出来過ぎてプライドがポッキリ
「……」
「……」
あれ、紫様も藍様も黙っちゃってるんだけど、なんかやらかしたかな…?
「…えーと、何か問題でも…?」
「いや、その…初めてでここまでしっかりと定着させ、しかも…完璧に仕上げると思わなくてだな…」
「上出来よ。上出来すぎて驚いちゃったのよ。藍より才能あるんじゃない?」
「そ、そんなぁ…私の能力が否定されちゃうじゃないですか」
「ん、そのあたりは大丈夫よ。教えたのは貴女なんだから、貴女の教え方が完璧だったって事になるんだから」
「…うぅ、そうですけど…」
紫様と藍様の様子を、クーは首を傾げながら眺めている。
「…主様、あのお二人は…主様の師匠、ということになるのでしょうか?」
「うん、まぁ…そうなるね。髪が長くて、この部分に陰陽の印がついてて紫色なのが紫様、僕の主。髪が短くて、この部分が藍色なのが藍様。僕の先輩」
クーが着ている服の、前の部分を指しながら説明してやる。
クーの服は藍様が着ているタイプのものにとてもよく似ていた。前掛けの色が銀色なくらいしか違いが無い。
「クー、変化する時に服も作ったのかな?」
「うん、その…人っぽくしようとしたんだけど、主様から貰った力が余ったの。だから、藍様のを見て、真似したんだ」
「なるほどね…」
頭を撫でてやると、目を細めて気持ち良さそうにしている。狼だった頃とその表情は似ている気がした。
ここまでの黄などのスペック紹介などを次回で行います。




