戦いと獲得
道なりに進んで行くと、やや広げた場所に出た。
円形状のその場所には三方の道と、
中心部に置かれた箱ー所謂宝箱が置かれていた。
そして、その周囲には見知らぬ人々。
別チームだ。
〔ピンポンパンポーン♡
おーっと!
ここでAチームとDチームがご対面でーす♡
というわけでーレッツ・ザ・そ♡う♡だ♡つ♡
みなさんご一緒に♡せーの!♡〕
ぷまこのアナウンスと同時に、両チーム、
各員の目の前に光の玉が現れ、
そこから木製の剣が飛び出してきた。
「コイツを使って、宝箱を奪えってわけか。」
Kが剣を握りながら言う。
「ちょ、冗談っしょ!?
俺は超絶美な男の娘であってこんな肉体労働な」
「なら大人しくどっかでみていろ!
邪魔だ!」
尻込みするたぁぽむを、潮田が一蹴する。
と同時に相手チームが襲いかかってくる。
「あっちはやる気っぽいね!
あちしはやっるよー!」
モンチキはそう言うと向かってきた相手と向き合い剣を構える。
「あーもう!
やればいいんでしょう!?」
相変わらずヒステリーを起こしながら、
らの子も剣を構え目の前の少女と戦い始めた。
異様さに耐えきれなくなり、安全圏を求め、
たぁぽむが動くと、
同じく恐れ慄いていたスミノスミと目が合う。
と、
彼女の背後から堅いの良い男が襲いかかる。
思わずたぁぽむは剣で防ぐ。が、
蹴りを入れられそうになる。
そこを、スミノスミが防ぎ、
相手を薙ぎ払うと男から二人共、距離を取る。
「はぁはぁ、ありがとう……やるじゃん!
俺の次くらい可愛い認定して……はぁ、
あげる!」
「あ、ありがとうございます…」
あまり嬉しくなさそうながら返事をするスミノスミに、
たぁぽむはウィンクをしていた。
そんな事をしているうちに、Kと潮田、そしてりにが宝箱の近くまで迫って行く。
「うあああ!オイラの邪魔すんな!よ!」
鬼気迫るりにの動きに、
相手の中年男がたじろぐ。
「よし、今だ!」
そう叫ぶとマイトがいつの間にやら宝箱まで一気に迫っていく。
が、
「ぐは!?」
相手チームの若い女が剣を投げてヒットさせ、
マイトが崩れ落ちた。
そして、女が宝箱に、触れた。
「…!クソ!」
潮田が悔しげにボヤく。
〔ピンポンパンポーン♡
はーい♡
Aチーム宝箱ゲットでーす♡
というわ・け・で♡
宝箱オープン!♡〕
宝箱が勝手に開く。
そしてその中から、プレートが浮かび上がる。
そこに書かれていたのはー
[ゴブリン転生権 獲得]
「は?」
思わず変な声が出たたぁぽむの目の前で、
さっきまで戦っていた相手チームの面々の姿が、変わっていく。
それはアニメ等で見た事がある、まさに
ゴブリンそのものに。
「€$€€〆!?」
もはや人の言葉も話せなくなった彼らは、
頭上から現れたボックスにすっぽりと入れられると、ボックス毎、消えた。
〔はーい♡
Aチームのみなさん♡
見事ゴブリンにて・ん・せ・い♡
おめでとうございまーす♡
ではでは♡
引き続きDチームのみなさん♡
頑張って下さいねー♡〕