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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
6章 幻想郷探査
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これを倒すには

また、三本の腕がこちらに迫ってくる。

今度は、少しずつタイミングがずれてるみたいだ。


「っと、危ないな…その爪は折らせてもらおうか!」


爪はそれぞれの腕に四本生えている。

振り切って伸びた腕の先、爪の根元を力を込めて殴ると、爪が折れて…熊の悲鳴ともとれる叫び声が響いた。


「うるっさ…!?」


折ったはずの爪が再生している。砕けた爪は…砂のように風化していた。


「超再生持ちかよ…腕とか切り落としてもまた生えてきそうだ」


籠手の一部を変化させて、刃を作る。

狙いは首だ!


「ガァァァァッ!!」

「そんな大振りの攻撃、当たらないよ…っ!」


三度目の振り下ろしに違和感を感じ、すぐに離れた。

爪に、明らかに何かの力が宿っている。

それは、吐き気をもよおすほどに禍々しい。


「なんだよ、あれ…見たことないぞ…」


宴会の時に、妖力だとか神力だとか…そういうのはだいたい見たし、区別もつく。

しかし、目の前の敵が持つそれは、どれにも当てはまらず、ましてや僕が持つ力とも違う。


「…あまりに危険だ、奴の力を全て消さないと危ない気がする」


…不意に、頭に何かが浮かぶ。武器がいつの間にか、剣とも棍棒とも区別しがたい、一番最初に見た時の形に戻っていた。


「…なんだ、これ。…あいつの消し方を、僕は知ってる…?」


…牙を向いて、敵対する眼前の熊を、知っている。

…あいつを、喰わないと。

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