世界樹と神見習いの手合わせ
「さて、とりあえず…僕が元々居た世界に来たわけだけど」
「うわぁ、一面海だ…こんな世界もあるんですね」
「元々一度滅んだ世界を、原初まで戻した状態なんだよね。…地球がどうやって今の形になったかは知ってる?」
「ああ…なんとなく覚えてます」
悠斗とガーネットに飛び方を教えた後、僕は二人を例の世界へと連れてきていた。
「…それで、なぜここに?」
「普通に僕と悠斗が手合わせしたら幻想郷がヤバい気がしたから。…武神に手ほどきを受けた神の見習いが影響を与えずに戦える光景が浮かばなかった」
「それは…」
「いいではないか、気兼ねなく戦えるのは…どれくらい前だったか?」
「んー、二つ前くらいの世界だったかな…脱出する時にそこの黒幕と戦った時以来?」
連れてきたの正解だったかな……下手したらこの世界が大変なことになりそうなんだけど……
「……ま、修復はすぐ出来るからいいか。……それで、どうやって戦うのかな二人は」
「うむ、我は悠斗の武器となるのだ。このようにな!」
ガーネットがおもむろに悠斗と手を繋ぎ、光り始めて……形を変えていく。
光がおさまった後には、悠斗の手には刀が握られていた。
「武器に変身してるのか、すごいな……」
『うむ、もっと褒めるがよい!ちなみに、我が知った武器全てに変形が可能じゃ!』
「まぁ、僕が使いこなせるのは刀と槍、弓……それに師匠が使っていた大鎌だけなんですけどね。まだまだ精進が必要です」
「なるほどねぇ。割と得物は近いのかもな。よっと」
僕も腰から提げていたBW・ヴァリアブルをつかみ、変形……大太刀にする。悠斗の使える武器よりは僕の方がバリエーションは豊富みたいだ。
「さてと……では、やりましょう!」
「そうだね……ふふ、楽しみだ!」
互いに構えて、飛び出し…刀と大太刀がぶつかり合う。
さあ、戦おう!




