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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
10章 妹と闇の執事
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精霊複合魔法

「ほほほ、では精霊魔法・闇編の解説をするとしましょう」

「お願いするよ、メラン」


どこからか持ち出してきた黒板の前にメランが立ち、僕とパチュリーさんは椅子に座って…頷いた。


「メラン、まず闇の精霊魔法はどのような効果を持つんだ?」

「ふむ…空間に影響を与える魔法と、いわゆる呪いの類が多いのう。あるいは、自らに呪いをかけて短時間強化する、といった事も出来る」

「自分に呪いを…?」

「その分、後で代償が来る…といった所かしらね」

「そうじゃな。代償無しに身体を強化出来るのは光の精霊魔法くらいじゃ」

「そっか。…空間に影響を与えるっていうのは、さっきの水晶玉だったり、空間を繋げて移動するとか…そんな感じのか」

「他にも、空間を設定して物を交換するだとか…そうじゃなぁ…実は闇単体では出来る事は限られておるんじゃ。他の精霊魔法と複合して使う方がずっと幅が広いんじゃ」

「…なるほど、複合魔法ね」

「え、他の精霊魔法でも同じことが言えるんじゃないのか?」

「まぁ、そうなんじゃが…闇単体を1とすれば、複合魔法では100ほどの用途の広がりがあるんじゃ。例えば…主は、現在フラーウム、つまり土の精霊を宿しておるな」

「ん、そうだけど…」

「んー、呼んだ?」


名前を出した瞬間に、フラーウムが隣に座っていた。本を取りにいったんじゃあ…ああ、また分身か。


「ほほ、ちょうどいい。実際に見せてみるのがいいかの。…フラーウム、こちらに」

「はーい」


黒板の前に移動したフラーウムに、耳打ちをする。


「…ん、分かったよ」

「では、いくぞ?…空間固定…」

「「複合、重力無効」」

「え、あっ…!?」

「魔力で浮いたりしてないのに…!」


メランとフラーウムの手から魔力が放出された途端に、椅子やら机やらと一緒に浮かされた。


「無重力か…すごいな」

「ほほほ、重力をさらに強くしたりも出来るが…それだと、パチュリー様の身体に負担が大きくなりますからの。こちらにさせてもらいました」


土と闇の複合、重力魔法か…これは結構用途がありそうだ。戦闘時に相手の動きを鈍らせてしまったりとか…うん。


「ほほほ。他の精霊魔法が使用出来るようになった時にまた教えましょうかの」

「黄、必ず来なさいよ。独り占めは許さないわ」

「分かってますよ…えーと、とりあえず降ろしてくれるか?」

「構いませんが、今のまま降ろすと紅茶を頭から被る事になりますぞ?」

「…げっ、マジか」


机に置いてあったカップがすでに真上にある。中身も広がっているし…


「ああ、床とかに落ちたら小悪魔に掃除させるからいいわよ。私が濡れなければ。本も魔法で防水加工済みだし」

「えー…」


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