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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
11章 白玉楼食事会
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そんな素振りは無かった

自分から見て、右側からの斬撃を受け止めつつ、左手から弾を撃つ。近距離での戦いなので、射程は極めて短い。

妖夢さんはそれを避け、更に斬撃を加えてくる。


(思った以上に…速い。注意してないと攻撃がどこから来るか分からなくなる)


姿を目で追うのは難しいほどに、妖夢さんの速度は上がっていた。


「黄、何突っ立ってるのよー」

「ふふ、妖夢も結構本気で戦ってるみたいね〜」


…おそらく紫様と幽々子様には、妖夢さんの姿が見えているんだろう。妖夢さんだけが動いて、僕が止まったままいなしているだけ…という構図が目に映っているんだろう。


「仕方ない…ふっ!」

「くっ…!?地面を?」


地面を殴りつけて、敷かれていた砂利を巻き上げて姿を見えにくくする。高速で動いている分、砂利がぶつかるのも軽いダメージにはなるだろう。


「捉えた!」

「くっ、しまった…!」


その間に、僕が後ろに回り込み…刀を押さえようとした、その時だった。


「がっ、は…!?」


思い切り吐血した。腹が焼けるように熱い。傷は一つもついていないのに。


「え…?」

「黄!?」

「…何が起きたの?紫、黄は身体が弱いとか…」

「そんなはずないわ、というか…初めてよこんなの!」

「黄さん、大丈夫ですか!?」

「ぐ、げほっ、がっ…」


喋ろうとするたびに、血を吐いてしまう。

意識が急激に遠のく中で見たのは…泣きそうな紫様の姿だった。

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