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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
28章 主のいない異変
305/319

閑話 クーが体験する初めての…

「…ふわぁ…おはようございます…」

「うん、おはよう」


朝もすっかり冷えるようになって…藍様の尻尾や、主様のお布団に潜りたくなるような、そんな風に思う季節です。


「クー、今日は何処かに遊びに行くのかい?」

「…ん、チルノちゃん達と遊ぶの…雪合戦するんだって」


雪合戦をすると、身体がポカポカして温まるのです。…ぶつけられたら、冷たいですけど。


「ふふ、そうか。黄は今日はちょっと外界に出かけるそうだ。夜には戻るみたいだから…」

「…私も、遅くならないようにします」

「ああ。それじゃあ朝ごはんにしようか」


…主様がいない朝ごはんは、ちょっとだけ寂しいのです。





「ねぇ、今日って何の日か知ってるかー?」

「…んっと…あと一週間くらいで今年が終わるよね」

「そうなんだけどー…なんか、紅魔館はパーティーをするらしいよ!」


チルノちゃんから聞いた話だと…毎年、このくらいの時期に紅魔館ではそういうパーティーをしているみたい。


「…ん、早苗さん達も何か準備してたよ。けーきがなんとかって…フウ姉さんが聞いたって」


ケーキ…あ、前に食べさせて貰った事があるよ。


「…とても甘くて、美味しいものだよ。…紅魔館でも食べるのかな?」

「なんか、いろいろ豪華な料理がでてたぞー」

「…そうなんだ…すごいね」


…主様は、知ってるのかな?聞いてみようっと。





「クー、おかえり。こっちにおいで。一緒にコタツに入ろう」

「はい、主様」


お日様が隠れる前に、帰ると主様も居ました。…さっき帰ってきたばかりなのでしょうか…外界で着るお洋服のままです。


「あー…あったかい」

「…主様、今日は紅魔館や守矢神社で、ケーキを食べるみたいです」

「ああ、知ってるよ。…僕も外界でケーキを買ってきたから」

「…えっ!?」

「外界のとても有名な宗教で崇拝されてる方の誕生日らしいんだけど…外界ではそれを一種の行事として見ているらしいんだ。ケーキを食べて、プレゼントを贈って楽しむんだ。というわけで…」


主様は、スキマから何かを取り出そうとしている。…なんだろう?


「はい、クーにプレゼント」

「…わぁ…可愛い…」


主様がくれたのは、可愛い白い狼のぬいぐるみでした。


「式神になる前のクーをモデルにしたんだ。フワフワでしょ?」

「はい…えへへ…」


フワフワしてて気持ちいいです。…えへへ、大事にしなきゃ。


「ふふ、よかったなクー」

「そうね…ふふ」

「……あれ?」


…主様の主様、紫様が起きてる!?


「今日と、あと正月は起きるのよ。霊夢にプレゼントとお年玉をやるためにね」

「へー、そうなんですか」

「黄には、必要ないかしら?」

「紫様を抱き枕にしていいならそれがプレゼントでもいいですよ」

「…もう、すぐそういうことを…」


あ、紫様照れてる。


「紫様に、僕からのプレゼントもあるんですよ」

「…あら、嬉しいわね…何かしら」

「えーと…あった。これです」

「…パジャマ、かしら?」

「厚手で暖かいものを用意しました。たまに起こした時に寒そうでしたから」

「…ん、ありがと。…藍からは…」

「気合を入れて作った料理が、私からのプレゼントですよ」

「ふふ、楽しみね…」

「…そうですねー…でも、たべすぎないようにしないと」

「ケーキもあるものね、ふふ…」


…えへへ、楽しみだなぁ。


クリスマス特別編のようなもの。


このあと、ケーキは皆で美味しくたべました。

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