今度こそ本を借りる
「それで…これから何処かに向かうのか?」
「あー…小鈴ちゃんの所で本を借りて、それからちょっと紅魔館に行こうかな、と」
「ん…図書館か」
「そんな所です。…何か持っていった方がいいですか?」
「そうだな…特には必要ないと思うが、道中での妖怪対策は一応した方がいいな」
…まぁ、妖怪や妖精たちなら普通に対処できるから問題はないかな。
「…そうだな、ルーミアあたりに気をつければいいか」
「ん、闇を扱う妖怪でしたね」
「ああ。…餌付けでもしてやれば君自身に危害を加えてくる事は無いと思うぞ」
「餌付けって…」
そんな方法で大丈夫なのか…?でも、それでいいんなら…何かお菓子でも買っていくか。ここに来る途中にクー達も食べたそうにしてたし。
「ま、なんにせよ気を付けることだな」
「ええ、ありがとうございます。では、行ってきますね」
「ああ」
寺子屋を出て数分後、貸本屋「鈴奈庵」に入った。
「いらっしゃいませ…って、あっ」
「久しぶりです」
「久しぶりです…その、慧音さんから倒れたって聞きましたけど…」
「あー、もう大丈夫だよ。この通り」
「そうでしたか…あれ、隣の子は…」
「ん、式神だよ」
クーの方が小鈴よりもちょっとだけ背が高いかな。
「…クーです」
「小鈴です、よろしくね。…うわぁ、髪サラサラしてる…」
「…あう、ちょっと…っ」
あ、帽子が落ちた。…耳を見て小鈴がびっくりしてる。
「え、え!?」
「クーはこの前の襲撃に来たボス狼でね…詳しいことはさっき慧音さんに話したからそっちから聞いてみて」
「えー…直接聞きたかったです…」
「…同じ説明を何回もするのは疲れるんだよ」
「あう、すいません…」
「…ところで、あの本は?」
「あー、ありますよ。値段は…これで」
「ん、ちょっと待って…はい」
「…はい、確かに。期限は一週間ですからね。あと、大切に扱ってください…貴重な本ですから」
「ん、分かった。じゃあまた」
「はい。…クーちゃんも、またね」
「……ん」
クーは帽子を深めに被りつつ、手を振ってた。…照れてるっぽいな。
8章は紅魔館門前に至るまでを計画。




