知していたが、様子を見るため2軍の選手でスタートし、歯が立たない事に気が付き途中から1軍の選手と総入れ替えしたのだった。西中も、相手が初めから1軍選手で始めていれば対応が出来たのだが、急にレベルが変わり1年生たちがリズムを崩してしまった為、第一セットを落とし、何とか第二セットはいつものテンポをセッターの翔が取り戻し、僅差で試合を進めたが、1年生の経験不足が否めず最後の決め手に欠け、最後まで川辺学園からリードを奪うことが出来ず、第二セットもデュースまでもつれ込んだが勝つことが出来なかった。
二階の応援席から、幸輝が肩を落とし最後の挨拶をしている姿が見えた。
「敵を俺らが取ってやろうぜ。」
裕太が文博の方を向かずにぽつりとつぶやいた。でもその言葉には覇気がこもり、敵ながら認め合った相手が悔しい敗北を喫した、その敵を自分たちで取りたい。これから自分たちの強敵になるであろう相手に対する闘争心の現れだった。
「もちろんだよ!その前に山上中だ!僕らは何処にも負けない!」
文博は裕太の方を向いて力を込めて答えた。
そして文博達宮代中と山上中との試合時間になった。
アップが終わり顧問の秋元先生の元に集合し、秋元先生からの話を聞く
「いよいよ準決勝戦だ!これを勝たなければ勿論この県一番にはなれない、でも先ほどの試合で西中が敗退してしまったように、新人戦は今まで対戦した事の無い相手と当る事になるから相手の実力が未知数の部分もある。少しの油断が勝敗を左右する事になるので、試合開始からみんな自分たちの実力を出し切り悔いの残らない試合をしてこい!」
「ハイ!」
秋元先生の檄に部員たちは大きな返事をし、いよいよ試合が始まった。
結果
第一セット 宮代中21-25山上中
第二セット 宮代中25-18山上中
第三セット 宮代中25-15山上中
文博達宮代中は山上中に勝利した。
第一セット目は山上中が裕太を研究してきたらしく、裕太の攻撃がことごとく止められてしまい落してしまったが、第二セット第三セットは文博が攻撃のパターンを変化させ、裕太を使うと見せかけて他の攻撃や裕太を使わないと見せかけて裕太からの攻撃のように、山上中の裏をかいた攻撃で連取した。
男子決勝戦の前に女子の決勝戦が行われるため、文博達は二階の応援席に戻り決勝戦までの時間を待った。
勝利の喜びの中部員たちが談笑していると、準決勝で負けて帰り支度を終えた西中の幸輝が文博の元にやってきた。
「やったな!次は川辺学園だな。油断すんなよ結構強いぞ。」
少し落ち込んだ様子の幸輝だったが、文博にどうしても伝えたいことがあり、話をしに来た。
「うん。ありがとう。幸輝たちは残念だったね。今一歩のところだったけど。」
なんだか歯がゆいが、文博は慰めの言葉を贈る。
「そうだな。でも負けは負けで今回の反省を生かして次につなげるから。」
少し落ち込んだように幸輝が答える。
「そうだね。まだ新人戦だからこれからだね。幸輝たちは一年生が多いから余計にね。」
文博も少し気まずい感じでフォローした。
「おう。連携がもっと取れるようになったら俺たちはもっと強くなるぞ。」
慰められてる事がわかり、幸輝も強気で答える。
「そうだね。結構怖い存在になるね。」
半笑いで文博は答えた。
「それはそうと、川辺学園の1番キャプテンは石上 純也で3番は原田雅也って言うんだけどやつは小学校の頃俺と同じクラブチームで、6年が30人いるチームのスタメンだったやつらなんだよ。俺は純也のサブで、純也が調子悪い時や体調が悪い時だけ交代で出ていたから、実力的には恥ずかしいけど純也のが上なんだ。やつのアタックは俺と同じパワータイプなんだけど、滞空時間と精度が高くて簡単にブロックの間を打ち抜いてくるから、やつがスパイクに入った時は3枚で止めるか、少しでもブロックにあてて力を殺さないとストレートの威力は半端ない。気を付けたほうが良いぞ。3番のセンターの雅也も身体能力高いからブロードやクイックなんかをするときは、今まで以上のスピードで攻撃しないと、まともにブロックで止められる。これも頭に入れておいたほうが良い。」
幸輝は真剣な顔で文博に伝えた。
「ありがとう。何となく見覚えのある顔ぶれだと思ったけどやっぱり全国経験者なんだね。その当時は、多分僕らとは当たらずに敗退してしまったんだろうけど、結局その当時より数段進歩しているだろうから心してかかるよ。幸輝の忠告はちゃんと頭に入れて戦略考えるから!」
なんだか敗退してしまったライバルが、そのライバルの為に勝つためのアドバイスをわざわざしに来てくれたことが文博はとてもうれしかった。
「絶対勝てよ!そしたら次の大会の時に俺たち西中がお前ら宮代を倒すから!」
幸輝は笑顔でこぶしを前に突き出し
「もちろん!僕らは何処にも負けないよ!西中にもね!」
文博も笑顔でこぶしを突き出した。
幸輝は決勝戦2階で観戦してるから無様な負け方すんなよと捨て台詞をはいて自分の学校の元に戻っていった。
そしていよいよ決勝戦が始まる。




