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52    攻略

 屑共の根性を叩き直しつつ、魔法指導を行って一ヶ月が経過した。

 今ではもう、どこから見ても立派な兵士に仕上がったいた。それはもう怖いぐらいに戦士が出来上がっていた。


「ヴェルナルド隊長!敵はまだですか?」

「隊長!敵をはよっ!」

「うぅ、殺したい!敵が憎い!敵はどこだ!?」


 あれ?こいつら、魔法士だよね?どうしてこうなった?あれれ?


「急かすな!お前達はまだ半人前だ!まだ早い!」

「おぉ!屑から人扱いに…」

「隊長!俺、嬉しいッス」

「隊長のためなら敵を殺し尽してやりますよ!この拳でっ!」


 人間扱いされた事で涙を流す者…喚起する者…、お前等…それでいいのか?人間扱いしたとはいっても、まだ半人前だよ?それに、俺のために殺すとか言わないで…、それも拳でとか…。

 怖い…。こいつらの表情と殺意が怖い。どうしてこうなった?これじゃ、まるで脳筋…いや、考えるのはよそう…。


 訓練当初はボロ布のようになって今まで見下されていた兵士達にざまぁと思われていたが、訓練が進むにつれて衰弱する彼等に徐々にではあるが同情して手助けを行う者達が増えてきたようだった。

 彼等は手助けしてくれた者達に無言ではあったが(死んだ表情で)、見下す事がなくなったようだ。そして、兵士達の同情と哀れみを胸に、軍の仲間意識が生まれたのだった。

 俺はと言うと…、厳しく地獄のような訓練を行う鬼教官として畏怖されるようになった。俺が陣中を歩くと自然と道が開いていく。俺はモーゼの十戒か!?と思ったが、俺が嫌われ役に徹すれば徹する程、軍の仲間意識が高くなって連携力が強化されているようだ。

 そして、今日も厳しい訓練を終えた後、屑共を整列させた。


「ヴェルナルド隊長!整列が終わりました!」

「ご苦労!下がってよし!」

「サーイエッサー!」


 彼等は、この地獄の特訓に一ヶ月間耐え抜いたのだ。これは評価してやらねばならない。


「本日を以って、これまでの特訓を終了とする!貴様らは王国軍の精鋭だと認める!今日までよくぞ耐え抜いた!誇りに思う!」


 俺の言葉に彼等は動じずにいた。何故なら、何事も動じずにするための訓練も行ったからだ。立派になっちゃって…。

 軍人として、彼等は最早精鋭以外の何物でもなかった。


「明日からは通常の業務に戻れ!解散!」

「サーイエッサー!」


 一斉に倒れ込む彼らを目頭が熱くなるのを覚えつつ、その場を去った。

 去る直前、周囲の兵達から尊敬の籠った拍手が精鋭となった彼等に向けて鳴り響いていた。

 さて…、これから俺は暗殺でもされるんじゃないかと思って警戒していたが、何事も無く過ぎて行った。よかった…、あのどこぞの軍曹のようになるんじゃないかとひやひやしちゃったよ…。


 翌日、軍の会議に出席した俺達の元に一通の書状が届いた。それは、王都からの降伏勧告だった。


「モンシア伯爵。それって本物ですか?」

「本物の様に思えるが、何か違和感を感じる」


 違和感?どんな?


「モンシア伯爵。僕にも見せてもらえませんか?」

「どうぞ。アレックス様」

「これは…」

「どうした?アレク」


 本物なのか?だとしたら、国王陛下が書いたものって事なのか?


「この筆跡は父上のものだ。でも、何かおかしい気がする」

「どうおかしいの?」

「…全体的に違和感を感じるんだ。でも、それが何なのか分からない」


 全体的に違和感を感じるって何だ?


「ちょっと見せてもらっていい?」

「ああ…」


 アレクから書状を受け取ると内容を確認した。

 文面に書かれている内容は、極一般的な降伏を促すものだった。署名の欄には国王陛下の名前、アンドリュー・ジ・アルネイと書かれている。本物の様に思える…がしかし、何か違和感を感じるのは事実のようだ。

 何だろう?少し紙質が黄色っぽい気もする。書状を釘いるように見つめていると、走り書きのような物が見えた気がした。


「っ!」


 これは…。試してみるかな…。

 火属性魔法で小さい火を起こす。そして、その上に書状を翳してみたのだ。


「おっ、おい!ヴェル!」

「いいから見てろ…」


 すると書状に文字が浮かび上がってきた。

 そう、これは炙り出しだ。予め書状に特殊な液体に漬けて文字を書き込んで字を消したのだ。その上から降伏勧告を書き込んだと言う事か…。全ての文字を浮かび上がらせてから内容を確認すると…、






 ---------------------------------------------------------------------------


 この書状を読む者へ

 私の名はアンドリュー・ジ・アルネイ、アルネイ王国の国王である。

 この書状を呼んでいるのは恐らくはモンシア伯爵であろうと思う。

 そして傍にいるのは、アレックスかシルヴィアであろうか…。

 ベハインドの謀反により、私は囚われ人質を盾にこの書状を書かされる事になった。

 降伏勧告は私の意図するものではない。

 ベハインドに反抗する者達よ。自分達が正しいと思う事を全力でやり遂げなさい。

 願わくば、この書状の真意が伝わる事を祈る。


 ---------------------------------------------------------------------------






 陛下もお辛いのだろう…。囚われて幽閉されているにも関わらず、よくこんな細工ができたものだな。


「モンシア伯爵、アレク。これがこの書状の真意だ」

「これは…、父上」

「…陛下…」


 アレクもモンシア伯爵も陛下の悲痛を読み取ったのだろうか、目に涙を浮かべている様子だった。


「モンシア伯爵。陛下からの許可が降りたようです。これを機に反攻作戦を開始しましょう」

「分かった。しかし、どこから攻めると言うのじゃ?」

「ここから王都に向かうには3つの道があります。一つ目は北側の道、二つ目は西側の道、三つ目は南側の道があります」

「うむ。そうじゃ。そしてそれぞれの道には砦や城塞がある。北にはウラガハン砦、南にはアガン砦、そして西には城塞都市ケベントスがある」


 そう、この三つの道には我々の進軍を阻む障害が待ち受けている。そして、どの障害を排除しようとしても、直ぐに救援が駆けつける。何故なら、この三つの障害は左程離れていないからだ。この三つが連携して、真の実力を発揮すると言う仕組みになっている。

 昔から、戦争に勝利するには地の利、人の輪、そして天の時が必要不可欠であると言う。地の利は向こうにある。しかし、人の輪と天の時はこちら側にある。

 今を於いて、攻める時は他には無いだろう。


「俺に策があります。モンシア伯爵…お耳を…」

「うむ…。っ!」

「如何ですか?この策…」

「面白い!早速準備に取り掛かりましょう!」


 モンシア伯爵の言に、配下の者達に命じて準備させた。翌日の日が落ちてから作戦を決行する事になったのだ。

 相手方の兵力はウラガハン砦に3万、アガン砦に3万、城塞都市には5万が駐留していると情報を掴んでいる。対してこちら側の兵力は5万。

 こちらが向かうのは西側の道、城塞都市ケベントスに向かう。


「それでは、軍務卿。出陣します」

「任せたぞ!クリューガー将軍」

「はっ!必ずやご期待に応えます。では…」

「うむ」


 モンシア伯爵軍の将軍の一人、クリューガー子爵が5万の兵を引き連れて進軍する。

 クリューガー子爵が出陣してから、時を待ってモンシア伯爵率いる2万の兵は北側に、アレク、クゼル将軍が率いる2万の兵は南側に道にそれぞれ駒を進める。え?計算が合わないって?

 それもその筈だ。クリューガー子爵が引き連れた5万の軍は、実は1万の兵に4万体の案山子を持たせて出陣させたのだ。

 今は夜だ…。遠目から敵の斥候が見たら5万の兵だと思い込むだろう。敵の斥候から5万の兵が城塞都市ケベントスに向かったと報告を受けたウラガハン砦とアガン砦は救援の為に兵を差し向けて挟撃しようと目論むだろう。そこに目を付けたのだ。

 こちらも斥候を放ち、ウラガハン砦、アガン砦から救援の兵が出陣したのを見計らってからモンシア伯爵はウラガハン砦をアレク、クゼル将軍はアガン砦を強襲する作戦だ。


「ヴェル。本当にこの作戦で上手くいくのか?」

「まあ、見てなって…」


 アレクは心配の様子だった。俺が立てた作戦だから心配にもなるだろうと思っていた所に斥候が戻ってきた。


「申し上げます!アガン砦に駐留する敵軍約2万5千は城塞都市ケベントスに向かいました!」

「ご苦労!」

「はっ!」


 斥候からの報告に対応するクゼル将軍。


「婿殿の作戦、上手くいきそうですな」

「ええ。このまま一気にアガン砦を落としましょう」

「心得た!全軍突撃ー!」


 クゼル将軍の命に2万の兵は一気にアガン砦を制圧した。

 アガン砦にいた兵は3万…、その内の2万5千が救援に向かえば5千しか残っていない。こちら側は2万。

 古来より城を落とすには籠城する兵の3倍の兵を用意しろとあるがこちらは4倍だ。圧倒的多数によって砦の弱い部分を攻め始める。

 敵兵も何とか防戦しようと弱い部分に兵を集中する。しかし、手薄になった所から俺が兵を率いて侵入して門を開けて味方を引き入れたのだ。

 砦内に兵が侵入すれば籠城どころではない。降伏する者や、逃げ出す兵…。一瞬で阿鼻叫喚となったアガン砦はもろくも陥落したのだった。


「いやはや…。こんなに早く砦を落とすその手腕、魔法学校の学生にしておくには勿体ないです」

「やめて下さい。たまたま運が良かっただけですよ」

「よくこんな戦術が思いつくな。ヴェル」

「たまたまただって…」


 アレク、クゼル将軍と会話しつつ、防戦の準備をする。救援に向かった敵兵がそろそろ帰ってくる頃だ。

 敵軍を十分に引きつけてから攻撃を開始する。


「放て!」


 クゼル将軍の命に弓を構えた兵士達が一斉に矢を放つ。次々と敵兵に矢が命中するもこちらの攻撃の手は緩めない。周囲は埋め尽くされんばかりの矢の雨が降り注ぐ。

 これでは戦いにならんと判断した敵軍は一目散に城塞都市ケベントスに退却を開始する。しかし、ここでただ逃がすだけでは後々の災いとなるだろう。


「アレク、クゼル将軍!追い打ちを掛けますよ!」

「しかし、敵に備えがあればこちらにも被害が及びますよ?」

「虎穴に入らずんば虎児を得ずと言う!自ら死地に飛び込んでこそ功名が出るんです。それに敵が備える時間はなかった筈だ!今が敵の数を減らす絶好の機会です!」

「心得た。全軍、追撃を掛けろ!」


 俺の説得にクゼル将軍は追撃を掛ける。

 敵兵は次々とその数を減らし、降伏する者が後を絶たない状態となった。そしてその後、城塞都市ケベントスまで後、10kmと言った所に陣を築いてモンシア伯爵率いる軍と合流した。


「婿殿!見事に策が上手くいきましたな!」

「ええ、でもこれからですよ?気を抜かないで下さい」

「うむ。では準備の為にこれで…」

「はい」


 モンシア伯爵率いる軍も俺達と同じように行動していたのだ。俺達も準備に取り掛かろうとした所に、クリューガー子爵率いる別働隊が戻ってきた。

 彼等には4万の案山子を持たせた1万の兵が5万の兵に見せかける策だけではなかったのだ。城塞都市ケベントスに駐留する敵兵が姿を現すと、一目散に逃げ出して敵兵を誘導する。逃げ出す途中に案山子を数千単位で一定距離を保ちつつ、建てさせていたのだ。そうする事で敵兵の足止めを行い、ウラガハン砦、アガン砦に向かわせる事なく時間を稼いでいたのだ。


「只今、戻りました」

「クリューガー子爵。お帰りなさい」

「いや見事に敵が罠に掛かりましたな」

「ええ。面白いように作戦に引っかかっていましたね」


 クリューガー子爵に率いらせた部隊は軍の中でも走りに自信がある者達ばかりを選んで選別した兵士達ばかりだ。

 敵の追撃を上手く躱して策に嵌めたのだろう。流石は王国軍の軍人と言ったところか。


「作戦の妙味は小を用いて大を成すです。これが軍楽の奥義ですよ」

「流石は龍を屠りし者ですな。しからば準備がありますのでこれにて…」

「ええ、がんばってください。」


 クリューガー子爵にも、この後の作戦を伝えていたので準備取り掛かる。


「ヴェル、まだ何かあるのかい?」

「あるんだよ…。目の前の城塞都市も落とすよ」

「策があるんだな?」

「任せておけ…」


 城塞都市ケベントスにウラガハン砦、アガン砦から退却してきた兵が合流すると城塞都市ケベントスの指揮官は自分が罠に嵌められた事に烈火の如く怒りを露わにしていたそうだ。

 戦いとは常に情報を握った者が勝つ。織田信長だって桶狭間の戦いで今川義元の居場所を掴んだからこそ、本陣に強襲して勝利したのだ。

 こちらが持つ情報とは敵軍の数、指揮官の人柄などだ。城塞都市ケベントスの指揮官は非常に短気だと聞いたので罠に嵌められたと分かれば復讐にくるだろうと先読みしたからこその準備だ。

 直ぐに準備を済ませた俺達は兵を3手に別けて陣の周辺にそれぞれ埋伏する。

 城塞都市ケベントスから出陣した兵は合計7万、ウラガハン砦とアガン砦から逃げ戻った兵も一緒なのだろう。対するこちらの兵はモンシア伯爵2万、アレク、クゼルの2万、そしてクリューガー子爵の1万…計5万だ。

 ケベントスの軍は闇夜に乗じて夜襲を掛ける予定だろう。こちらの陣に突撃を開始して陣の中に入り込んだ敵兵を確認した所にモンシア伯爵の部隊とアレク、クゼル将軍の部隊の兵で火矢を陣内の至る所に矢の雨を降らせる。

 すると陣内からけたたましい轟音と共に爆発が起こり始める。

 前世での歴史上好きな大軍師、孔明が使った罠だ。地中に火薬を仕込ませた物を導火線などで繋げた物を埋めておいたのだ。それが引火して大爆発を引き起こした。つまり地雷だな…。

 敵兵は陣形を崩して大慌てになり、退却を余儀なくされた。しかし、退却しようとするが、我が軍が周囲を取り囲み殲滅に当たっていたのだ。陣形の崩れた大慌ての敵軍など有象無象の雑兵でしかない。次々と敵兵は討たれ、降伏していく…。

 こうして、容易く敵軍を壊滅した。。何とか逃げ切れた敵兵は城塞都市に逃げ込もうとするが、城塞都市ケベントスからは攻撃を受ける。何故なら、夜襲されている間にクリューガー子爵率いる1万の兵に城塞都市ケベントスを制圧させていたからだ。

 まさかの城塞都市からの攻撃で動揺している敵軍に突撃を開始して壊滅させた。こうして、一夜にしてウラガハン砦、アガン砦、城塞都市ケベントスを陥落させたのだった。


 その翌日、戦勝の宴が催される事になった。


「いや、まさかこんなにも見事に事が運ぶとは気持ちがいいですな。婿殿」

「流石は、龍を屠りし者を冠する婿殿です。その名は伊達じゃないですね」

「某も、目から鱗でした」


 そんなに褒めても何も出ないよと思いつつ、胸を張る。


「いえいえ、皆さんのがんばりがあったからこそですよ」

「でも、本当に凄いよ。ヴェル」

「そうです。あんな作戦を思い付く事が称賛されるに相応しいです」


 アレク、シルヴィは誇らしげにしている様子だった。

 親友の活躍に胸を躍らせるアレクに婚約者の功績を褒め称えるシルヴィ。照れちゃうぜ。

 それにしてもシルヴィの服装、ちょっと大胆だな。胸元の広いドレスに、膝辺りまであるひらひらした所が少し動けばシルヴィの細くしなやかな太腿が見え隠れする。思わず目が釘付けになる。


「そんなに褒めても何も出ないよ?」

「そんな事は御座いませんわ。ヴェル様は素敵です」


 エマはそう言うと、俺の傍にそっと腰を下ろして見つめてくる。

 エマの服装も大胆だった。胸元の広いドレスから覗かせるその二つの高く聳える山脈。あれは、エレウル山脈ではなかろうかと思わせる。顔が吸い込まれそうだ。


「エマ。」

「ヴェル様」


 見つめ合う俺とエマにやきもちを焼いたシルヴィが俺の隣に腰を下ろす。

 やばい…、何だろう?こう空気…。


「ヴェル様、私の事忘れてない?」


 その光景を見ていたカナが俺の背中から抱き付いてくる。

 カナの胸が俺の背中に押し付けられて幸せな感触を伝えてくれる。

 これは…、ノーブラか!?小さい突起物が2つ背中にこりこりと感じられる。やっべ、鼻血が出そう。

 何か変だな…。シルヴィ、エマ、カナの顔が少し赤い気がする。

 3人のグラスに注がれている飲み物を見てみるとお酒だった。


「ちょっとお酒飲んでるの?」

「お酒って何の事ですか?」

「そうですわ。ちょっと気持ちのいい飲み物を飲んでいるだけですわ」

「ヴェル様も飲もう!」


 おいっ!ちょっと待て、カナも無理やり飲ませないで。美味しいけど…、美少女3人がかりでお酒を勧められて嬉しいけども…。

 此処、どこのキャバクラ?是非、これからも通いたい…って、そうじゃないだろう。俺達、まだ未成年だよ?

 そう思ってモンシア伯爵を見ると…、


「はて?酒なぞどこにもないぞ。婿殿の勘違いじゃないのか?」

「…」


 こいつ分かっててやってるな?


「「「ヴェル様「君」…」」」

「お兄ちゃん。はい」

「グギャ(飲んで)」


 シルヴィ、エマ、カナは顔を朱に染めて艶っぽく勧める。

 ユイは飲んでいないのか普通だが、好意で俺に勧めてくる感じだった。フレイム…お前飲んでるね?


「「「ヴェル様「君」~」」」

「あ~、もう分かったよ。飲むよ!」


 シルヴィ、エマ、カナ、ユイが勧めてくるグラスを全部手に取って一気に胃に流し込む。

 これはお酒じゃない。ちょっと気分が良くなる飲み物だと言い聞かせて宴を楽しんだ。その後は、シルヴィ、エマ、カナと俺は気持ちの良くなる飲み物を心行くまで楽しんだ。

 すると3人は眠気を感じたのか寝そうになっている。


「ちょっと、シルヴィ、エマ、カナ、此処で寝ないで…。部屋に戻ろうか」

「「「ヴェル様「君」~」」」


 こいつらわざとか?

 3人とも艶っぽく目を潤ませて擦り寄ってくる。

 俺、爆発しちゃうよ?と思いつつアレク、モンシア伯爵、クゼル将軍を見るとにやにやしていた。

 お前ら…。絶対に何か仕掛けたな?宴が始まる前から何か仕組んでいたな?

 仕方がないので肉体強化の魔法を使いって3人を器用に抱えて部屋に戻った。

 3人をベッドに寝かせると素敵な光景が目に入る…。


 乱れたシルヴィの捲れ上がったスカートから覗かせるすべすべの御足と白の神々しいおパンツ様。ああ、神よ…あなたどうしてこんなにも可憐で素敵なのでしょうか?


 いつも上品なエマが乱れた姿を見ると、胸元からこぼれ出さんばかりの乳、乳、乳…鼻血が出そう。視線が自然と集中しちゃう。そして顔が吸い込まれそうだ。


 元気一杯なカナの胸にはノーブラの証…2つの突起物が元気いっぱいにその存在を主張している。俺は『はあはあ』と荒い息遣いをして、両手の指が移動を開始する。


 って、待て待て待て…。やばい、このままじゃ本当に送り狼になってしまう。ここは3人に毛布を掛けて違う事を考えるんだ。

 満面の笑みを浮かべるモンシア伯爵が1匹…2匹…3匹…って怖いわっ!周りが全部モンシア伯爵だと思ったら身震いした。しかも、満面な笑みで…。これは…、なかなかに効く薬だった…、トラウマになりそうだ…。

 しかし…シルヴィ、エマ、カナ…よく育ってきて艶っぽくなりおって…、けしからんっ!これが…孔明の罠か…恐るべし…。






 その後、部屋に3人を残してユイとフレイムとで別の部屋で眠るのだったが、フレイムを寝かせてユイとベッドに入って横になるとユイが抱き付いてくる。


「お兄ちゃん、足に何か堅い・・のが当たるけどこれ何?」

「…気にしなくていいから寝ようね…。」


 こうして眠れる怪物の存在と幼く可愛いユイの寝顔を見て夜の葛藤が始まるのだった…。

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