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転生したら...俺カッパだよ  作者: 七味とうがらし
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二人旅

 今俺達は砂埃を巻き上げながら走ってる、時速50km/hくらいで、流石に今は草鞋なんて履いてないよ、実は試したんだよね、この速度域で走るとあっという間に履き潰れるんだよ、なので一般的な冒険者の靴を履いてるんだ。


 一応アイテムボックス使えるようになったんだけど、背負子は装備しているんだ、何だかね背中に何か付けてないと不安で落ち着かないんだよね、俺って美味しい食材の仔カッパだからさ、と思いながらも腹が減って来た。


「乙女のおっさんこの辺りで昼飯にしないかのぅ」


そう言いながら速度を落としていく、前方に旅人が見えたからだ、こんな速度で走っていたらあからさまに怪しく思われるからね、俺達は普通の速度で旅人とすれ違う、その時旅人に問われた、


「すいません、ここからテンシンまではまだあるのでしょうか?」


「今昼頃じゃから普通に行けば今日中につくじゃろ」


と言いながら俺達は1時間くらい前に出てきたんだけどね、


「昼食はお済ですかな?」


とりあえず聞いてみる、旅の情報も欲しい所だしね、


「こんにちは、私はお爺さんと一緒に旅をしている孫娘のエリーです、よろしかったらお昼ご一緒しませんか?」


男は はっとした感じでエリーを見ながら、


「丁度私も昼飯にしようかと思ってたんですよ、ご一緒お願い出来ますか?」


この旅人さんちょっとほっぺを赤くしながらそう答えた、


 旅人は見た感じ20前半で髪はブラウンで長め,テンガロンハットをかぶり、丸メガネをかけてポンチョを被ってる、丁度西部劇のガンマンスタイルだ、目は茶色で平凡そうな感じの男である、帽子を取ると長いウサギ耳がぴょんと出てきた、ウサギ獣人の青年だった、


 っでさ俺思ったんだけど、俺カッパ獣人だからって言ったらどうなるのかな、と妙な妄想をしてみる、まあ言わないけどね、


 俺は背負子から鍋と食器を取り出す、食器は旅に便利な銅製の食器だ、銅製の食器はね、薄く作れるんだよね、しかも変形しても自分で簡単に治せるからね、


 さて、情報を集めますか、その辺の情報収集は乙女のおっさんに任せる、俺は飯の準備だ、石を組み鍋に水を入れ加熱する、食材を入れ、出汁の素と塩を入れて煮込んでいく、ここで携帯用スープの素とかあれば売れるんだろうなと思いながら煮込んでいく、あと今朝買っておいたパンをアイテムボックスから出して準備する、


乙女のおっさんはかなり情報を引き出せたようだ、青年の名前はラビタと言っていた、俺達の紹介もしてある、なんでも仕事を探しに山間の里から下りてきたそうだ、シイタケが取れるクヌギが沢山生えている山が近くに有り、それで生計を立てていたが家族、兄弟姉妹が多く、ある意味口減らしの為の出稼ぎだそうな、


俺はちょっと考え提案する事にした、


「ラビタさんや、儂らをご家族に紹介してくれんかのぅ」


何を勘違いしたのかラビタ君頬を真っ赤に染めながら、


「あ...出会って間もないのに親に紹介だなんて...ぼ、ぼくは...」


「いあ、儂らは旅の行商人じゃ、商売のネタがラビタ君の所にあるのでのぅ」


「あ...そうですよね、会って間もないのに、これからゆっくり始まるんですよね、」


「何が始まるのかわからんが、良い商売が出来ると思ったから提案しに行こうと思ったんじゃよ、」


「どうじゃ?一つシイタケ栽培をやってみんかの?」


「栽培ですか?シイタケの栽培なんて出来るんですか?自生しかしないんじゃないですか?」


「儂はシイタケの栽培方法を知ってるんじゃよ、それをラビタ君の家族で栽培してみんかい?」


「でも作ったとしても売り先が判らないし下手に街に持って行っても買いたたかれるのが関の山ですよ、」


「そこは大丈夫じゃ、儂の家はテンシンからちょっと外れた所にあっての、儂の家の従者が居るから交渉はできるぞい、それに儂からの手紙も付けておけば問題はでないじゃろ」


「じゃあお言葉に甘えてそのお話に乗らせて頂きます、」


ラビタは思った、こんな綺麗な娘さんを嫁にできるかもしれない絶好の機会!ここは是が非でも縁を繋げるべきだ!


「では実家に宛てた手紙を書きますのでお爺さんのご自宅に宛てた手紙を書いていただけますか?」


「自宅より冒険者ギルドに手紙を持って行ってもらえれば解るように書いておくでのぅ」


「ギルドにお知り合いでもいるんですか?」


「ギルドマスターとは懇意にさせて貰っているでのぅ」


「それは心強いですね、じゃあ手紙を書きますので僕の家族に渡してください、ラビ家を探してもらえればすぐに解りますから、あとこの地方はちょっと変わっていて家名が先になるんですよ、なので僕はラビ・ラビタと言います」


「ほう、何処かで聞いたような...青い猫獣人と友達だったりせんかのぅ?」


「いいえ猫獣人に知り合いはいないですけど...」


だよね~いないよねそんなのってw


 俺達は飯を食って次の目的地に向かった、ラビ・ラビタはテンシンのギルドにそして俺たちは商材の開発にと向かったんだ、


「この街道から山間に向かえばいいんじゃな?」


「その様ですわね~」乙女のおっさんが暢気に答える、しかし走行速度は50km/hくらいだ、


途中牧場が有りそれを更に山に向かっていく、


間もなく山間の集落にたどり着く、背負い籠を背負った兎獣人を発見


「おお~いすいませんがこの辺りのラビ家と言うのはどちらですかいのぅ?」


「それなら家ですけど...」怪訝そうな感じでこちらを見ている


年齢的にラビタの母っぽい感じの人だった、


「実はラビタさんから聞いたんじゃがシイタケを売って生業としているって聞いて来たんじゃが」


「はい家はシイタケ狩りをやっております、ただシイタケがご入用なら今は難しいです、この頃シイタケがあまり取れなくなってしまったんですよ」


「その件を聞いてラビタさんと相談したんじゃがのぅ」


「ラビタと会ったんですか?今朝家を出て行ったばかりなのに、」


「そうなんじゃよ、儂ら旅の行商人じゃが、テンシンに実家があるんじゃ、それでテンシンでの商売で相談に乗っての、こちらでシイタケを商いしていると聞いたわけなんじゃ」


「そうでしたか、今年はこのあたりが不作でシイタケが殆ど取れなくなり、口減らしでラビタを街に出したんです、」


「それも聞きましたですじゃ、それでシイタケの栽培業をやってみませんかのぅ、これがラビタさんからの手紙なんじゃが...」


そう言って手紙を渡す、


「シイタケって栽培出来るんですか?今までそれは出来ない事だったんですよ、」


「儂は原木栽培と言うやり方を知っているんじゃが、聞いたことは無いかのぅ」


「いいえ、シイタケは自然に生えている物を狩って来る事しかやっておりませんでした、」


「じゃあラビ家がこの辺りで唯一のシイタケ栽培農家になってみませんかのぅ?」


「それが商売になり一家が食べて行けるのならやらせてください」


俺らはラビ家に到着する、籠を担いだ兎獣人がそこには12人ほどいた、そして家の中からは赤子の泣き声に子供たちの騒ぎ声、


子宝に恵まれすぎたラビ家がそこにあった、


こりゃ大変だな、食費だけですぐに破産できそうな勢いだ、


すると後ろから頭頂部が禿げかけた絶倫そうな兎獣人が現れた、


「初めまして、私がこのラビ家の家長のラビ・ラビスケと申します、」


「改めまして妻のラビ・タマコと申します」


「儂は旅の行商人カワタと申しますそして」


「孫のエリーです、宜しくお願いいたします」


そう言って互いに挨拶を交わす、


「早速じゃがラビタ君とお話したことをご説明いたしましょうかのぅ」


説明納得してくれたようだな、


「なるほど、これをやれば通年を通して栽培できるし、安定した収入が得られることになるんですね」


「そこで更にひと手間加えて付加価値を高めるやり方も有るんじゃが、」


「ほう、それはどのような?」


俺は背負子から粉末出汁の素を取り出す、


「これをお湯に溶いて飲んでみてくだされ」


早速皆が試飲する、


「おお~この味なんと言って表現したらいいんだ、ただのお湯にこの粉を入れただけなのに、深みのある味わいになってる、」


「実はこれと同じかそれ以上の物がシイタケで作れるのですじゃ」


「更にこれは調味料としてあの高価なコショウに代わる事が出きるかもしれないと儂はおもっていますのじゃ」


「え?コショウと言うと金と同じくらい価値が有るものと同等...」


「うむ、それほどの物になるかも知れんと言う事じゃよ、」


「是非ともシイタケ栽培をやらせてください!」


「では原木栽培と菌床栽培の両方をやっていきましょうかのぅ」


菌床栽培って奴は、オガくずを主成分にフスマ、米ぬかなどの栄養剤と炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの添加剤を 加えた培地(菌床培地)に植菌する栽培方法だ


これからもっと寒くなるこの時期、温度管理が重要になって来る、なので


「この辺りに大き目の納屋は無いかのう?」


「ちょっと離れた所ですが納屋は有りますが、」


「ちょっと見せてくれませんかのぅ」


そう言って納屋を見に行く、かなり荒れてはいるが養生すればなんとか行けそうだ、


俺は冬場でもここが使える様に細工していくことにする、


「ノビスケさんや、ここに来る途中に牧場が有ったけどあそことは仲がいいのかいのう?」


「ええ色々とお手伝いさせて頂いております」


「そうですか、では家畜の糞を大量に貰って来る事は可能ですかいの?」


「糞なんて一体何に使うんですか?」


「まあやってみてのおたのしみじゃわい、ふぉふぉふぉ」


納屋の南側に入口が有る、この入り口は小さくして貰った、それで北側に牛の糞を山の様に積み上げる、もみ殻や藁なども混ぜて程よく発酵出来るようにする、すると堆肥の温度が上がって来る、


 堆肥の温度が上昇することは、微生物によって盛んに有機物が分解している結果であり、堆肥化が順調に進行している重要な証拠なんだ。


水分を60~70%程度に調節したおがくず混合牛ふん尿では7日、おがくず混合豚ふん尿では4日程度で最高温度に達するんだね。


しかしこの期間が経っても発酵しない場合は、堆積時に水分が多い場合が多いので、水分を再調整する必要があるんだ。


一定期間高温状態(60~80°C)を維持した後、切り返しを行い、酸素の供給、発酵を促していくんだ、


それで冬の時期納屋を温める事ができる、肝心な事は雑菌が納屋に入って来ない様にする事だった、


これは非常に手間暇のかかる仕事なんだけど冬の間何の手立ても無く無為に過ごすよりはいいでしょう、


俺達は一月ほどこの家に厄介になっている、なんとか区切りのいい所で俺達はまた本来の目的を果たすために旅に出る事にした、


またここに来るからそれまでこれで凌いでくれと言いながら俺は金貨を5枚渡した、


「これは支度金だ、儲かったら利益の中から戻してもらうからそれでええよ、」俺はそう言って出発した


ラビ一家が全員で見送ってくれた、


「ちょっと時間使っちゃったね」乙女のおっさんが言う


「な~にまだ予定日まで5か月もあるから大丈夫でしょ」と俺は気軽に答えた、


俺達は次の街を目指す、




続く



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