頭のおかしい三人のプロローグ
この物語は主人公補正などという幻想なんて存在はなく明確なヒロインが出てくるでもなくバカでオタクな三人が汗と涙と友情(笑)で異世界生活を頑張っていく物語である。
「おk。とりあえず皆財布の中を確認してくれ。大丈夫、俺はお前等の金額次第で財布の中身が変動するから。」
「なんでお前そんな余裕なの?俺とかもう財布渡した後もボコられたり、後日勝手に付きまとわれた挙句、友達料と言う名のカツアゲとかされそうな所まで想像し終わった所なんだけど。もうこの想像だけで俺失禁しそう。」
「いや、そもそも財布を渡すという前提自体が間違っているのではないだろうか。
例えば俺等三人が一斉に泣き喚いてみろ。流石にさっきから見てみぬ振りしてる人たちだって通報くらいはしてくれる筈。まあそれまで俺達が無事とは言えんがな!」
絶賛不良に絡まれ中の俺たち三人。
まぁ女児がやるようなゲームを三人で散々やり倒してたらそうなりますよね(笑)。
女児ドン引きしてたし。
「いや、オレはお前等が騒いでたせいでこの子達がそのゲームやれないでいたのが不憫だったから少し注意しようと思っただけだ。別に財布まで要求するつもりはねえよ。」
ふむ、財布を要求するつもりは無いと。
なんだ、いい人じゃないか。
迷惑な三人組を一人を注意するなんて、中々できない事をこの男はやってのけたんだ。
俺女だったら今確実に惚れてたわ。
「騙されるな!財布を要求しないってことは、これから万引きの片棒担がされたり、ケンカの手伝いとかやらされる系だ!妹がそんなドラマがあるって言ってた。」
「マジか。俺今完全に騙されてた上に、俺が女なら確実に惚れてたところだったわ。」
「俺なんて男のままでも股開いていいと確信したわ。」
「こいつら頭おかしい......」
その時だった。
俺たちの足元にポッカリと穴が開いた。
「「「は?」」」
終わった。
志半ばで俺の人生終わったね。
まあ志という志も無かったけど。
強いて言うなら、千円貸した次の日に10円しか返してこなかったアイツを殴り倒せばよかった。
というか隣にいるんだしいつでも殴り倒せるじゃないか。よし殴ろう。今すぐ殴り倒そう。
俺は拳を力強く握り思いっきり叫んだ。
「千円の恨みいいいいいいいいい!」
「あくあたんの恨みいいいいいいいいい!」
......何故か綺麗なクロスカウンターが決まった。
「えっ」
「えっ」
よく来ましたね勇者○○。とか言われても何もおかしくない展開で、女神らしき人は何故か私の顔を見て、それはもうめちゃくちゃ驚いていた。
賞賛のコメントはどんどん寄せてね☆ミ